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Archive for the ‘Fリーグ’ Category

DUARIG Fリーグ2017/2018第10節、小田原セントラル2日目の第3試合は大阪が8対3で湘南に勝利した。大阪はAFCフットサルクラブ選手権後の連勝で、暫定3位に浮上。6連勝で暫定首位に立っていた湘南は、7試合ぶりの敗戦で2位に後退した。

ロドリゴ、植松晃都、林田フェリペ良孝らが果敢に仕掛ける湘南と、懐の深いディフェンスでがっちり受け止め、速い攻撃で押し込む大阪。前半は、大阪がFKから2選手の巧みなブロックで援護された田村友貴が先制ゴールを挙げると、湘南は植松のキープから鍛代元気が蹴りこんで同点。ヒートアップするサポーターの作り出す雰囲気も後押しし、拮抗した展開となった。

後半は徐々に大阪がペースを握る。相手のマンツーマンマークを見切った木暮賢一郎監督は、湘南のキーマンであるロドリゴ、内村の出場を封じるかのような選手起用。24分、大阪は自陣左での湘南植松のミスを見逃さず、ボール奪取した芝野創太が田村につないで勝ち越しゴール。25分には相井忍がゴール前の競り合いを制してヘディングゴールで突き放した。

湘南は1対5とされた残り6分から鍛代、植松をゴレイロに据えたパワープレーを見せるがスコアをひっくり返すことはかなわず。大阪の高精度なパワープレー返しに屈した。

 

▼試合結果
シュライカー大阪 8-3 湘南ベルマーレ
10分 1⊸0 田村友貴(大阪)
15分 1-1 鍛代元気(湘南)
24分 2-1 田村友貴(大阪)
25分 3-1 相井忍(大阪)
32分 4-1 ヴィニシウス(大阪)
34分 5-1 相井忍(大阪)
35分 5-2 本田真琉虎洲(湘南)
36分 6-2 堀米将太(大阪)
36分 7-2 田村友貴(大阪)
37分 8-2小曽戸允哉(大阪)
40分 8-3 ロドリゴ(湘南)

 

▼大阪木暮賢一郎監督
「AFC選手権の疲労や精神的なダメージからの回復、相手の方が順位が上であること、アウェー感を感じるピッチなど、このゲームに関するさまざまな要素が、われわれに火をつける、スイッチを入れるきっかけになった。タフなゲームをモノにできて良かった」

-後半の狙いは。
「こういう試合に勝利するためにはインテリジェンスが必要。ハーフタイムには、こういう試合には退場がありがちだと選手を戒めた。相手のスタイルをよく見て、例えばGKにプレッシャーをかけ続けて良さを消した。相手がこちらのマークする選手を決めていたことに気が付いたので、(それを逆手に取って)後半の序盤はヴィニシウス、小曽戸をあえて使わなかった。相手のキーマンである内村、ロドリゴを出させないための戦略だった」

-AFC選手権を終えてリーグ戦に注力できる。
「目の前の試合に集中することがベース。だが、これで目指すタイトルはリーグしかない、となったのも事実。小田原セントラルの2試合で、最下位のチーム、首位のチームというまったく異なる状態の2チームに勝ち切れた。チームに強い火が付いたように思う」

-次節は大一番の名古屋戦。
「Fリーグはこれまでのシーズンを分析すると、勝ち点を80以上取らないと1位になれない、世界的にみてもハードルの高い、ノルマが厳しいリーグ。名古屋との3試合に負けても残りの試合すべてに勝てばよいという考え方もできるが、直接対決は相手の勝ち点を削ぐ機会でもある。両方の局面を見なくてはいけないと思う。名古屋はいま、戦力が充実している。奇策を打つ時間はないのでガチンコで自分たちの力を100%出すだけ。対戦が楽しみだ」

 

▼湘南奥村敬人監督
「大阪はさすがチャンピオンだ。前半はマンツーマンで相手選手についてこちらのプラン通りに進んだが、後半は経験のある外国人に決められてしまった。AFCで悔しい思いをして、Fリーグで上に行きたいという思いをじかに感じた。一つ一つのプレー判断が速く、的確。こうしたプレーを通年で続けたからこその昨季優勝だったのだろう。ただ、負けて言うのも変だが、楽しいゲームだった。選手がレベルアップするためには、こういう試合が必要だ」

-ロドリゴ選手は効いていたように感じたが。
「確かにそうだが、1対1で抜いても必ずカバーがいた。大阪の対応が良かった」

-相井選手が決めた相手の3点目がポイントか。
「ファールを主張した選手もいたが、ああいった勝負どころの局面で相手を吹っ飛ばしてでも点を取ろうとする姿勢が必要だ」

-植松選手、内村選手の奮闘ぶりが目立った。
「日本代表候補にも選んでいただき、確かに奮闘してはいたが、もっと伸びなくては。きょうの試合相手のブラジル人に勝たなくては、世界でも勝てない。奮闘した、だけではなく彼らに打ち勝ってチームを勝利に導く必要がある」

 

※TEXT & PHOTO :橋爪充

 

DUARIG Fリーグ2017/2018第10節、小田原セントラル2日目の第1試合で浜松はすみだに3対5で敗れた。浜松は3連敗。

 

前日の湘南戦を2対4で落としている浜松はゴレイロ岡島工、萩原洪拓、前鈍地マティアスエルナン、松浦勇武、中村友亮でスタートした。
先制はすみだ。開始1分30秒、右CKからボラが中村との1対1を制して強烈なシュートを叩き込んだ。浜松は7分、相手CKからの流れから中村が相手のDFに引っかかりながらも構わず前進し、最後は左足で同点ゴールを決めた。

選手の疲労を考慮して2分前後でセットを入れ替える両チーム。お互いに激しくプレスを掛け合う中で、浜松は中に返すパスミスを拾われるケースが目立つ。クアトロの形から徐々に押し上げを狙うが、すみだのプレッシャーに苦しみ、なかなか攻撃のリズムを作り出せない。

17分、浜松は痛いミスから失点する。相手陣から左サイドに出たハイボールを山元優典がラインを切ったとセルフジャッジ。猛然とボールを追ったすみだ宮崎曉に左サイドの独走を許し勝ち越しゴールを奪われた。
リバウンドメンタリティーが今季の売り物となっている浜松は、それでもめげずに攻撃を続けるが、前半終了間際には右サイド深くでボールキープした岡村康平を捕まえきれず、中への返しをまたしても宮崎に決められてしまう。前半はこのまま1対3で終了した。

後半の浜松はピヴォの岡野健を使って相手陣の深い位置に起点を作る攻めを繰り返す。25分には岡野の落としを新井裕生がたたくがゴール右。30分には前鈍地が岡野との大きなワンツーでゴールに迫るがすみだゴレイロ矢澤大夢にセーブされる。元名古屋オーシャンズサテライトの矢澤と岡島、二人のゴレイロの活躍が光る展開となった。

浜松は30分、右CKから松浦がファーに突っ込んで2点目。反撃ののろしをあげる。プレスの強度を上げてすみだに立ち向かう浜松。同点、逆転の匂いが漂いだす。
だが、これを断ち切ったのがボラだった。名古屋在籍時を思わせる体のキレと強さをいかんなく発揮していたボラは、33分、岡村へのピヴォ当てから出たボールをゴール右に正確に蹴りこんだ。

浜松は間接FKから松浦がゴールを決め、食い下がる。4対3。
是が非でも勝利がほしい浜松は残り3分30秒から須藤慎一をゴレイロに据えたパワープレーを開始。いくつかチャンスを作るものの、すみだが防ぎ切り、39分には諸江剣語がパワープレー返しを決めて勝負あった。

お互いにプレス強度の高い、局面ごとに見どころの多いゲームだったが、攻守にわたるミスの数の差、またそのミスを得点に結びつける力の差ですみだが上回ったと言える。さらに言えば、ボラという絶対的な存在の有無。ゴール前での「わかっていてもひっかかる」切り返しが猛威を振るい、2ゴールにつながった。

 

 

 

▼保田健二朗監督コメント
「ゲームの内容自体は一定の評価ができる。昨日同じように、失点の仕方がゲームの勝敗を分けた。ゴールに直結するミスが勝敗を分けたと感じている。40分間の集中と、リスク管理を徹底して次節の第1クール最終戦につなげたい」

-オフェンスのミスは目立ったが、カバーするためによく走っていたように感じる。監督はどう評価するか。
「ディフェンスからオフェンスにつなげるところは評価できる。フィニッシュのシーンには課題がある。ボラにはその精度の高さで決められていて、こちらは絶対的な局面で相手に防がれている。前半の2失点目はもったいなかった」

-クアトロとピヴォの使い分けにはどんな意図があるか。
「すみだへのスカウティングの中で、ピヴォが張った時に2列目のディフェンスが真ん中に対して遅れる傾向があった。そこで、3-1のピヴォからオフェンスに段差をつけるというのが狙いを込めて使った。クアトロに関しては、自陣ではカバーが入ってくるが相手陣では裏を取りやすい。後半は裏に引っ張る指示を出していた。もう少しチームとして浸透させていくことが必要だろう。

-シーズン開幕当初はケガをしていた松浦をキャプテンに任命した理由は。
年齢的に中堅だからだ。年長者と若手のつなぎ役、スタッフと選手のつなぎ役を任せたい。ムード作りという点での期待も込めた。キャプテンという立場を重荷に感じることはないと伝えた。

 

▼松浦勇武選手コメント
「失点の仕方、時間帯が問題だ。今日の試合では、自分たちが点を取っていい流れのときに取られてしまった」

-キャプテンに選出された心境は。
「個性的な選手が多いので、命じられた当初は悩んだ。みな、規則や決まり事で縛られるタイプではないので。ただ、自分も黙々とまじめにというタイプではない。テンションが高いのが取り柄だと思うので、自分の良さを出せばチームとして良くなっていくと思った」

 

▼前鈍地マティアスエルナン選手コメント
「失点の時間帯が早かったのが痛かった。ボラの技術にやられてしまった。2失点目はもったいないの一言。集中してやらなくてはいけない時間帯。チーム全体の足りないところだと思う」

-代表候補選出の感想は。
「このチームで自分の良いところを出せているから選ばれたと思っている。みんなに期待されているシュートやキープ、ドリブルなどをアピールしたい」

 

▼須賀雄大監督コメント
「浜松の粘り強い、昨年度以上の強度のプレスで前半は苦しい試合になった。昨日の疲れはあったがそれは相手も同じ。前半は難しかった。その中でプレスラインの設定と、攻撃の秩序を思い出して戦うことで、後半は試合をコントロールできたと思う。詰めが甘いところもあったので、修正していきたい」

-2日目の試合ということで、セットチェンジが早かったように感じたが。
「われわれは強度の高いプレーをするチーム。ハードワークを求めているので、心拍数の問題でもともと早めに選手を入れ替えている。もともと早いタイミングで交代するチームだが、連戦ということでさらに早くしたということだ」

-ボラの使い方についての考え方は。
「昨シーズンは探りながらの1年だった。シーズン終了後、個別に話をした。サイドの1対1の強さ、決定力という武器があり非常に貢献度が高い。きょうは左サイドでの仕掛けとピヴォの岡村がおりてきたときに深さを取りに行くという良さが、いつも以上に出たと思う」

-残り1試合あるが、第1クールの総括を。
「シーズン終盤に完成度を高めるビジョンを描いている。10試合戦い終えて、結果と成長を両方手に入れられたという実感がある。思い描いたゲームができている。ただ、11試合目が大切。次の勝利することでその総括も変わってしまう可能性がある。結果が非常に重要」

 

▼諸江剣語選手コメント
「昨日の疲労が残っていてきついゲームだった。3対1になった時間帯のビッグチャンスをものにできていれば楽なゲームになった。決め切る力をつけていかないと今後の試合が厳しくなる」

 

※TEXT & PHOTO :橋爪充

 

Fリーグ2017の代々木セントラル第3試合は浜松が浦安に1対0で勝利した。浜松が開幕セントラルで勝利するのは初めて。

写真・文/橋爪充


 

浜松のスタメンはゴレイロ石黒紘久、山元優典、須藤慎一、田中智基、新加入の岡野健。浦安はゴレイロ藤原潤、荒牧太郎、加藤竜馬、星翔太、野村啓介の布陣で臨んだ。
 

ボール保持率を高める浦安は、素早いパス回しにドリブルを加えてテンポよくゲームを進める。浜松のセカンドセットは復帰した中村友亮、松本行令、萩原洪拓、新加入の前鈍地マティアスエルナン。中村の前線での激しいチェックをスイッチに、コンパクトな布陣で守りを固める。
 

浜松の先制は5分。前鈍地のミドルシュートのこぼれを拾った野嶋倫が左サイド奥へ持ち込み、ひとタメ、ふたタメして相手ゴレイロの前を横切るシュートパス。ファーに侵入した萩原がこれを沈めた。
 

浜松は主導権を握る浦安に対して、自陣にしっかり引き、ボールホルダーへの厳しいアプローチを繰り返す。17分、右CKから加藤がドンピシャで合わせたシュートは石黒が間一髪のセーブ。
 

浜松は奪ったボールをシンプルに相手陣カドに放り込み、できる限りリスクを排除した戦いを選択。不利な体勢でカウンターを食らわない、現実的な試合運びに徹する。前半はこのまま1対0浜松リードで終了した。
 

後半の立ち上がりは浜松ペース。5分、前鈍内の持ち出しから松本、中村が連続してシュートを放つがゴレイロ藤原にすべて防がれる。7分は左サイドでパラに抜けた須藤が左足シュートを打つがゴール左。浦安はボールキープする時間こそ長いものの、シュートを打てない展開が続く。残り8分を切り、シュートの意識を高めた浦安。加藤のシュートがバーをたたき、荒牧のシュートパスに小野大輔が突っ込むが合わない。
 

浜松は前半で見せた長いボールを駆使した戦いを継続。残り4分からのディドゥダをゴレイロに据えたパワープレーも集中した守備でしのぎ切った。
 

先制後のいくつかの好機を決めきることができず、最少得点での勝利となった浜松。だが、安定した試合運びを最後まで続けたことは、チームの成長の証と言える。「粘り強く戦う」新しいチームスタイルを示し、勝ち点3を得たことは大きな弾みになるだろう。
 

■浜松保田健二朗監督監督コメント:
アグレミーナ浜松がFリーグに参戦して6年目になるが、初めて開幕戦を勝利した。満足している。終盤にかなり押し込まれた場面はあったが、選手は体を張ってディフェンスバランスを崩さず耐えてくれた。
▼選手たちにそれぞれのタスクをどう示したか?
苦しい試合になるのはわかっていた。去年の成績も含めて、今シーズンはディフェンスにフォーカスしてきた。(浦安が)こうくるだろうということが、きちんとケアできた。ゲーム前には何人かに個別にケアする部分を伝えた。伝えることで周りの選手もスタイルが明確になった。
▼レベルアップが必要な部分は?
きょうは1対0で、得点が1点どまりだった。決定機というのはまだあった。しっかり決め切って、もっと楽にゲームを運ぶことが必要。浜松は(保田監督が指揮を執り始めてからの)3年間、年間得点はすべて60点台。改善していきたい。
 

■浜松萩原洪拓選手コメント:
開幕戦ということで、苦しくなることはわかっていた。これまでは耐えきれず同点、逆転を許す場面があったが、そこを耐えきった。戦う意識が変わったから耐えきれたのだろう。
▼6年前の開幕時にもいた数少ない選手の一人として、初の開幕セントラル勝利をどうとらえるか?
ずっと、勝てないことに対しての責任を感じていた。勝てない時間が長いと、変えていくことがすごく難しい。なかなか乗り越えることができない。5年間、そういうシーズンを送ってきた。ことしは新しい選手が入ってきて、変わろうという意識がチーム全体に出ていると思う。
 

■浜松岡野健選手コメント:
▼開幕戦初勝利の感想は?
勝っていないことは聞いていた。自分が勝利に貢献して、チームの歴史を変えたいと思っていた。力になれてよかった。
▼移籍後のリーグ初戦のスタメンだったが?
ずっと準備をしてきたので、スタメンで出てもやることは変わらなかった。ピヴォとして前線でボールを収めること、ファーストディフェンダーとしての役割を果たそうと思った。自分の出来は50%ぐらい。もっといいボールの引き出し方をしたかった。
▼今季の目標は?
個人としてのゴール数は、少なくとも2桁。チーム内得点王を目指す。しっかり試合に出場して勝利に貢献したい。チームとしてはプレーオフ出場を本気で目指している。ことしの浜松は違うぞというところを見せたい。
 

■浜松中村友亮選手コメント:
▼試合を振り返って。
我慢強く戦えた。フットサルの試合で1対0は珍しいし、失点ゼロはこれまでの浜松のイメージとは違うものだろう。打ち合いではなく、1対0で勝てたことは大きな自信になる。接戦で守り切れたのが大きい。これを継続することが大切。
▼ディフェンス時に前からのチェイスが聴いていた。
自分の特徴はスピードと運動量。チームがきついときに、そういう形でチームに貢献していかなくてはと思っている。チームがきついときに頑張れる選手になりたい。
▼3年ぶりの浜松復帰だが、チームの雰囲気に違いは感じるか。
選手一人一人に危機感がある。(2年間在籍した)名古屋はプレッシャーがあった。1試合負けただけでいろいろ言われた。そういう意味で、浜松も上の人がプレッシャーかけてくれるのはいいと思う。試合中もベンチの声がしっかり出ている。ピッチ内でも、例えば(山元)マサさんが後ろから声を出してくれる。ベテランの存在が大きい。
▼今季のチームの目標は。
粘り勝つことに尽きる。プレーオフ進出を目指す。下位だったチームをそこに持って行くのは簡単ではないことは分かっている。1戦1戦、しっかりやって行ってそこにたどり着ければいい。
 

■浦安高橋健介監督コメント:
0対1というスコアなので、1点も取れなければ勝つことはできない。チャンスはたくさん作ったが、その数を質が伴うものに増やしていきたい。選手にもそれを求めている。チームの完成度の部分で足りないと感じる試合だった。カップ戦も含めて、試合の主導権を握られてもディフェンスからのカウンターで勝ってきたが、主導権を握る時間になったときに相手の脅威になるような攻撃をより多くできるようにならないといけないと思う。
▼新監督として、どういうチームにしていきたいか?
主導権を握りながら、オフェンスでもディフェンスでも相手の脅威になるようなフットサル。それを実行するために、選手が近い距離でプレーし、攻守一体化する。そういうトレーニングをしている。そのために必要になる個人戦術へのアプローチをし続けている。始動から2カ月弱で完成するとは思っていない。勝負に徹しながら修正していきたい。きょうはどちらも足りなかった。
 

■浦安星翔太選手コメント:
点を取っていないので、僕たちの力不足。それ以上でもそれ以下でもない。相手がどうこうではなく、自分たちの問題。リーグ戦の33分の1ではあるが、負けてスタートしてことは良くないと思っている。

 

DUARIG Fリーグ2017/2018の開幕試合は大阪が北海道に4対3で競り勝った。

写真・文/橋爪充

 

 

ディフェンディングチャンピオンの大阪は、今季キャプテンのアルトゥール、チアゴ、仁井貴仁、芝野創太でスタート。ゴレイロには新加入の富金原徹を起用した。北海道はゴレイロに19歳の坂桂輔を抜擢。水上玄太、鈴木裕太郎、十川祐樹、田辺陸という顔ぶれで臨んだ。

序盤から押し込む大阪。3分相手セットチェンジの間隙を突いて、今季北海道から加入した堀米将太が右サイドでボールを奪って、ライン際から中央に戻すとチアゴが合わせて大阪が先制した。大阪は5分に得たFKから新加入の相井忍、7分にはまたしてもFKからアルトゥールが決めて主導権を握る。

3失点し、8分には早くも5ファールを喫した北海道だが、小野寺隆彦監督はここでタイムアウトを入れ、ゲームの流れを変えようとする。9分にカウンターから水上が、11分に酒井が決めて1点差。両チームはその後、1点ずつを取り合い、4対3大阪リードで前半を終えた。

後半は前半と対照的にしのぎ合う展開。北海道は坂に代わって入ったゴレイロ鶴岡広之がナイスセーブを連発。チアゴ、アルトゥールらの鋭いシュートをはじき出す。北海道は残り2分から室田をゴレイロにしてパワープレーを敢行。残り1分を切って、左からの水上のパスを宮原勇哉が合わせるが冨金原が反応して上にセーブ。試合はこのまま4対3で終了した。

前後半を通じて、攻守の切り替えの早い、スリリングなゲーム展開だった。大阪はボールが収まるピヴォタイプの新戦力、堀米、芝野、相井がそれぞれに個性を発揮した。

北海道は二つのセットの練度の高さが印象的だった。前年度優勝チームを脅かした開幕戦は収穫が大きかった。セットプレーからの失点は、明らかにゴレイロとFPの意思疎通の問題。ゴレイロの経験不足も含め、今後の課題だろう。

 

■北海道小野寺隆彦監督コメント:
開幕戦を戦えて幸せだが、勝つことができず悔しい。大阪との実力差は分かっていたが、しっかり集中してDFしながら勝機をうかがった。0対3になり、苦しかったが、セットプレーやカウンターがはまり、僕たちの戦い方ができた。後半は同点、逆転する力がなかったが、想像した以上に選手がファイトしてくれた。
▼大阪対策は?
セットプレーに対して変則的なマンツーマン、素早くマークを付けられるようなシステムで臨んだ。ゾーンでもマンツーマンでもない、その中間のようなかたち。DFはうまくいったが、カウンターからの得点はできなかったのが残念だ。
▼チームの完成度は?
きょうの試合ではどちら(のセット)も3―1を採用し、新人も積極的に起用した。しっかり守ってカウンターという共通認識はしっかりできていたと思う。オーシャンカップにはなかった攻撃ができた。

 

■北海道酒井遼太郎選手コメント:
キャプテンとして初めての開幕戦。自分が2点取れた結果については満足しているが、チームとしてキャプテンとして何ができたのか。まとめる力が足りないと感じた。自分はチームメートに助けられている。これまで以上にまとまりのあるチームだと感じている。ここから32節、仲間に助けてもらいながら得点を重ね、チームに貢献したい。

 

■大阪木暮賢一郎監督コメント:
どのチームも、どんな大会も開幕戦は難しいものだ。きょうも同様で、苦しい時間帯があった。大事な勝ち点3が取れたことをポジティブに受け止めたい。長いシーズンが始まった。より良いチームにするために修正をしていきたい。
▼3得点してからテンポが落ちたように見えたが?
昨シーズンもそうだったが、北海道は前半10分で3対0になっても、あきらめないメンタルの強さを持っている。こちらが先行しても、終わってみると6対5といった展開がよくある。きょうも、タイムアウトをとったときに去年の経験を話した。北海道戦は苦しくなる、ゆるまずやろうと確認した。ただ、前半で3対0に持ち込めるというのは、ぼくらの強みでもある。3対0であっても、10対0にするぐらいのオフェンシブな部分を打ち出していきたい。
▼新加入選手を積極的に起用した。獲得の意図は?
自分の好みや昨シーズンのプレーぶり、チームとしてどういう選手が必要かなどを総合して考えた。特にAFCに備えて個の能力、オフェンシブな部分のタレントがほしかった。特に時間を作れる選手を獲得した。

 

■大阪アルトゥール選手:
相手がどうこうより、開幕戦は難しい。そういう中で勝ち点3を取れたのは良かった。どんどん良くなるためによいトレーニングをしたい。
▼昨シーズンの優勝でマークされるシーズン。研究されていると感じた部分はあったか?
自分たちのプレーが良くなかったという印象はない。Fリーグはこれまで、9年間、名古屋を研究してきたのだろう。昨シーズンは自分たちが名古屋を凌駕して、チャンピオンになった。今年は名古屋だけでなく、大阪をスカウティングするのは当然だと思う。去年のような大差の試合を続けるのは難しくなるだろうが、自分たちはそれを乗り越えなければいけない。

SuperSports XEBIO Fリーグ2015/2016第21節 、アグレミーナ浜松はシュライカー大阪に3対11で完敗しました。

 

試合経過は静岡新聞の青木記者が書いた記事(↓)を参照していただくとして、ここでは個人的に試合のポイントだったと感じた、前半15分ごろの攻防を紹介しましょう。
http://www.at-s.com/sports/article/shizuoka/agleymina/155815.html

 

 大阪は序盤からアルトゥールがパス回しで攻撃のリズムを作り、8分までに左からの攻撃で森秀太、ヴィニシウスが連続得点。浜松は10分ごろまで、単発なカウンター攻撃に終始します。

 帰陣の速い大阪に対して、浜松はゴール前に人数を割いた影響で分厚い攻撃ができません。反攻に転じたのは12分でした。ペナルティエリア外まで持ち上がった浜松ゴレイロ石黒紘久が、相手DFの間を通す絶妙なスルーパス。これに田中智基が反応し、ゴレイロとの1対1の局面を迎えます。しかし、一つフェイントを入れて放った低いシュートは、右ポストに阻まれてしまいます。この時間帯までに訪れた最大のチャンスでしたが、ゴールすることはできませんでした。

 このプレー以後、大阪の選手たちは「背後」への意識が生まれたのか、重心が若干後ろ寄りになります。浜松のセットは田中智、野嶋倫、須藤慎一、小池良平。浜松の誇るテクニカルな4選手が、パスと仕掛けのバランスが取れた攻撃を披露し、大阪陣内での場面が多くなります。

 ここで浜松の豊島明コーチはタイムアウト。序盤の同セットでの失点シーンに対しての注意喚起をし、再び同じセットをピッチに送り出します。

ゲームの趨勢を決めたのは、この時の大阪木暮賢一郎監督の対応ではないでしょうか。相手タイムアウトをうまく活用し、佐藤亮、アルトゥールの安定感のあるパサー2人に、前線でボールキープできる左右のピヴォとしてヴィニシウス、小曽戸允哉(厳密にはピヴォ的な選手ではありませんが…)を起用。練習でも組んでいないセットでしたが、前の2枚が左右カドで起点を作り、全体を押し上げることに成功します。

 浜松はラインが下がり、ゴール前でフラットな守備陣形に「させられて」しまいます。サイドでキープする大阪の選手に対して複数で対応することを余儀なくされ、結果的に第2PKマークあたりに位置取りする相手選手との距離が開き始めます。アルトゥールの落としから小曽戸が決めた3点目は、まさにそのエリアを使われた失点でした。

浜松は直後にパワープレーを始めますが、この日は大阪のプレスを警戒してか、こわごわボールを回している印象。前線でボールをかっさらわれ、2点を追加されました。前半を終えて0対5。ゲームは前半でほぼ決まりました。

写真をいくつか掲載します。大阪との対戦では、森、加藤未渚実というかつて東海リーグで活躍した選手のプレーも楽しみの一つ。この日は浜松の選手として大野一輝、田中充彦も出場していて、元名古屋オーシャンズサテライト、元ロボガト対決も見られました。
 

 

text & photo: Mitsuru Hashizume