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DUARIG Fリーグ2018/2019ディビジョン1開幕セントラル2日目の第1試合は、シュライカー大阪がFリーグ選抜を6対2で下した。

 

Fリーグ選抜は所属元が名古屋オーシャンズサテライトの北野聖夜、水谷颯真、瀧澤太将にアグレミーナ浜松の新井裕生が加わったセットでスタート。大阪は元ROBOGATOの加藤未渚実、アルトゥール、チアゴ、小曽戸允哉、柿原聡一朗という布陣で開幕戦に臨んだ。

 

大阪はFリーグ選抜の積極的な仕掛けを受け止めると2分、相手陣左サイドで小曽戸がプレスをかけて得たキックインから、アルトゥールがチアゴへのピヴォ当てで先制ゴール。3分にはチアゴがPKを決めて主導権を握る。

 

ほぼミスなくパスを回す大阪に対し、素早いプレスに自由を奪われたFリーグ選抜は決定機を作れない。大阪は8分にセットプレーのこぼれからチアゴ、9分には前線からの激しいプレスからGKが苦し紛れに出したボールをアルトゥールが難なく沈めて4点差をつけた。Fリーグ選抜は13分に、新井が自陣から超ロングシュートを決めて1点を返すも、大阪は18分、加藤の中への仕掛けから数的有利を作り、右の小曽戸、左のチアゴでフィニッシュ。5対1で前半を終えた。

 

後半は大阪がペースを落とした感もあり、Fリーグ選抜がドリブルで敵陣に持ち込むシーンも増える。Fリーグ選抜はラインを下げて陣形をコンパクトにし、相手の裏のスペースを狙いに行く。30分には鬼塚祥慶が自陣右サイドから力強いドリブルで持ち込み、自ら決めてチーム2点目をゲットした。

 

Fリーグ選抜は残り4分からGKを坂桂輔に代えてパワープレーを敢行するも実らず。若武者たちの初陣は、フットサルを知り尽くした大阪に屈する形となった。ただ、場内は時間を追うごとにFリーグ選抜の支持度が上がっていった。後半のチャンスシーンには、何度となく拍手が送られた。前半立ち上がりの失点は、大阪の圧力に負けたミスから生まれたもの。これが徐々に改善されていけば…という期待は感じさせた。

Fリーグのスピードやパワーに順応した彼らの1年後の姿を見たい。

 

▼シュライカー大阪 6-2 Fリーグ選抜

2分 アルトゥール(大阪)1-0

3分 チアゴ(大阪)2-0

8分 チアゴ(大阪)3-0

9分 アルトゥール(大阪)4-0

13分 新井裕生(Fリーグ選抜)4-1

18分 チアゴ(大阪)5-1

21分 小曽戸允哉(大阪)6-1

30分 鬼塚祥慶(Fリーグ選抜)6-2

 

 

▼Fリーグ選抜・高橋優介監督コメント

前半と後半で差があったゲーム。点差があったということで、後半は相手のプレー強度が落ちる結果になった。(そうした要因があるので)前半、後半(を分けて)良かった悪かったと評価しない方がいい。前半の入り3~4分で失点しているが、最初は悪くなかった。だが、自分たちが押し込まれてぐいっと来られる相手の対応がうまくできていなかった。ゲームの流れを失った要因だと思う。

-2失点した直後の早いタイミングでタイムアウトを取った。どんな指示をしたのか。

自分たちがやるべきことを確認した。押し込まれることは分かっていたが、ボールに対する執着心が出ていなかった。そこを出さないとどんどん(点差が)広がる。相手よりゴールを多く取る、という根本が欠けていると感じたので、気持ちの部分でどうするのか、誰がやるのかを確認した。

-得点した鬼塚の評価は。

前に行くという点では、チームで一番能力が高い。ゴールへの意識も同様だ。

 

▼Fリーグ選抜・三笠貴史選手コメント

点差が開いてしまった。戦術や個人の技術より、勝つんだという強い気持ちでピッチに立てていなかったことが問題。技術的に劣っている部分はあったが、戦える部分はある。それを最初から持ってこないとそもそも同じ土俵で戦えないと思った。

-今後、チームをどう高めていくのか。

ゲームの入りがいつも悪い。普段の練習のフィジカルやスピードとまったく違ってしまっている。勝つためにピッチに立っていても、入りでビビってしまうと根本がぶれてしまう。

 

▼Fリーグ選抜・新井裕生選手コメント

-ゴールシーンを振り返って。

(ボールを保持して)パッと見たらGKが前に出ていたので打ったらうまくいった。状況も状況だったので素直に喜べなかったが、ここから追い上げていければという思いがあった。

-試合全体の印象は。

攻撃面の入りは悪くなかったが、守備でチアゴ選手やアルトゥール選手、加藤選手のところで後れを取ってしまった。体で勝てなくても、あと1歩足を出す、セグンドでスライディングして止めるなどできたはず。そういうところは足りなかった。

空回りしていたのか、ビビッていたのかわからないが、一人一人がもっと守備で体を張る必要があった。若くて経験もない僕らは、相手より倍ぐらい走って頑張らないと、「いい勝負」にすら持ち込めないと思う。

 

▼シュライカー大阪・比嘉リカルド監督コメント

前半からいいリズムを作って4点差をつけられた。(このまま)止まらないように、同じリズムでプレーするように指示した。良い試合の運び方だったと思う。開幕戦で勝利ができて良かった。

-攻撃面で昨年からのプラスアルファは。

練習ではパターンではなく、システムに入れるようにしているが、まだ難しい。いいタイミングで、試合に使えるようにしたい。

 

▼シュライカー大阪・小曽戸允哉選手コメント

リーグを戦う上で開幕戦は非常に大事。勝ち点3を取ることだけを考えた。実行できてよかった。

-Fリーグ選抜への印象は

若い選手が多く、よく走る。技術も高い。ただ、きょうはチアゴや相井など体が強い選手とのマッチアップで耐えられなかった。そこで(大阪は)チャンスをつくれた。相手(Fリーグ選抜)は難しくなってしまった。

 

 

※TEXT & PHOTO :橋爪充

 

DUARIG Fリーグ2018/2019ディビジョン1開幕セントラル2日目の第2試合は名古屋オーシャンズがアグレミーナ浜松を9対0で一蹴した。

 

序盤から猛攻を仕掛ける名古屋は1分、右CKから中央のヴァルチーニョがゴール左上にミドルシュートを決めて先制。2分にはルイジーニョが右のヴァルチーニョに振り、折り返しをファーの吉川智貴が沈めた。3分、右CKをニアでペピータが合わせて3点目。6分にはセンターサークル付近で受けた星翔太が1トラップでDFをかわして直進しゴール。10分には左サイド深くに持ち込んだ八木聖人が粘り、最後は平田ネト・アントニオ・マサノリが左足で蹴りこんで5点目。この時点で、すでに勝負あった。

 

浜松は自陣の深い位置でボールを保持するが、最初のパスがつながらない。素早くコースを切る名古屋のディフェンスにことごとく引っかかり、ルーズボールもほとんど拾われてしまう。時折、ライン際を野嶋倫が攻め上がるなどして敵陣にボールを持ち込むが、名古屋のディフェンスを崩すにまでは至らない。

 

後半も立ち上がりに名古屋が加点し、リードを広げる。残り6分には、名古屋平田の退場で浜松が数的優位の時間帯を迎えるが、名古屋は星龍太、安藤良平、吉川が集中した守りを見せ、得点を許さなかった。

 

名古屋は外国人選手と、日本人選手ががっちりかみ合い最高のスタートとなった。浜松は前後半とも激しいプレスを見せる名古屋に主導権を奪われ、最後までペースをつかめなかった。開幕戦の0対9というスコアは2016/2017シーズンにフウガドールすみだを相手に喫して以来。次節は同じように開幕戦を落とした湘南ベルマーレが相手。まずは守備の立て直しを図りたい。

 

▼名古屋オーシャンズ 9-0 アグレミーナ浜松

1分 ヴァルチーニョ(名古屋)1-0

2分 吉川智貴(名古屋)2-0

3分 ペピータ(名古屋)3-0

6分 星翔太(名古屋)4-0

10分 平田ネト・アントニオ・マサノリ(名古屋)5-0

25分 八木聖人(名古屋)6-0

30分 吉川智貴(名古屋)7-0

36分 橋本優也(名古屋)8-0

37分 ルイジーニョ(名古屋)9-0

 

▼浜松・豊島明監督コメント

立ち上がりに失点を重ね、後半も早い段階で失点してしまった。ペースをつかめなかった。チャンスがなかったわけではないが、決められなかった。

-シーズンを戦う上での手応えは得られたか。

きょうの試合からは感じられない。ただ、奮起して1点を取ろうという気持ちは最後まで見せた。攻撃の形はできていた。そこでゴールが生まれれば、もっと競った試合になっていたはずだ。修正する部分を見極めていく。

-新入団の山田凱斗選手の評価を。

なかなか思い通りのプレーができなかっただろう。だが18歳にして、ほかの選手と分かり合える力をもっている。この素材を生かすも殺すも、わたしの采配次第だと思う。決定的なところが決められるかが課題だ。

-シーズンを通してどんなチームにしていくか。

きょうは、準備したことをさせてもらえなかった。真っ向勝負を挑んでこの結果だから、すっきりしている。シュートまでいく過程は見せられた。昨シーズンの順位(8位)を超えるための形は多少見せられたと思う。今後は、しっかり勝負を決定づけるチームにしていきたい。

 

▼浜松・松浦勇武選手コメント

前半の入りで失点しまったことが響いた。ボール回しが後手後手になり、攻撃に出た時はきつい状況になってしまった。前半の最後や後半の中盤など、こちらのペースになった時間帯もあったが、このスコアは恥ずかしい。第1節なので、下を向いている時間はない。反省すべき点を反省して、次につなげたい。

 

▼浜松・山田凱斗選手コメント

対戦して、オーシャンズの強さを改めて感じた。スピード感や強さ。さすがにFリーグを引っ張って何度も優勝するチームだと思った。

-初めてピッチに立った時の思いは。

目標にしていた舞台だったから(うれしかった)。でも、何もできなかった。このままでずっといるのではなく、シーズンを通して高めていきたい。来週も試合もある。自分ができることをやっていくしかない。

-オーシャンズの強力な外国人とのマッチアップの感想は。

胸板が厚く、フィジカルが強い印象。イライラさせたらこっちのものと思って強く行ったが、うまくはがされることもあった。さすがに上手い。

-前後半それぞれに決定機があった。決めるために必要なことは。

あの場面はどちらもゴレイロの動きは見えていた。味方の動きを見て、そちらにつけるという判断もできればよかった。きょうは大差で負けてしまったが、9失点を0に近づけ、0得点を1でも、2でも、少しでも多く積み重ねたい。そのことが勝利につながる。

 

▼名古屋・ペドロ・コスタ監督コメント

私たちが主導権を握れたゲームだった。選手のがんばり、努力がある中でゲームをつくることができた。ただ全部が良かったわけではない。前半は終盤に落ちたところもあり、相手にチャンスを作られた。ハーフタイムには、そのあたりを話し、リセットした。後半は立ち上がりから得点が生まれ、強い攻撃力のあるフットサルができたと思う。長いリーグ戦で最初の1歩を力強く踏み出せた。

-8人がゴールを決めていることの意義とは。

多くの選手が点を取れたことは、攻撃的なチームを作り上げていく中で非常に大事。誰でも得点が取れるというイメージは相手に恐怖を与える。チームにとってプラスに働く。チームがどうやって勝っていくかが大事であり、誰が取るというよりもまずは勝つことだ。

 

▼名古屋・星龍太選手コメント

開幕戦に勝てた。リーグ戦の1試合を取れてほっとしている。だが勝った試合こそ、細かい修正が必要になってくる。きょうは完ぺきな試合運びではなかった。もっと良くするために練習する。

-後半の数的不利の時間帯も、零封する意識が強くうかがえた。守っているときの心境とは。

いくら点差が離れていても、全力をつくすことが大事。4対3の場面は、すべての相手に対して起こる状況ではない。きょうの2分間は、これから起こるかもしれない4対3に備えた(という意味もあった)。試合ではあるが、頭を使った。

 

※TEXT & PHOTO :橋爪充

 

DUARIG Fリーグ2017/2018第10節、小田原セントラル2日目の第3試合は大阪が8対3で湘南に勝利した。大阪はAFCフットサルクラブ選手権後の連勝で、暫定3位に浮上。6連勝で暫定首位に立っていた湘南は、7試合ぶりの敗戦で2位に後退した。

ロドリゴ、植松晃都、林田フェリペ良孝らが果敢に仕掛ける湘南と、懐の深いディフェンスでがっちり受け止め、速い攻撃で押し込む大阪。前半は、大阪がFKから2選手の巧みなブロックで援護された田村友貴が先制ゴールを挙げると、湘南は植松のキープから鍛代元気が蹴りこんで同点。ヒートアップするサポーターの作り出す雰囲気も後押しし、拮抗した展開となった。

後半は徐々に大阪がペースを握る。相手のマンツーマンマークを見切った木暮賢一郎監督は、湘南のキーマンであるロドリゴ、内村の出場を封じるかのような選手起用。24分、大阪は自陣左での湘南植松のミスを見逃さず、ボール奪取した芝野創太が田村につないで勝ち越しゴール。25分には相井忍がゴール前の競り合いを制してヘディングゴールで突き放した。

湘南は1対5とされた残り6分から鍛代、植松をゴレイロに据えたパワープレーを見せるがスコアをひっくり返すことはかなわず。大阪の高精度なパワープレー返しに屈した。

 

▼試合結果
シュライカー大阪 8-3 湘南ベルマーレ
10分 1⊸0 田村友貴(大阪)
15分 1-1 鍛代元気(湘南)
24分 2-1 田村友貴(大阪)
25分 3-1 相井忍(大阪)
32分 4-1 ヴィニシウス(大阪)
34分 5-1 相井忍(大阪)
35分 5-2 本田真琉虎洲(湘南)
36分 6-2 堀米将太(大阪)
36分 7-2 田村友貴(大阪)
37分 8-2小曽戸允哉(大阪)
40分 8-3 ロドリゴ(湘南)

 

▼大阪木暮賢一郎監督
「AFC選手権の疲労や精神的なダメージからの回復、相手の方が順位が上であること、アウェー感を感じるピッチなど、このゲームに関するさまざまな要素が、われわれに火をつける、スイッチを入れるきっかけになった。タフなゲームをモノにできて良かった」

-後半の狙いは。
「こういう試合に勝利するためにはインテリジェンスが必要。ハーフタイムには、こういう試合には退場がありがちだと選手を戒めた。相手のスタイルをよく見て、例えばGKにプレッシャーをかけ続けて良さを消した。相手がこちらのマークする選手を決めていたことに気が付いたので、(それを逆手に取って)後半の序盤はヴィニシウス、小曽戸をあえて使わなかった。相手のキーマンである内村、ロドリゴを出させないための戦略だった」

-AFC選手権を終えてリーグ戦に注力できる。
「目の前の試合に集中することがベース。だが、これで目指すタイトルはリーグしかない、となったのも事実。小田原セントラルの2試合で、最下位のチーム、首位のチームというまったく異なる状態の2チームに勝ち切れた。チームに強い火が付いたように思う」

-次節は大一番の名古屋戦。
「Fリーグはこれまでのシーズンを分析すると、勝ち点を80以上取らないと1位になれない、世界的にみてもハードルの高い、ノルマが厳しいリーグ。名古屋との3試合に負けても残りの試合すべてに勝てばよいという考え方もできるが、直接対決は相手の勝ち点を削ぐ機会でもある。両方の局面を見なくてはいけないと思う。名古屋はいま、戦力が充実している。奇策を打つ時間はないのでガチンコで自分たちの力を100%出すだけ。対戦が楽しみだ」

 

▼湘南奥村敬人監督
「大阪はさすがチャンピオンだ。前半はマンツーマンで相手選手についてこちらのプラン通りに進んだが、後半は経験のある外国人に決められてしまった。AFCで悔しい思いをして、Fリーグで上に行きたいという思いをじかに感じた。一つ一つのプレー判断が速く、的確。こうしたプレーを通年で続けたからこその昨季優勝だったのだろう。ただ、負けて言うのも変だが、楽しいゲームだった。選手がレベルアップするためには、こういう試合が必要だ」

-ロドリゴ選手は効いていたように感じたが。
「確かにそうだが、1対1で抜いても必ずカバーがいた。大阪の対応が良かった」

-相井選手が決めた相手の3点目がポイントか。
「ファールを主張した選手もいたが、ああいった勝負どころの局面で相手を吹っ飛ばしてでも点を取ろうとする姿勢が必要だ」

-植松選手、内村選手の奮闘ぶりが目立った。
「日本代表候補にも選んでいただき、確かに奮闘してはいたが、もっと伸びなくては。きょうの試合相手のブラジル人に勝たなくては、世界でも勝てない。奮闘した、だけではなく彼らに打ち勝ってチームを勝利に導く必要がある」

 

※TEXT & PHOTO :橋爪充

 

DUARIG Fリーグ2017/2018第10節、小田原セントラル2日目の第1試合で浜松はすみだに3対5で敗れた。浜松は3連敗。

 

前日の湘南戦を2対4で落としている浜松はゴレイロ岡島工、萩原洪拓、前鈍地マティアスエルナン、松浦勇武、中村友亮でスタートした。
先制はすみだ。開始1分30秒、右CKからボラが中村との1対1を制して強烈なシュートを叩き込んだ。浜松は7分、相手CKからの流れから中村が相手のDFに引っかかりながらも構わず前進し、最後は左足で同点ゴールを決めた。

選手の疲労を考慮して2分前後でセットを入れ替える両チーム。お互いに激しくプレスを掛け合う中で、浜松は中に返すパスミスを拾われるケースが目立つ。クアトロの形から徐々に押し上げを狙うが、すみだのプレッシャーに苦しみ、なかなか攻撃のリズムを作り出せない。

17分、浜松は痛いミスから失点する。相手陣から左サイドに出たハイボールを山元優典がラインを切ったとセルフジャッジ。猛然とボールを追ったすみだ宮崎曉に左サイドの独走を許し勝ち越しゴールを奪われた。
リバウンドメンタリティーが今季の売り物となっている浜松は、それでもめげずに攻撃を続けるが、前半終了間際には右サイド深くでボールキープした岡村康平を捕まえきれず、中への返しをまたしても宮崎に決められてしまう。前半はこのまま1対3で終了した。

後半の浜松はピヴォの岡野健を使って相手陣の深い位置に起点を作る攻めを繰り返す。25分には岡野の落としを新井裕生がたたくがゴール右。30分には前鈍地が岡野との大きなワンツーでゴールに迫るがすみだゴレイロ矢澤大夢にセーブされる。元名古屋オーシャンズサテライトの矢澤と岡島、二人のゴレイロの活躍が光る展開となった。

浜松は30分、右CKから松浦がファーに突っ込んで2点目。反撃ののろしをあげる。プレスの強度を上げてすみだに立ち向かう浜松。同点、逆転の匂いが漂いだす。
だが、これを断ち切ったのがボラだった。名古屋在籍時を思わせる体のキレと強さをいかんなく発揮していたボラは、33分、岡村へのピヴォ当てから出たボールをゴール右に正確に蹴りこんだ。

浜松は間接FKから松浦がゴールを決め、食い下がる。4対3。
是が非でも勝利がほしい浜松は残り3分30秒から須藤慎一をゴレイロに据えたパワープレーを開始。いくつかチャンスを作るものの、すみだが防ぎ切り、39分には諸江剣語がパワープレー返しを決めて勝負あった。

お互いにプレス強度の高い、局面ごとに見どころの多いゲームだったが、攻守にわたるミスの数の差、またそのミスを得点に結びつける力の差ですみだが上回ったと言える。さらに言えば、ボラという絶対的な存在の有無。ゴール前での「わかっていてもひっかかる」切り返しが猛威を振るい、2ゴールにつながった。

 

 

 

▼保田健二朗監督コメント
「ゲームの内容自体は一定の評価ができる。昨日同じように、失点の仕方がゲームの勝敗を分けた。ゴールに直結するミスが勝敗を分けたと感じている。40分間の集中と、リスク管理を徹底して次節の第1クール最終戦につなげたい」

-オフェンスのミスは目立ったが、カバーするためによく走っていたように感じる。監督はどう評価するか。
「ディフェンスからオフェンスにつなげるところは評価できる。フィニッシュのシーンには課題がある。ボラにはその精度の高さで決められていて、こちらは絶対的な局面で相手に防がれている。前半の2失点目はもったいなかった」

-クアトロとピヴォの使い分けにはどんな意図があるか。
「すみだへのスカウティングの中で、ピヴォが張った時に2列目のディフェンスが真ん中に対して遅れる傾向があった。そこで、3-1のピヴォからオフェンスに段差をつけるというのが狙いを込めて使った。クアトロに関しては、自陣ではカバーが入ってくるが相手陣では裏を取りやすい。後半は裏に引っ張る指示を出していた。もう少しチームとして浸透させていくことが必要だろう。

-シーズン開幕当初はケガをしていた松浦をキャプテンに任命した理由は。
年齢的に中堅だからだ。年長者と若手のつなぎ役、スタッフと選手のつなぎ役を任せたい。ムード作りという点での期待も込めた。キャプテンという立場を重荷に感じることはないと伝えた。

 

▼松浦勇武選手コメント
「失点の仕方、時間帯が問題だ。今日の試合では、自分たちが点を取っていい流れのときに取られてしまった」

-キャプテンに選出された心境は。
「個性的な選手が多いので、命じられた当初は悩んだ。みな、規則や決まり事で縛られるタイプではないので。ただ、自分も黙々とまじめにというタイプではない。テンションが高いのが取り柄だと思うので、自分の良さを出せばチームとして良くなっていくと思った」

 

▼前鈍地マティアスエルナン選手コメント
「失点の時間帯が早かったのが痛かった。ボラの技術にやられてしまった。2失点目はもったいないの一言。集中してやらなくてはいけない時間帯。チーム全体の足りないところだと思う」

-代表候補選出の感想は。
「このチームで自分の良いところを出せているから選ばれたと思っている。みんなに期待されているシュートやキープ、ドリブルなどをアピールしたい」

 

▼須賀雄大監督コメント
「浜松の粘り強い、昨年度以上の強度のプレスで前半は苦しい試合になった。昨日の疲れはあったがそれは相手も同じ。前半は難しかった。その中でプレスラインの設定と、攻撃の秩序を思い出して戦うことで、後半は試合をコントロールできたと思う。詰めが甘いところもあったので、修正していきたい」

-2日目の試合ということで、セットチェンジが早かったように感じたが。
「われわれは強度の高いプレーをするチーム。ハードワークを求めているので、心拍数の問題でもともと早めに選手を入れ替えている。もともと早いタイミングで交代するチームだが、連戦ということでさらに早くしたということだ」

-ボラの使い方についての考え方は。
「昨シーズンは探りながらの1年だった。シーズン終了後、個別に話をした。サイドの1対1の強さ、決定力という武器があり非常に貢献度が高い。きょうは左サイドでの仕掛けとピヴォの岡村がおりてきたときに深さを取りに行くという良さが、いつも以上に出たと思う」

-残り1試合あるが、第1クールの総括を。
「シーズン終盤に完成度を高めるビジョンを描いている。10試合戦い終えて、結果と成長を両方手に入れられたという実感がある。思い描いたゲームができている。ただ、11試合目が大切。次の勝利することでその総括も変わってしまう可能性がある。結果が非常に重要」

 

▼諸江剣語選手コメント
「昨日の疲労が残っていてきついゲームだった。3対1になった時間帯のビッグチャンスをものにできていれば楽なゲームになった。決め切る力をつけていかないと今後の試合が厳しくなる」

 

※TEXT & PHOTO :橋爪充

 

Fリーグ2017の代々木セントラル第3試合は浜松が浦安に1対0で勝利した。浜松が開幕セントラルで勝利するのは初めて。

写真・文/橋爪充


 

浜松のスタメンはゴレイロ石黒紘久、山元優典、須藤慎一、田中智基、新加入の岡野健。浦安はゴレイロ藤原潤、荒牧太郎、加藤竜馬、星翔太、野村啓介の布陣で臨んだ。
 

ボール保持率を高める浦安は、素早いパス回しにドリブルを加えてテンポよくゲームを進める。浜松のセカンドセットは復帰した中村友亮、松本行令、萩原洪拓、新加入の前鈍地マティアスエルナン。中村の前線での激しいチェックをスイッチに、コンパクトな布陣で守りを固める。
 

浜松の先制は5分。前鈍地のミドルシュートのこぼれを拾った野嶋倫が左サイド奥へ持ち込み、ひとタメ、ふたタメして相手ゴレイロの前を横切るシュートパス。ファーに侵入した萩原がこれを沈めた。
 

浜松は主導権を握る浦安に対して、自陣にしっかり引き、ボールホルダーへの厳しいアプローチを繰り返す。17分、右CKから加藤がドンピシャで合わせたシュートは石黒が間一髪のセーブ。
 

浜松は奪ったボールをシンプルに相手陣カドに放り込み、できる限りリスクを排除した戦いを選択。不利な体勢でカウンターを食らわない、現実的な試合運びに徹する。前半はこのまま1対0浜松リードで終了した。
 

後半の立ち上がりは浜松ペース。5分、前鈍内の持ち出しから松本、中村が連続してシュートを放つがゴレイロ藤原にすべて防がれる。7分は左サイドでパラに抜けた須藤が左足シュートを打つがゴール左。浦安はボールキープする時間こそ長いものの、シュートを打てない展開が続く。残り8分を切り、シュートの意識を高めた浦安。加藤のシュートがバーをたたき、荒牧のシュートパスに小野大輔が突っ込むが合わない。
 

浜松は前半で見せた長いボールを駆使した戦いを継続。残り4分からのディドゥダをゴレイロに据えたパワープレーも集中した守備でしのぎ切った。
 

先制後のいくつかの好機を決めきることができず、最少得点での勝利となった浜松。だが、安定した試合運びを最後まで続けたことは、チームの成長の証と言える。「粘り強く戦う」新しいチームスタイルを示し、勝ち点3を得たことは大きな弾みになるだろう。
 

■浜松保田健二朗監督監督コメント:
アグレミーナ浜松がFリーグに参戦して6年目になるが、初めて開幕戦を勝利した。満足している。終盤にかなり押し込まれた場面はあったが、選手は体を張ってディフェンスバランスを崩さず耐えてくれた。
▼選手たちにそれぞれのタスクをどう示したか?
苦しい試合になるのはわかっていた。去年の成績も含めて、今シーズンはディフェンスにフォーカスしてきた。(浦安が)こうくるだろうということが、きちんとケアできた。ゲーム前には何人かに個別にケアする部分を伝えた。伝えることで周りの選手もスタイルが明確になった。
▼レベルアップが必要な部分は?
きょうは1対0で、得点が1点どまりだった。決定機というのはまだあった。しっかり決め切って、もっと楽にゲームを運ぶことが必要。浜松は(保田監督が指揮を執り始めてからの)3年間、年間得点はすべて60点台。改善していきたい。
 

■浜松萩原洪拓選手コメント:
開幕戦ということで、苦しくなることはわかっていた。これまでは耐えきれず同点、逆転を許す場面があったが、そこを耐えきった。戦う意識が変わったから耐えきれたのだろう。
▼6年前の開幕時にもいた数少ない選手の一人として、初の開幕セントラル勝利をどうとらえるか?
ずっと、勝てないことに対しての責任を感じていた。勝てない時間が長いと、変えていくことがすごく難しい。なかなか乗り越えることができない。5年間、そういうシーズンを送ってきた。ことしは新しい選手が入ってきて、変わろうという意識がチーム全体に出ていると思う。
 

■浜松岡野健選手コメント:
▼開幕戦初勝利の感想は?
勝っていないことは聞いていた。自分が勝利に貢献して、チームの歴史を変えたいと思っていた。力になれてよかった。
▼移籍後のリーグ初戦のスタメンだったが?
ずっと準備をしてきたので、スタメンで出てもやることは変わらなかった。ピヴォとして前線でボールを収めること、ファーストディフェンダーとしての役割を果たそうと思った。自分の出来は50%ぐらい。もっといいボールの引き出し方をしたかった。
▼今季の目標は?
個人としてのゴール数は、少なくとも2桁。チーム内得点王を目指す。しっかり試合に出場して勝利に貢献したい。チームとしてはプレーオフ出場を本気で目指している。ことしの浜松は違うぞというところを見せたい。
 

■浜松中村友亮選手コメント:
▼試合を振り返って。
我慢強く戦えた。フットサルの試合で1対0は珍しいし、失点ゼロはこれまでの浜松のイメージとは違うものだろう。打ち合いではなく、1対0で勝てたことは大きな自信になる。接戦で守り切れたのが大きい。これを継続することが大切。
▼ディフェンス時に前からのチェイスが聴いていた。
自分の特徴はスピードと運動量。チームがきついときに、そういう形でチームに貢献していかなくてはと思っている。チームがきついときに頑張れる選手になりたい。
▼3年ぶりの浜松復帰だが、チームの雰囲気に違いは感じるか。
選手一人一人に危機感がある。(2年間在籍した)名古屋はプレッシャーがあった。1試合負けただけでいろいろ言われた。そういう意味で、浜松も上の人がプレッシャーかけてくれるのはいいと思う。試合中もベンチの声がしっかり出ている。ピッチ内でも、例えば(山元)マサさんが後ろから声を出してくれる。ベテランの存在が大きい。
▼今季のチームの目標は。
粘り勝つことに尽きる。プレーオフ進出を目指す。下位だったチームをそこに持って行くのは簡単ではないことは分かっている。1戦1戦、しっかりやって行ってそこにたどり着ければいい。
 

■浦安高橋健介監督コメント:
0対1というスコアなので、1点も取れなければ勝つことはできない。チャンスはたくさん作ったが、その数を質が伴うものに増やしていきたい。選手にもそれを求めている。チームの完成度の部分で足りないと感じる試合だった。カップ戦も含めて、試合の主導権を握られてもディフェンスからのカウンターで勝ってきたが、主導権を握る時間になったときに相手の脅威になるような攻撃をより多くできるようにならないといけないと思う。
▼新監督として、どういうチームにしていきたいか?
主導権を握りながら、オフェンスでもディフェンスでも相手の脅威になるようなフットサル。それを実行するために、選手が近い距離でプレーし、攻守一体化する。そういうトレーニングをしている。そのために必要になる個人戦術へのアプローチをし続けている。始動から2カ月弱で完成するとは思っていない。勝負に徹しながら修正していきたい。きょうはどちらも足りなかった。
 

■浦安星翔太選手コメント:
点を取っていないので、僕たちの力不足。それ以上でもそれ以下でもない。相手がどうこうではなく、自分たちの問題。リーグ戦の33分の1ではあるが、負けてスタートしてことは良くないと思っている。