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開催日:2022年12月25日(日)
会場:浜松アリーナ
TEXT & PHOTO :橋爪充

 

浜松市の浜松アリーナで行われたFリーグ2022/2023ディビジョン2第15節、アグレミーナ浜松対デウソン神戸は、9対3で浜松が勝利した。

 

前節でしながわシティの優勝が決まったF2リーグだが、2~5位は混戦模様。浜松は2位仙台に勝ち点2差に迫る3位で神戸戦を迎えた。年明けにしながわ、5位広島との対戦を控える浜松にとって、8位神戸は是が非でも勝利したい相手だ。
浜松は先発ゴレイロにミヤモト ギレルメを起用。FPは鷲北一輝、山桐正護、柳訓生、巽翔矢でスタート。神戸はゴレイロ福良一至、前野俊哉、武石高弘、中井亮太、木村龍耶をチョイスした。

 

立ち上がりから積極的に攻めるのは浜松。神戸はクアトロと旋回を混ぜたような動きでパスを回す。深さを取りつつ相手のマークを外すべく動き回る。
先制は浜松。7分、左サイドライン際でボールを持った須藤が小さく前に持ち出し、ゴレイロのタイミングを外した速い振りのシュートを打つ。これがゴール右隅にゴロで決まった。
神戸は11分あたりから、2セットを崩した攻撃的なメンバー構成で得点を狙いにいく。浜松は15分、これを引っ繰り返すような形で追加点を奪った。自陣左サイド深くから対角線に生駒瑠唯がロングパス。これを正確なトラップで捉えた川本樹弥が、ゴレイロとの1対1を冷静に制した。

 

第1ピリオド残り4分。神戸は0対2の局面からギャンブルに出る。松本光平をゴレイロに据えたパワープレー。主導権を握り、ゲームの流れを変えたいところだったが、この場面は策が裏目に出た。自陣でボールを奪った山桐が山なりのロングシュートで神戸ゴールを捉え、これで3対0。浜松はペースを保った。結果的にはこの4分間の攻防が勝敗を分けた。

 

第2ピリオド、3対1で迎えた27分に浜松はだめ押しとも言えるゴールを挙げる。ボールを保持した鷲北一輝がタイミングを見計らって、右足トウで絶妙の縦パス。走り込んだ名倉佑哉がこれを拾ってゴールに流し込んだ。

 

攻めるしかなくなった神戸は再びパワープレーを敢行。ゴレイロ松本に、武石、前野、佐々木淳、山野瞭というかつてSWH Futsal Clubで活躍した4人に命運を託す。だが、この日は浜松のDFが強固だった。ゴレイロ三浦弘暉が再三再四、好セーブを見せ、FPがパワープレー返しを次々に決めた。

 

終わってみれば、浜松は巽優太がハットトリックを達成するなど大量9ゴール。試合終了間際に神戸に2点を許したが、リーグ戦最多タイ、ホーム初のゴールラッシュで4連勝を果たした。
暫定2位に浮上した浜松は次節、2023年1月22日にホームでしながわシティと対戦する。

 

 

▼アグレミーナ浜松 9-3 デウソン神戸
7分 須藤慎一(浜松)1-0
15分 川本樹弥(浜松)2-0
17分 山桐正護(浜松)3-0
19分 山野瞭(神戸)3-1
27分 名倉佑哉(浜松)4-1
27分 巽優太(浜松)5-1
28分 巽優太(浜松)6-1
32分 石川颯(浜松)7-1
35分 萩原洪拓(浜松)8-1
37分 巽優太(浜松)9-1
39分 前野俊哉(神戸)9-2
39分 オウンゴール(神戸)9-3

 

▼アグレミーナ浜松・高橋優介監督コメント
-試合を振り返って。
「勝てたことが非常に良かった。神戸の戦い方はリズムが取りづらい。ボールを握ろうと思っても握れない。そんな相手とのゲームを『カオス』にしないようにするのがテーマだった。1巡目に戦った時よりも、自分たちのリズムを作れた。パワープレーを長い時間やってくることも想定していた」

-ベンチ入りした選手を満遍なく使っていた印象。
「(前節)水戸戦の前までは8人のベースがあり、そこに須藤、石川が復帰してきた。水戸戦を勝ちきっているので、その試合で起用した選手を尊重しつつ調整も施した。誰が出ても勝てるというところまで持って行けたのではないか。残り2節、警告累積で出場停止になりそうな選手がいることも考えれば、いろいろな組み合わせで試合を進めるのが大切だった」。

-前半から多くの選手を起用していた。彼らに対する信頼が高まっているようにも、チームとしてのコンディションが良かったからのようにも感じたが。
「どちらも当たっている。2セットで考えるが、それぞれ5、6人のグループの中から誰を出すかが難しい。今日は前半でみんなに出てもらって、調子を見ていく考えだった。点差が付いた後は、時間を振り分ける意図があった。パワープレーの守備を公式戦でやる機会も少なかったので」

-4連勝の要因は。
「相手との力関係やコンディションの善しあしによるもの。個人的には連勝よりも10戦負けなしの方が大事。粘り強くやれば簡単に負けない、という安心感がチームに芽生えてきた」

-1月22日のしながわ戦へ向けて。
「自分たちの戦いを貫くか、相手の良さを削りに行くか。浜松は、どちらかといえばボールを握りたいチーム。その方針はぶれずに行きたいが、そこから失点することがあり得る。どう線引きするか。ボールを握る時間と。耐える時間をしっかり使い分けたい」

 

▼アグレミーナ浜松・萩原洪拓選手コメント
-試合を振り返って。
「前回のホーム初勝利の時は退場してしまったので、きょうは最後までプレーして、みんなと勝利のジャンプができて良かった。神戸はつかみづらいチーム。コーナー、キックインで嫌なところがあったが、しっかり我慢できた。点差がついたが、そこで何となく終わらせるのではなく、やりきるチームにしていかなくてはいけないと思っている。今日は、その点でもやりきれたかなと」

-ディフェンスについて。相手の前3枚に合わせる形になった。少し深いような気もしたが。
「スカウティングでどういうことをやってくるかわかってくる中で、(ボールが)こぼれてくる場面をしっかり意識しようと声をかけた。ふたつめのボール、蹴り込まれた時の対応が焦点だった」

-4連勝の要因は。
「ピッチの中で若い選手たちが自信を持ってプレーできるようになっている。自分をカバーしてくれる場面も増えた。以前はもっと不安そうにプレーしたり、自分の力を出し切れなかったりといった印象だったが、今は違う。頑張る局面で頑張れている」

-次戦の1月22日しながわ戦へ向けて。
「楽しみにしている。相手はF1にも勝っているチーム。挑戦する気持ちだ。今やれていることをしっかりやり続ければ、必ずチャンスはくる。そこでどれだけ取れるかだ。守る時間は長くなるだろうが、自分たちの時間帯でしっかり力を出す。勝機はそこにある」

開催日:2022年3月13日(日)
会場:浜松アリーナ
TEXT & PHOTO :橋爪充

2022年3月13日に浜松市の浜松アリーナで行われたJFA第27回全日本フットサル選手権大会の2日目の結果は以下の通り。

●バルドラール浦安 (F1)5-4 Y.S.C.C.横浜(F1)
11分 菅原 健太(横浜)0-1
12分 堤 優大(横浜)0-2
13分 堤 優大(横浜)0-3
16分 滝田 学(浦安)1-3
17分 東出 脩椰(浦安)2-3
16分 滝田 学(浦安)3-3
25分 菅原 健太(横浜)3-4
25分 長坂 拓海(浦安)4-4
35分 長坂 拓海(浦安)5-4
前半10分過ぎから立て続けに3点を失った浦安は残り7分を切ったタイミングでパワープレーを開始。一気に3点を奪って試合を振り出しに戻す。後半も一進一退の攻防が続いたが35分、浦安が左奥のガリンシャからの戻しを長坂が合わせて勝ち越しゴール。接戦を決した。

▼浦安・小宮山友祐監督コメント
苦しい試合だった。よく勝てたと思う。選手たちが自分たちがやらなければいけないことをしっかりやってくれた。滝田、藤原のベテラン陣が最後までゲームをコントロールしてくれたことが大きかった。満身創痍のチーム状況で、よく苦しい2日間を乗り越えたと思う。
▼浦安・藤原潤選手コメント
現役引退を決めたシーズン。負ければ終わりという大会に臨んでいるが、(出身地の)静岡県の会場で、長い間お世話になった方々に勝ちを見せられてうれしい。来週の決勝トーナメントに向けて、チームとしてしっかり準備する。

 

●名古屋オーシャンズ(F1)7-4 しながわシティ(F2)
3分 ガブリエル ペネジオ(名古屋)1-0
10分 菅谷 和寿(しながわ)1-1
14分 菅谷 和寿(しながわ)1-2
15分 西谷 良介(名古屋)2-2
16分 星 龍太(名古屋)3-2
24分 菅谷 和寿(しながわ)3-3
31分 オリベイラ アルトゥール(名古屋)4-3
33分 星 翔太(名古屋)5-3
36分 白方 秀和(しながわ)5-4
37分 オリベイラ アルトゥール(名古屋)6-4
40分 吉川 智貴(名古屋)7-4
Fリーグ王者の名古屋が、終始先手を打つ試合運びで昨季全日本選手権覇者のしながわを退けた。3対3で迎えた31分、名古屋は安藤の縦パスをゴール前で受けたアルトゥールが決めて勝ち越し。しながわは2点差をつけられた残り5分半から野村をゴレイロに据えたパワープレーを敢行したが、白方の1点にとどまった。
▼名古屋・星龍太選手コメント
昨シーズンのリベンジを果たせた。昨日の富山戦で先制されたこと、昨シーズンの負けがあったことで、今日はしっかりゲームに入ることができた。一進一退のゲームで、球際の激しさなどフットサルの面白さが詰まった試合だったと思う。監督からは1点差の試合になると言われていたので、終始気を緩めず集中したプレーができた。(駒沢での)決勝トーナメントに進めてほっとしている。3連戦の厳しさがあるので、相手がどこだろうとしっかり戦う。

 

【その他の浜松会場の試合結果】
ペスカドーラ町田(F1) 4-2 東北ヴォスクオーレ仙台ゼクサヴァイン(東北地域代表・宮城県)
デウソン神戸 (F2) 3-2 R,D/ディノ(九州地域第2代表・福岡県)

開催日:2022年3月12日(土)
会場:浜松アリーナ
TEXT & PHOTO :橋爪充

2022年3月12日に浜松市の浜松アリーナで行われたJFA第27回全日本フットサル選手権大会の初日の結果は以下の通り。

 

●ボアルース長野 (F1) 0-2 東北ヴォスクオーレ仙台ゼクサヴァイン(東北地域代表・宮城県)
11分 丸山 将輝(仙台)0-1
40分 小野寺 那央(仙台)0-2
仙台はゴレイロからの縦パスを受けた丸山が敵陣中央で反転シュートを決め先制。終始押し気味に試合を進めた。長野は残り3分から上林快人をゴレイロに据えたパワープレーを開始。だが、仙台・小野寺のパワープレー返しを食らって万事休す。

▼仙台・清水誠監督コメント
出場する予定だった地域チャンピオンズリーグがなくなり、試合の間隔が空いたこと、先週(長野が出場した)入れ替え戦があったことでスカウティングはかなりできていた。準備が出来上がった状態で試合に入ることができたし、選手もそれを体現してくれた。入れ替え戦という気持ちの入った試合をみたので、「自分たちもああいう試合を」という思いだった。
(東日本大震災が起こった)3・11に向けた気持ちもあった。自分はここ(仙台)に10年いて、感じたことだ。仙台、宮城、東北に勝利を届けられてうれしい。
明日の対戦相手は古巣(町田)なので、思うことはたくさんある。かつてはF1で対戦させてもらっていて、そのときは1勝1敗だった。その時とは選手も変わっているが、それぞれのクラブは50年も100年も続くはず。(仙台が)F1を倒せるチームだという姿を見せられるよう、全力でチャレンジしたい。
▼仙台・中島千博選手コメント
今年の目標は地域チャンピオンズリーグとF1のチームを倒すという目標だった。その一つが達成できてうれしい。また、昨日が(東日本大震災が起こった)3・11だったということで、東北でやっているチームの選手として気合いが入ったし、見てくれている人や注目している人がいっぱいいた。この勝利で、そうした人たちに何かいい影響を与えられたかなと思う。そういう意味でもうれしい。
(現役最後の大会となる)明日も見てくれている人に恩返しできるように。ずっと応援している人がたくさんいる。こんな感じでプレーしている、というところを見てもらいたい。

 

 

●Y.S.C.C.横浜(F1)8-5(延長)リンドバロッサ京都((関西地域第1代表・京都府)
1分 片倉 冬威(京都)0-1
5分 三木 誉(京都)0-2
10分 笠 篤史(横浜)1-2
20分 堤 優太(横浜)2-2
25分 濱本 和希(京都)2-3
27分 宿本 諒太(横浜)3-3
30分 安井 嶺芽(横浜)4-3
31分 高橋 響(横浜)5-3
36分 後藤田 健太(京都)5-4
37分 後藤田 健太(京都)5-5
45分 オウンゴール 6-5
49分 堤 優太(横浜)7-5
50分 菅原 健太(横浜)8-5
横浜が京都とのシーソーゲームを延長戦で制した。互いに屈強なピヴォ3枚を中心にした3セットで回す編成。京都は3-5の劣勢からパワープレーで後藤田が2ゴールを挙げ、延長戦に持ち込む。横浜は延長前半、左サイド深くからのキックインで相手オウンゴールを誘い勝ち越し。京都の2度目のパワープレーはしのぎきった。

▼横浜・前田佳宏監督コメント
(京都について)数多くの試合を見られてはいなかったが、数試合の印象と、個人的に仲良くしていた原田康平の人物としての背景を見たときに、ピヴォを置いて個人を押し出してくるというのを想像していた。僕たちとよく似ていると。だから、この試合は1対1で勝ったほうが優位に運べるだろうと選手たちに伝えた。自分たちの特徴を出す試合になると。そんな中で、先に2点食らい、試合を難しくしてしまった。でも選手たちはしっかり点数を返してくれた。トーナメントは勝ち上がることが重要なので、結果には満足している。
(明日は浦安が相手)今日の試合は、ほっぺたをパチンとはたかれて「今から試合なんだ」と思い知らされたようなもの。明日はいいコンディションで臨みたい。
▼横浜・宿本諒太選手コメント
(立ち上がりの2失点)相手も同じ環境だったから何も言えないが、アップの時間が短いなどといった環境的な要因で、ばたばたした状態で(試合に)入ってしまった。試合が始まると、京都が思った以上にがつがつくる。試合映像とはギャップがあった。そこをうまく突かれてしまった。
(相手もピヴォセットをそろえていた)3-1から個人で勝負してくるという情報はあったが、ピヴォの強さ、割り切ってプレーしてくる感じに戸惑った。関東のチームはもう少し「うまく」プレーしようとする傾向にあるので、京都の直線的なフットサルに対してびっくりしてしまったところはあった。
(2回戦の抱負を)今日は「勝つ」という最大の目的は達成した。僕らの体が動いてハードワークできれば(浦安は)得意な相手だと認識している。まずはこの後、いい準備をして、(準々決勝の会場である)駒沢に帰れるように勝ちきりたい。

 

 
●フウガドールすみだ(F1)0-1 しながわシティ(F2)
29分 野村 啓介(しながわ)0-1
昨年の決勝カードが1回戦で実現。互いに強度の高いプレスを掛け合い、素早い切り替えと即座のディフェンスがピッチのあちこちでぶつかる、極めて緊張感の高い試合だった。しながわは後半9分、相手陣右サイドからのキックインから、野村が右足シュートでネットを揺らした。これが決勝点となり、しながわが連覇に向けて2回戦に駒を進めた。

▼しながわ・岡山孝介監督コメント
(1週間前の入れ替え戦に)負けたショックが大きく、メンタルコントロールが難しい1週間だった。みんな、意地を見せようと1日1日の練習を何とか乗り越えてやっているような、体にむち打ってやっているような状態でやっていた。そうした中でF1のチームに勝てたことは、とてもうれしい。そして同時に、「選手たちはすごいな」と思う。
(昨年の決勝カードだった)誤解を恐れずに言えば、強いところとやる方が楽しい。得る物、向上につながる物が多いので。(今日の試合のような)意地と意地のぶつかり合いのようなことも含めて、こういうチームとできることの方がうれしい。
(2回戦の抱負)1回戦のことだけを考えて準備してきた。名古屋のイメージはできているが、映像をもっとちゃんと見て編集して…というのをやらなくてはいけない。とにかくこの1試合(すみだ戦)に全てぶつける気持ちで来たので、現時点では次のことは考えていない。
▼しながわ・中村友亮選手コメント
厳しい試合だった。メンタル的にも厳しい中でこうした試合を物にできたことで、自分たちはまた一つ強くなれたと思う。
(2回戦の抱負)名古屋が相手。去年も当たって、ぎりぎりの勝負の中で勝てた。今年も厳しいゲームが予想される。自分たちの売りはチーム一丸となってハードワークすること。ベンチでは全員が声を出している。まして、名古屋戦でテンションが落ちる選手は誰もいないだろう。明日は僕らの強みを前面に出して戦いたい。

 

 

 

●デウソン神戸 (F2リーグ/兵庫県)-対デフィー/グリーンフィールド (東海地域第1代表/静岡県)
5分 霜出 聖也(神戸)1-0
6分 佐川 裕己(神戸)2-0
7分 今道 拓也(神戸)3-0
19分 湯浅 拓斗(神戸)4-0
33分 岡本 生成(神戸)5-0
38分 柿本 輝(神戸)6-0
39分 柴本 晃伸(デフィー)6-1
神戸が危なげなく勝ちきった。5分に相手ゴール前で相手を左右に振り回すパス交換から霜出が左足で決め先制。前半のうちの4点を挙げ、ゲームを決定づけた。神戸は練度の高い3セットがそれぞれに役割を全う。翌日の試合も意識してか、決して無理をしない試合巧者ぶりを見せた。デフィーは、試合終了間際に柴本が一矢報いた。

▼神戸・鈴村拓也監督コメント
昨年、東海リーグのチームに負けてしまった。今年はその経験を生かし、しっかり準備し、慢心なく取り組むことが大切だった。全日本選手権では地域リーグのチームが勝ったり、Fのチームがぎりぎりで勝ったりというのがあり得る大会。自分たちはそれを実際に経験している。そのための準備はしっかりできた。選手たちが意識してやってくれた。(早い時間に3点先取し)いい入りができたと思う
(3セットを満遍なく使えている印象)昨シーズンからずっとDFのプレッシングを求めている。セットは対戦相手や試合の時期などに応じて、選手の組み合わせを変えている。3セットの均衡と強度を保つのが狙い。(3セットの活用は)通年でやってきたこと。今大会のためだけではない。
(明日は1回戦不戦勝で勝ち上がったR,D/ディノが相手)地域リーグのチームとの対戦ということで、去年の自分たちを乗り越えられるかがテーマ。(相手より)先に試合をやっていることで疲労もあるが、大会の初戦を踏んでいることは大きなメリットだ。駒沢に行く、という目標に向けて、相手よりも高い強度のフットサルをやっていくことが大切。僕らはチャレンジャーなので、向かっていくだけだ。

 

 

【その他の浜松会場の試合結果】
ペスカドーラ町田(F1) 9-0 ラック ザ ドライブ (中国地域代表・広島県)
バルドラール浦安 (F1)4-0府中アスレティックFCサテライト(関東地域第3代表・東京都)
名古屋オーシャンズ(F1) 13-1 トロブラボ富山(北信越地域代表・富山県)
エスポラーダ北海道(F1) ※試合中止※ R,D/ディノ(九州地域第2代表・福岡県)

開催日:2022年1月8日(土)
会場:浜松アリーナ
TEXT & PHOTO :橋爪充

 

浜松市の浜松アリーナで行われたFリーグ2021/2022ディビジョン2第14節、アグレミーナ浜松対しながわシティは2対0でしながわが勝利した。前節で優勝を決めているしながわは、入れ替え戦(日時、対戦相手未定)、連覇が懸かる全日本選手権に弾みをつけた。浜松は4連敗で今季5位確定。

 

浜松は先発ゴレイロに今季初めて曽根颯来を起用。FPは鷲北一輝、山桐正護、須藤慎一、磯田剛志の面々でスタートを切った。しながわはゴレイロ柿原聡一朗、サカイ・ダニエル・ユウジ、白方秀和、菅谷知寿、野村啓介を起用した。

 

立ち上がりからクアトロで速く、正確なパス回しを見せるしながわがペースを握る。〝ダブルフィクソ〟にも見えたサカイ、白方が双方バランスを取りながら、前線にも進出する。
浜松も徐々にスピードに適応し、3分にはセカンドセットの巽優太が左サイドから中に折り返し、田中智基が枠内シュート(ゴレイロ柿原がセーブ)を放つなど、見せ場を作った。試合前にFリーグ300試合出場のセレモニーがあった田中はこの日、前線への持ち出しのタイミングや局面での相手を引きはがす切り返しなど、随所にベテランらしい的確なプレーを見せていた。

 

先制はしながわ。8分、中村友亮の左CKを佐藤建也がダイレクトボレーを放つ。ゴレイロの手をかすめたシュートがゴールに吸い込まれた。佐藤はF2リーグ単独首位となる今季13得点目。12分には特別指定選手の藤川侑哉が左サイドで見事なターンを見せ、右足でゴールに突き刺した。

 

第1ピリオドは2対0しながわリードで終了。浜松は前節ヴィンセドール白山戦から組み込んだ若手中心の〝第3セット〟が躍動した。川本樹弥、川辺寛悟、石川颯、児玉風河の4人がフィジカルの強さと積極的な前への仕掛けでゴールに迫った。

 

第2ピリオド、浜松はその第3セットをスタートに起用。21分、石川のパスを児玉が左で狙うがヒットせず。しながわはFP6人の2グループから交互に4人をチョイスして送り出す。岡山孝介監督によると、入れ替え戦に向けて選手の組み合わせの選択肢を増やすこと、選手個々の試合勘を落とさないことが主眼という。
どんな組み合わせでも各選手のタスクは変わらず、セットとしての強度は落ちない。〝第2セット〟では、ボラがスペースでしっかりボールキープ。予備動作、思考のクイックネスで他を圧倒する中村が、所狭しと動き回る。優勝はすでに決めているが、テンションの高いプレーが続く。

 

浜松もチャンスは作っていた。26分、右サイドの裏に抜けた巽のシュートはゴレイロ柿原が前に出てセーブ。27分にはCKから巽を経由して田中が正面からシュートを放つがDFにブロックされる。しながわの堅い守りを崩せない。

浜松は残り2分を切ってから田中をゴレイロに据えたパワープレーを見せるが、ゴールならず。ホーム最終戦は完封負けで幕を閉じた。

次節は神戸で10月に敗れている6位浜田と対戦する。

 

▼アグレミーナ浜松 0-2 しながわシティ

8分 佐藤建也(しながわ)0-1

12分 藤川侑哉(しながわ)0-2

 

▼アグレミーナ浜松・高橋優介監督コメント

-試合を振り返って。

「両ゴール前の決定機の質、技術の差が出たゲームだった」

-若いセットの起用について。

「前節の白山戦から使っている。3人、2人と人を入れ替えながら試してきたが、時期が遅くなってしまった。リーグの試合が少ないので、若手のゲーム経験の蓄積が足りない。だが、きょうは彼らのセットが一番良いと言ってもいいぐらいだった」

-後半は頭から使っていた。

「理由は二つ。一番いいセットだと思った。そして、前半を2番目のセットで終わらせることができたので、順番的に若い選手のセットになった。前半から後半の頭に持ってきたいなと思っていた」

-臆せず仕掛ける推進力が目についたが、監督の目から見て3セット目の良さは。

「プレーの質など細かいところは他のセットの方がいい面がある。だが、彼らは自分たちの良さをしっかり出そうという気持ちの切り替えがスムーズだった。特に前半は、自信を持ってプレーしていた」

-前半残り8分で2点目を取られて以降は零封した。タイムアウトやハーフタイムでどんな指示をしたのか。

「(2失点目、相手選手にゴール前で)ターン場面はピヴォをフィクソが見ていなかったことが要因。そのズレを解消するため、直後のタイムアウトで全体に確認した。しながわのプレーで怖いのは、ハーフライン付近からの距離感のいいピヴォ当て。その後に1人目だけでなく2人目にも走られ、後手を踏んでいた。ハーフタイムにその点を指摘し、そもそも当てられないような努力をしようと言った。当てられた後の対応は、マンツーマンをはっきりさせようとした」

-攻撃面では左右サイドの裏抜けでダイレクトシュートを打つ場面が目立った。

「そこに入れるところまでは狙い通り。しながわの守備の不安定さが出る部分だと思っていた。ただ、そのままシュートに行くか、(戻して)やりなおすかが難しいところ。このチームはゴール前で起点を作って攻撃する、という点はまだ強くない。(持ち出した)スピードのまま、攻撃が継続できるようにしたい」

-リーグ戦は残り1節。相手は10月にホームで敗れているポルセイド。

「絶対に勝ちたいが相性は良くない。最近はいいプレーを続けているチームだと思う。グループの戦いというよりも、個人個人がちょっとずつ相手を上回ることが大事になる」

 

▼アグレミーナ浜松・鷲北一輝選手

-しながわは立ち上がりからボール回しのスピード、シンキングスピードがともに速かった。今季3回目の対戦だったが、どういう印象だったか。

「最初はクアトロのイメージだったが、最近はピヴォを置いてもいる。きょうは第1ピリオドの後半あたりから狙いが分かっていたが、どうしても寄せられないシーンが多かった。2列目の声で主導したら、もうちょっと前で奪えていたかもしれない」

-若手4人の第3セットがホームでお披露目された。

「ホーム最終戦を目前にして、やっと意識がかわってきた。正直なところ、それができるなら最初からやれよとも思っている」

-最終節に向けて。

「リーグはなかなか勝てなかったが、最後の試合に勝利し、良い雰囲気を全日本につなげたい。次節は勝たなくては行けない試合だ。きょうは選手の状態が良かったが、たいていこういう時は次の試合は良くない。練習から雰囲気をしめていきたい」

-しながわ戦は3連敗に終わった。ホーム戦は1勝4敗1分け。

「(しながわは)全然勝てないい相手だとは思っていないだけに、悔しいのが一番。きょうぐらいのゲームを常にして行けたら、他の対戦相手との結果も変わってきたのはず。もっとホームで勝ちたかった。なぜかホーム戦になると、みんならしさを失ってしまう。5位という結果にも納得いっていない。チームとして試合内容は良くなっている。」

 

▼しながわシティ・岡山孝介監督

-試合の総括を。

「優勝が決まった後の最初の試合だったので、どういうモチベーションで入るか気になっていたが、選手たちは集中して、ピッチ上で100%出して戦ってくれた。スコアは2対0で十分ではないかもしれないが、僕自身は一定の満足感を得ている」

-前半のうちに2対0にしたが、その後は得点がなかった。要因は。

「(無得点)とはいえ、チャンスはコンスタントに作り続けていた。簡単に点が入らないスポーツだから、入る入らないは仕方がない。シュートの精度、その前のパスの精度、相手より速い動き出し。そういった所を 少しずつ向上させていけば変わっていくだろう」

-多くのセット、多くの選手の組み合わせを試していたように見えた。

「入れ替え戦までに公式戦が2試合しかないので、公式戦の感覚を取り戻してほしかった。その中で、攻撃、守備のバリエーションを見たかったというのもある。今日は選手それぞれが持ち味を出してくれて、こちらも手応えを感じている」

-コンディションがかなり良いように見えた。
「年末年始に休んでいないので、体が動くのは当然。今週は練習の強度を上げたので、逆に疲労が心配だった。ただ、入れ替え戦を考えると、今のうちに強度を挙げる必要があった。ただ、選手たちは思った以上に動けていた。集中力や責任感、おのおののコンディション管理の意識が高いのだろう」

-入れ替え戦に続いて、連覇が懸かる全日本選手権が待っている。

「目の前のことで頭がいっぱいだ。確かにぼんやりと(全日本の)イメージはあるが、自分の仕事の仕方は、1日1日を大事に過ごすことに尽きる。まずは入れ替え戦だ。もっと言えば、次節、次の練習。先のことは、その時考えるしかない」

開催日:2021年10月30日(土)
会場:浜松アリーナ
TEXT & PHOTO :橋爪充

 

浜松市の浜松アリーナで行われたFリーグ2021/2022ディビジョン2第10節、アグレミーナ浜松対ポルセイド浜田は4対1で浜田が勝利した。浜田のリーグ戦勝利は2019年11月17日のヴィンセドール白山戦以来、約2年ぶり。7月に就任した北智之監督の初勝利となった。前節の広島戦を劇的勝利で飾った浜松だが、最下位の浜田に敗れ、勝ち点は11のまま。1試合少ない首位しながわとの勝ち点差は9に開いた。

浜松はゴレイロ三浦弘暉、生駒瑠唯、鷲北一輝、山桐正護、須藤慎一の布陣でスタート。序盤は左右ライン際の敵陣深くに起点を作るなどしてペースを握った。高橋優介監督は、生駒、山桐に加え、巽優太、川本樹弥、川辺寛悟ら20代前半の選手を積極起用。試合を優位に進めた。
だが、先制は浜田だった。9分、ピヴォの布田有祐が浜松陣内からドリブル開始。2人を引き付けて左の三浦祐人に渡す。三浦が左足のインサイドでコントロールショットを放ち、ゴールを射抜いた。
浜田は1分半後に追加点。浜松サテライト出身のオオヤ・モントロ・エンヒが、右サイドで対面の児玉風河の股を抜いて前進、中央で待ち構える布田がパスを受けてゴールネットを揺らした。

第1ピリオドは2対0浜田リード。浜松は浜田の2倍の18本のシュートを打つものの、ゴールには至らない。浜田の愚直なシュートブロックが印象的な20分間だった。

こうしたゲーム展開の場合、一般的には「3点目をどちらが取るか」が勝負の分かれ目になる。試合の主導権をぐっと手繰り寄せたのは、またも浜田だった。前がかりになる浜松の背後を突く形で、右サイドの松山尚輝に長いパスが入る。絵にかいたようなカウンター。スピードに乗った松山はワンタッチで左足を振りぬき、浜松GK三浦の指先をかすめてネットに突き刺した。

浜松は残り7分半から須藤をゴレイロに据えてパワープレー開始。ここまで書いて、気が付いたが、パワープレー開始のタイミングもその時のスコアも、7月のホーム広島戦とほぼ同じだ。そして、その後の展開も。まるでコピー&ペーストのような記述になるが、以下記す。
須藤が相手4枚の中に巧みに入り込んでチャンスを作り、左サイドから持ち込んだ巽らが何度となくシュートを放つが、浜田GK後藤駿介の必死のセーブなどがあり、1点を返すにとどまった。

浜田は2年ぶりの勝利。昨年はリーグ戦で1勝もできなかっただけに、喜びもひとしおだ。浜松が主導権を握る時間帯も、ディフェンスは崩れなかった。各個人がシュートコースに立つことが徹底されており、最後の局面で「やらせなかった」ことが勝因といえる。
浜松はことし最後のホームゲームで悔しい敗戦。先制点を取られると、流れを引き戻せないのは出場メンバーの若さゆえか。まずはゴール前でのもう一工夫を、個人戦術として磨く必要があるだろう。

 

▼アグレミーナ浜松 1-4 ポルセイド浜田
9分 三浦祐人(浜田)0-1
11分 布田有祐(浜田)0-2
22分 松山尚輝(浜田)0-3
38分 須藤慎一(浜松)1-3
39分 三浦祐人(浜松)1-4

 

▼アグレミーナ浜松・高橋優介監督コメント
-シュートは打ったが入らないゲームだった。
「セカンドとかエリア内に詰めているのも足りなかった。相手に対して、最後の一歩が足りていたのか。メンタル的に乗り切っていないゲームだった。最近はそういうゲームはなかったのだが。あんまり調子のいい選手がいなかった。難しかった」
-プランは。
「今の浜松はチャンスがあってもなかなか点が取れない。ロースコアは覚悟していた。0対1までは覚悟していた。ただ、0対2になってしまったのがポイントだったと思う。相手はピヴォあてを狙っていて、個ではがしてくることはわかっていたが、1点ビハインドになってボールを奪い返したいというところが先に出てしまった。無駄な一歩が多く見られた」
-2点目、3点目がそうだった。
「1点取られたところでタイムアウトをとろうか迷った。そこで取らなかったのが、このゲームの、僕のミスだ。チャンスがあるから大丈夫かと思っていたのがダメ。いまの浜松はそこで一度止めてあげないと。もう少しリスクマネジメントしてあげないと難しかった」
-いい面でいうと、20代前半の若い選手の出場時間が伸びている。彼らは責任を背負ってプレーしているようにも見えた。
「たまたま松本や田中がけがをしている。若い選手が練習試合でも出場機会をふやしている。しながわ戦でも、若い選手が出ていても得られるものは大きかった。広島戦も一緒。14人のベンチ入りが決まってしまっているのが逆に良くない。ハングリーさに欠けている気がする。物足りない。勝ちに飢えてほしい」
-この敗戦を次にどう生かすか。
「そうですね…。うまく若手ベテランがはまり始めているところはある。その中で、もう少し若手が主導権を取ってほしい。それがチームに勢いをもたらす」

 

▼ポルセイド浜田・北智之監督コメント
-2年ぶりの勝利。
「去年は勝ち点が取れなかった。クラブにとってうれしい勝利」
-このところ、惜しい試合が続いていた。
「今シーズンは、選手が県外に出られず、アウエーでは6、7人で戦わざるをえない時期もあった。困難な状況の中でも、しっかりプレーを続けたことが、今日の結果につながったと思う」
-シュートブロックが光った。コースにしっかり入るというチームとしての意識づけを感じた。
「今は守備の練習を中心にやっている。プレスをかける際に、相手陣だけでなく特に自陣で強めないとシュートが入ってしまう。これまではミドルレンジからの失点も多かった。引いた時こそプレスを強くし、スペースをうめることを徹底している。今日はそれができた」
-攻撃陣への評価は。布田選手のピヴォとしての活躍が目立った。
「シンプルに相手のゴールに向かっていくというコンセプトでやっている。ピヴォのいるセットでは、ダイレクトにゴールに向かう。ターゲットをうまく活用して手数をかけずに、でも雑にならずに攻撃できたのが今日の良かった点だ」
-6番高橋琉七選手、7番野本選手ら新戦力も機能していた。
「10月からの合流で、まだ完全にチームにフィットしているわけではない。ただ同じ多摩大の先輩もいるので、なじむのは早かった。4―0のシステムの中で彼らがボールを前に運んでくれるのは、非常にポジティブな要素だ」
-今後の戦いについて
「まだ1勝で順位も一番下。アウエーの会場で最後に拍手をいただけたのは、自分たちのアグレッシブなプレーがお客さんに伝わったからこそだ。結果も大事だが、そういうプレーを続けていくことが大切だと思う」