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Archive for the ‘全日本選手権’ Category

開催日:2022年3月13日(日)
会場:浜松アリーナ
TEXT & PHOTO :橋爪充

2022年3月13日に浜松市の浜松アリーナで行われたJFA第27回全日本フットサル選手権大会の2日目の結果は以下の通り。

●バルドラール浦安 (F1)5-4 Y.S.C.C.横浜(F1)
11分 菅原 健太(横浜)0-1
12分 堤 優大(横浜)0-2
13分 堤 優大(横浜)0-3
16分 滝田 学(浦安)1-3
17分 東出 脩椰(浦安)2-3
16分 滝田 学(浦安)3-3
25分 菅原 健太(横浜)3-4
25分 長坂 拓海(浦安)4-4
35分 長坂 拓海(浦安)5-4
前半10分過ぎから立て続けに3点を失った浦安は残り7分を切ったタイミングでパワープレーを開始。一気に3点を奪って試合を振り出しに戻す。後半も一進一退の攻防が続いたが35分、浦安が左奥のガリンシャからの戻しを長坂が合わせて勝ち越しゴール。接戦を決した。

▼浦安・小宮山友祐監督コメント
苦しい試合だった。よく勝てたと思う。選手たちが自分たちがやらなければいけないことをしっかりやってくれた。滝田、藤原のベテラン陣が最後までゲームをコントロールしてくれたことが大きかった。満身創痍のチーム状況で、よく苦しい2日間を乗り越えたと思う。
▼浦安・藤原潤選手コメント
現役引退を決めたシーズン。負ければ終わりという大会に臨んでいるが、(出身地の)静岡県の会場で、長い間お世話になった方々に勝ちを見せられてうれしい。来週の決勝トーナメントに向けて、チームとしてしっかり準備する。

 

●名古屋オーシャンズ(F1)7-4 しながわシティ(F2)
3分 ガブリエル ペネジオ(名古屋)1-0
10分 菅谷 和寿(しながわ)1-1
14分 菅谷 和寿(しながわ)1-2
15分 西谷 良介(名古屋)2-2
16分 星 龍太(名古屋)3-2
24分 菅谷 和寿(しながわ)3-3
31分 オリベイラ アルトゥール(名古屋)4-3
33分 星 翔太(名古屋)5-3
36分 白方 秀和(しながわ)5-4
37分 オリベイラ アルトゥール(名古屋)6-4
40分 吉川 智貴(名古屋)7-4
Fリーグ王者の名古屋が、終始先手を打つ試合運びで昨季全日本選手権覇者のしながわを退けた。3対3で迎えた31分、名古屋は安藤の縦パスをゴール前で受けたアルトゥールが決めて勝ち越し。しながわは2点差をつけられた残り5分半から野村をゴレイロに据えたパワープレーを敢行したが、白方の1点にとどまった。
▼名古屋・星龍太選手コメント
昨シーズンのリベンジを果たせた。昨日の富山戦で先制されたこと、昨シーズンの負けがあったことで、今日はしっかりゲームに入ることができた。一進一退のゲームで、球際の激しさなどフットサルの面白さが詰まった試合だったと思う。監督からは1点差の試合になると言われていたので、終始気を緩めず集中したプレーができた。(駒沢での)決勝トーナメントに進めてほっとしている。3連戦の厳しさがあるので、相手がどこだろうとしっかり戦う。

 

【その他の浜松会場の試合結果】
ペスカドーラ町田(F1) 4-2 東北ヴォスクオーレ仙台ゼクサヴァイン(東北地域代表・宮城県)
デウソン神戸 (F2) 3-2 R,D/ディノ(九州地域第2代表・福岡県)

開催日:2022年3月12日(土)
会場:浜松アリーナ
TEXT & PHOTO :橋爪充

2022年3月12日に浜松市の浜松アリーナで行われたJFA第27回全日本フットサル選手権大会の初日の結果は以下の通り。

 

●ボアルース長野 (F1) 0-2 東北ヴォスクオーレ仙台ゼクサヴァイン(東北地域代表・宮城県)
11分 丸山 将輝(仙台)0-1
40分 小野寺 那央(仙台)0-2
仙台はゴレイロからの縦パスを受けた丸山が敵陣中央で反転シュートを決め先制。終始押し気味に試合を進めた。長野は残り3分から上林快人をゴレイロに据えたパワープレーを開始。だが、仙台・小野寺のパワープレー返しを食らって万事休す。

▼仙台・清水誠監督コメント
出場する予定だった地域チャンピオンズリーグがなくなり、試合の間隔が空いたこと、先週(長野が出場した)入れ替え戦があったことでスカウティングはかなりできていた。準備が出来上がった状態で試合に入ることができたし、選手もそれを体現してくれた。入れ替え戦という気持ちの入った試合をみたので、「自分たちもああいう試合を」という思いだった。
(東日本大震災が起こった)3・11に向けた気持ちもあった。自分はここ(仙台)に10年いて、感じたことだ。仙台、宮城、東北に勝利を届けられてうれしい。
明日の対戦相手は古巣(町田)なので、思うことはたくさんある。かつてはF1で対戦させてもらっていて、そのときは1勝1敗だった。その時とは選手も変わっているが、それぞれのクラブは50年も100年も続くはず。(仙台が)F1を倒せるチームだという姿を見せられるよう、全力でチャレンジしたい。
▼仙台・中島千博選手コメント
今年の目標は地域チャンピオンズリーグとF1のチームを倒すという目標だった。その一つが達成できてうれしい。また、昨日が(東日本大震災が起こった)3・11だったということで、東北でやっているチームの選手として気合いが入ったし、見てくれている人や注目している人がいっぱいいた。この勝利で、そうした人たちに何かいい影響を与えられたかなと思う。そういう意味でもうれしい。
(現役最後の大会となる)明日も見てくれている人に恩返しできるように。ずっと応援している人がたくさんいる。こんな感じでプレーしている、というところを見てもらいたい。

 

 

●Y.S.C.C.横浜(F1)8-5(延長)リンドバロッサ京都((関西地域第1代表・京都府)
1分 片倉 冬威(京都)0-1
5分 三木 誉(京都)0-2
10分 笠 篤史(横浜)1-2
20分 堤 優太(横浜)2-2
25分 濱本 和希(京都)2-3
27分 宿本 諒太(横浜)3-3
30分 安井 嶺芽(横浜)4-3
31分 高橋 響(横浜)5-3
36分 後藤田 健太(京都)5-4
37分 後藤田 健太(京都)5-5
45分 オウンゴール 6-5
49分 堤 優太(横浜)7-5
50分 菅原 健太(横浜)8-5
横浜が京都とのシーソーゲームを延長戦で制した。互いに屈強なピヴォ3枚を中心にした3セットで回す編成。京都は3-5の劣勢からパワープレーで後藤田が2ゴールを挙げ、延長戦に持ち込む。横浜は延長前半、左サイド深くからのキックインで相手オウンゴールを誘い勝ち越し。京都の2度目のパワープレーはしのぎきった。

▼横浜・前田佳宏監督コメント
(京都について)数多くの試合を見られてはいなかったが、数試合の印象と、個人的に仲良くしていた原田康平の人物としての背景を見たときに、ピヴォを置いて個人を押し出してくるというのを想像していた。僕たちとよく似ていると。だから、この試合は1対1で勝ったほうが優位に運べるだろうと選手たちに伝えた。自分たちの特徴を出す試合になると。そんな中で、先に2点食らい、試合を難しくしてしまった。でも選手たちはしっかり点数を返してくれた。トーナメントは勝ち上がることが重要なので、結果には満足している。
(明日は浦安が相手)今日の試合は、ほっぺたをパチンとはたかれて「今から試合なんだ」と思い知らされたようなもの。明日はいいコンディションで臨みたい。
▼横浜・宿本諒太選手コメント
(立ち上がりの2失点)相手も同じ環境だったから何も言えないが、アップの時間が短いなどといった環境的な要因で、ばたばたした状態で(試合に)入ってしまった。試合が始まると、京都が思った以上にがつがつくる。試合映像とはギャップがあった。そこをうまく突かれてしまった。
(相手もピヴォセットをそろえていた)3-1から個人で勝負してくるという情報はあったが、ピヴォの強さ、割り切ってプレーしてくる感じに戸惑った。関東のチームはもう少し「うまく」プレーしようとする傾向にあるので、京都の直線的なフットサルに対してびっくりしてしまったところはあった。
(2回戦の抱負を)今日は「勝つ」という最大の目的は達成した。僕らの体が動いてハードワークできれば(浦安は)得意な相手だと認識している。まずはこの後、いい準備をして、(準々決勝の会場である)駒沢に帰れるように勝ちきりたい。

 

 
●フウガドールすみだ(F1)0-1 しながわシティ(F2)
29分 野村 啓介(しながわ)0-1
昨年の決勝カードが1回戦で実現。互いに強度の高いプレスを掛け合い、素早い切り替えと即座のディフェンスがピッチのあちこちでぶつかる、極めて緊張感の高い試合だった。しながわは後半9分、相手陣右サイドからのキックインから、野村が右足シュートでネットを揺らした。これが決勝点となり、しながわが連覇に向けて2回戦に駒を進めた。

▼しながわ・岡山孝介監督コメント
(1週間前の入れ替え戦に)負けたショックが大きく、メンタルコントロールが難しい1週間だった。みんな、意地を見せようと1日1日の練習を何とか乗り越えてやっているような、体にむち打ってやっているような状態でやっていた。そうした中でF1のチームに勝てたことは、とてもうれしい。そして同時に、「選手たちはすごいな」と思う。
(昨年の決勝カードだった)誤解を恐れずに言えば、強いところとやる方が楽しい。得る物、向上につながる物が多いので。(今日の試合のような)意地と意地のぶつかり合いのようなことも含めて、こういうチームとできることの方がうれしい。
(2回戦の抱負)1回戦のことだけを考えて準備してきた。名古屋のイメージはできているが、映像をもっとちゃんと見て編集して…というのをやらなくてはいけない。とにかくこの1試合(すみだ戦)に全てぶつける気持ちで来たので、現時点では次のことは考えていない。
▼しながわ・中村友亮選手コメント
厳しい試合だった。メンタル的にも厳しい中でこうした試合を物にできたことで、自分たちはまた一つ強くなれたと思う。
(2回戦の抱負)名古屋が相手。去年も当たって、ぎりぎりの勝負の中で勝てた。今年も厳しいゲームが予想される。自分たちの売りはチーム一丸となってハードワークすること。ベンチでは全員が声を出している。まして、名古屋戦でテンションが落ちる選手は誰もいないだろう。明日は僕らの強みを前面に出して戦いたい。

 

 

 

●デウソン神戸 (F2リーグ/兵庫県)-対デフィー/グリーンフィールド (東海地域第1代表/静岡県)
5分 霜出 聖也(神戸)1-0
6分 佐川 裕己(神戸)2-0
7分 今道 拓也(神戸)3-0
19分 湯浅 拓斗(神戸)4-0
33分 岡本 生成(神戸)5-0
38分 柿本 輝(神戸)6-0
39分 柴本 晃伸(デフィー)6-1
神戸が危なげなく勝ちきった。5分に相手ゴール前で相手を左右に振り回すパス交換から霜出が左足で決め先制。前半のうちの4点を挙げ、ゲームを決定づけた。神戸は練度の高い3セットがそれぞれに役割を全う。翌日の試合も意識してか、決して無理をしない試合巧者ぶりを見せた。デフィーは、試合終了間際に柴本が一矢報いた。

▼神戸・鈴村拓也監督コメント
昨年、東海リーグのチームに負けてしまった。今年はその経験を生かし、しっかり準備し、慢心なく取り組むことが大切だった。全日本選手権では地域リーグのチームが勝ったり、Fのチームがぎりぎりで勝ったりというのがあり得る大会。自分たちはそれを実際に経験している。そのための準備はしっかりできた。選手たちが意識してやってくれた。(早い時間に3点先取し)いい入りができたと思う
(3セットを満遍なく使えている印象)昨シーズンからずっとDFのプレッシングを求めている。セットは対戦相手や試合の時期などに応じて、選手の組み合わせを変えている。3セットの均衡と強度を保つのが狙い。(3セットの活用は)通年でやってきたこと。今大会のためだけではない。
(明日は1回戦不戦勝で勝ち上がったR,D/ディノが相手)地域リーグのチームとの対戦ということで、去年の自分たちを乗り越えられるかがテーマ。(相手より)先に試合をやっていることで疲労もあるが、大会の初戦を踏んでいることは大きなメリットだ。駒沢に行く、という目標に向けて、相手よりも高い強度のフットサルをやっていくことが大切。僕らはチャレンジャーなので、向かっていくだけだ。

 

 

【その他の浜松会場の試合結果】
ペスカドーラ町田(F1) 9-0 ラック ザ ドライブ (中国地域代表・広島県)
バルドラール浦安 (F1)4-0府中アスレティックFCサテライト(関東地域第3代表・東京都)
名古屋オーシャンズ(F1) 13-1 トロブラボ富山(北信越地域代表・富山県)
エスポラーダ北海道(F1) ※試合中止※ R,D/ディノ(九州地域第2代表・福岡県)

開催日:2021年3月7日(日)

会場:浜松アリーナ

TEXT & PHOTO :橋爪 充

 

静岡県浜松市の浜松アリーナで行われた第26回全日本フットサル選手権決勝、トルエーラ柏対フウガドールすみだは延長戦の末5対1で柏が勝利し、初優勝を決めた。F2チームが全日本選手権で優勝するのは初めて。

退任を表明した須賀雄大監督の最後の試合となるすみだと、浦安、名古屋、大分のF1チームをなで斬りにした、〝智将〟岡山孝介監督率いる柏の対戦だった。

2セットでやりくりするすみだはスターティングのピヴォ森村孝志を、途中からセカンドセットに入れ込み、諸江剣語、北村弘樹のフィクソ2人がそれぞれのセットを統御する。

柏も2セット態勢。ファーストセットのピヴォ野村啓介がサイドに降りてボールを受けるシーンが目立つ。フィクソのサカイ ダニエル ユウジが積極的に前に出る。時間が進むにつれて、右サイド深くに長いボールを多用。すみだのディフェンスの押し下げに努めた。

 

前半はスコアレス。後半に先手を取ったのは柏だった。27分、ペナルティーエリア周辺に顔を出したサカイがマーカー2人に囲まれながらもボールキープし、反転シュートを決めた。

後半からピヴォにガリンシャを起用するすみだだが、寄せの速い柏のディフェンスに苦しむ。1点ビハインドのまま時計は進む。

すみだは事態の打開を狙って残り4分から中田秀人をゴレイロに据えたパワープレーを開始。37分、扇の要の位置でボールを保持した鬼塚祥慶が右足を一閃すると、左ポスト脇のDFに当たってゴールに吸い込まれる。これで同点。すみだは苦しんだゲームを延長戦に持ち込んだ。

 

前後半5分ずつの延長戦。42分、左サイドの強いキックインが大外で待ち構える佐藤建也の足元に抜ける。これを佐藤がしっかりモノにし、柏が勝ち越した。すみだはこの直前、ゴール前のFKでガリンシャのシュートがバーに当たるなど、得点の予感があっただけに、ダメージが大きかった。

すみだは後半開始直後から再びパワープレーを開始。だが、寄せが厳しい柏の守備網をなかなか突き破れない。

柏は残り2分から内野脩麻のパワープレー返しなどで3点を追加。すみだの息の根を止めた。

 

最終的な点差は開いたが、実質的には2対1のゲームだった。前後半を通じて、2チームが少しだけ相手を上回る時間帯が交互に訪れた。綱引きの中心点が、ほんの数センチずつ左右を行ったり来たりする。そんな印象だった。リーグ戦では顔を合わせることがなかった2チームが、お互いに存在証明をぶつけ合った、魂の入った一戦だった。

 

 

▼トルエーラ柏 5-1 フウガドールすみだ

27分 サカイ ダニエル ユウジ(柏)1-0

37分 鬼塚祥慶(すみだ)1-1

42分 佐藤建也(柏)2-1

48分 内野脩麻(柏)3-1

49分 佐藤建也(柏)4-1

49分 岩永 汰紀(柏)5-1

 

 

▼トルエーラ柏・岡山孝介監督

―日本一になった感想を。

非常にうれしい。選手たちに恵まれて、ここに連れてきてもらったような気分。選手たちに感謝している。

 

―来週の入れ替え戦に向けて得たことは。

慢心が一番怖いが、選手たちは(全日本選手権で)名古屋に勝った後も変わらなかったし、初戦、2戦目のカテゴリーが下の相手でも最善の準備をして出し切ってくれた。心配はしていない。

 

―ベテランの活躍はどう映っているか。

成長していると思う。僕が町田や浦安でやっていたときも、しっかりトレーニングを積んでいる選手は成長している。探究心をもって練習に励めばまだまだ上達できる。フットサルはそういうスポーツだとおもっている。彼らのあくなき探究心を若い選手たちが手本にして練習に励んでいる。

 

▼トルエーラ柏・中村友亮選手

―今日の試合、大会を振り返って感じたことは。

大会に向けてやってきたこと、積み上げてきたきたものを2回戦からできていた。自分たちのフットサルをやれていることには自信があった。一体感があったと思う。個人としては、前からディフェンスするスタイルなので、スイッチ役としての役割がうまくできた。

 

―キャリアの中でもかなり良い状態ではないか。

ことしは練習、コロナの影響でできなかったが、チームからいろいろなメニューをもらって、意識高くみんなやってきた。良い入りができた。チームが全員100%120%だす。みんなやってきた。練習から充実した1年だと思う。

 

―出身地でもある静岡県、しかも前所属の本拠地でもある浜松で輝かしい結果を得たことについての思いは。

本当ならこの大会は東京で開催されるところ。いろいろな状況で準決勝、決勝を浜松アリーナでやることになった。そして自分たちが勝ち上がって、浜松アリーナでプレーさせてもらえた。気持ちの高まる部分があった。いい結果も出て、充実した大会になった。

 

▼トルエーラ柏・サカイ ダニエル ユウジ選手

―今日の試合の感想は。

チームとして良い準備をし、良い戦いができた。

 

―準決勝と比較して、前線に出る場面が多かったように感じたが。

昨日のゲームは自分のコンディションに不安要素があった。痛みがあったが試合をこなした。今日は痛みがましになっていたので、攻撃できるところは攻撃しようと思った。コンディションの面で、今日の方が動きやすかった。

 

―今シーズンのプレーに対する感触は

岡山監督とは町田時代からプレーさせてもらって、やりたいフットサルが把握できていたことが、今シーズンの自分のパフォーマンスに直結した。ハードワークする中で、自分の長所がチームメートに分かってもらえた。リーグ、全日本で優勝できた。残りの入れ替え戦も良い準備をして、力を振り絞ってやっていきたい。

 

▼フウガドールすみだ・須賀雄大監督コメント

―試合を総括すると。

柏は浦安そして名古屋、大分というチームを連続で勝ち抜いたチーム。Fリーグで名古屋大分の連戦を連勝できるチームがどれだけあるだろうか。リスペクトされるべき実績だ。ただ、リスペクトして戦うことで、彼らに違う戦い方をさせられると思って(ゲームに臨んだ)。4枚のボール回しに粘り強く対応していくことで、いつもと違うゲーム展開をさせることが狙いだった。(すみだの)選手には難しいタスクを与えたが、それをこなしてくれた。素晴らしい選手たちだった。

 

―けがをしている諸江選手、ガリンシャ選手が長い時間起用されていた。選手起用の狙いは。

基本的には粘り強く、我慢強く戦う(ことがプランだった)。相手の4-0の戦術に対して、ピヴォが張ってこない時間帯はアクティブな守備ができる諸江をつかった。相手ピヴォの野村選手はセンターで張るだけでなく下りてきて4枚でボール回しができる。そこにしっかりプレッシャーをかけたいと思った。(そうした状況で)自分が決断したのが諸江、北村だったということだ。諸江はけがを抱えてはいたが、それを上回る気迫で試合に臨んでいた。北村は失点にかかわったが、これからのフウガを背負うフィクソになるだろう。

 

―柏対策は。

対戦が昨日決まったので、特別な対策はしていない。自分たちは自分たちの戦い方を構築してきた。Fリーグにはいろいろなハイレベルなチームがあり、このチームにはこの戦い方という経験値がたまっていく。柏との対戦でも当たり、自分たちの引き出しから戦い方を引き出すことができた。トレーニングの経験値があったから対応できたと思う。選手がプランを遂行するインテリジェンス、自己犠牲心があることが前提。そこは素晴らしかった。

 

▼フウガドールすみだ・諸江剣語選手

―柏の印象は。

優勝にふさわしいチームだと思った。最強の相手ということはやる前からわかっていた。実際に戦ってチャンピオンにふさわしいチームだったと(感じた)。

 

―拮抗したゲームの中で先に失点した。どういう心境だったか。

(すみだも)チャンスが作れていたし、やり続けようと思った。必ずチャンスは来る、決めるだけだと話していた。実際に追いつくことができて延長になった。相手のセットプレーの(守備では)集中はしていたが、まだまだ力が足りなかった。今までなら、あそこは止めることができたはず。単純に力がなかった。

 

―すみだのほうがプレッシャーが強かったか。

立ち上がりは柏のプレッシャーが強く、押し込まれた時間も多かったが、後半の最後や延長に関しては、こちらの時間もあったしチャンスも作れていた。フリーキックでガリンシャがバーに当てたシーンもあった。紙一重だったが、勝てなかったということは、力が足りなかったのだろう。柏がチャンピオンにふさわしいチームだった。

 

▼フウガドールすみだ・鬼塚祥慶選手

―今シーズンは中心選手として戦った。個人として、チームとして1年の感想を。

個人としてはゴールを挙げることもできたが、それ以外に貢献できるところもあると思う。来シーズンに向けて、そういうところを突き詰めていかなくてはいけない。

 

―同点ゴールのシーン。シュートを決断した経過は。

相手ディフェンスが引いている状況だったので、後ろから狙えると思った。シュートパスのような形でセグンドに向かって思い切って蹴りこんだ。

 

―今シーズンの自分の成長をどう感じているか。

シーズンを通してプレーするという目標は達成できた。これからはシーズンを通して良いコンディションを維持してプレーしていかないと。代表に選ばれるためにも、もっともっと出場時間を長くし、活躍したい。

 

開催日:2021年3月6日(土)
会場:浜松アリーナ
TEXT & PHOTO :橋爪 充

2021年3月6日に静岡県浜松市の浜松アリーナで行われた第26回全日本フットサル選手権準決勝第2試合、ペスカドーラ町田対フウガドールすみだは2対2のドローだった。前後半5分ずつの延長戦を終えてもスコアは動かず、PK戦を行った。4対3ですみだが制し、7日の決勝への進出を決めた。

球際の激しいバトルと、積極的な仕掛けが際立った一戦。先手を取ったのはすみだだった。8分、町田陣左サイドのキックインを宮崎曉がファーで沈めた。
以後はおおむね町田ペース。毛利元亮、本石猛裕という屈強なピヴォ2枚が前線でしっかりボールを収め、ライン際では伊藤圭汰、中村充、高橋裕大らがリスクを冒して積極的に仕掛けてくる。毛利の反転シュートが2度ポストをたたくなど、スコアとは裏腹に町田が優勢に進めた。

1対0すみだリードで折り返した後半も、町田の攻勢が続いた。すみだは前半の3セットを組み替えた2セットで対応。フィクソの諸江剣語を中心に、確実なシュートブロックでゴールを割らせない。ゴレイロ大黒章太郎のビッグセーブも目立った。
耐え忍ぶ展開が続いたすみだだったが34分、数少ないチャンスをものにする。前半と同じように強いキックインからファーで栗本博生が合わせた。

1点の重みがのしかかる町田は残り4分半から毛利をゴレイロに据えたパワープレーを開始。最後尾のヴィニシウスが左右に強いパスを供給し、すみだのDFをほんろうした。
38分、毛利がマーカーを中に引っ張ったことで本石が左サイドでフリーに。中村からの斜めのパスを落ち着いて決めた。
残り1分を切っても町田の勢いは衰えなかった。相手陣でのリスタートから毛利が前に突進。ファーサイドめがけたシュートパスが、マーカーに当たって浮き球になったところを、ヴィニシウスが左足ボレーで決めた。

延長戦はお互いに決定機が1度ずつ。町田は前半3分、右サイドでヴィニシウスの縦パスを受けた中村がシュートを放つもサイドネット。すみだも前半4分、北村弘樹のドリブルからペナルティエリア内で岡村康平が左足ボレーで狙ったが、町田ゴレイロ・イゴールに阻まれた。

PK戦は、3対3で迎えた5人目で勝負が決まった。町田金山友紀のシュートが左ポストに嫌われた。

決勝進出が決まったすみだの須賀雄大監督は「トランジション(攻守の切り替え)で優位に立てるかで景色が変わってくると思っていた」と試合のポイントを振り返った。「2失点は想像していないような形だった。ある程度仕方がない。イゴールに対して、いかに失点を少なく終盤を迎えられるかがポイントだった」とし、失点0で持ちこたえた時間を評価した。
町田のルイス・ベルナット監督は「前半はピヴォを起点にするプラン。決定機は作れていたが、ゴールが遠かった。相手のセットプレーで集中を切らして失点してしまったことが残念」と述べた。

▼ペスカドーラ町田2-2 フウガドールすみだ
8分 宮崎曉(すみだ)1-0
34分 栗本博生(すみだ)2-0
39分 本石猛裕(町田)2-1
40分 クレパウジ ヴィニシウス(町田)2-2

開催日:2021年3月6日(土)
会場:浜松アリーナ
TEXT & PHOTO :橋爪 充

2021年3月6日に静岡県浜松市の浜松アリーナで行われた第26回全日本フットサル選手権準決勝第1試合、トルエーラ柏対バサジィ大分は6対5で柏が勝利した。F2リーグの柏は浦安、名古屋に続くF1クラブ撃破。7日の決勝で初優勝を目指す。

キックオフ直後から運動量で上回る柏は2分、相手陣で横パスをさらった内野脩麻が自ら決めて先制。8分に佐藤建也が追加点、12分にはゴレイロ岩永汰紀のスローを前線の中村友亮がフリーで受けて独走し、3点目を挙げた。
「経験のある選手が少なく、立ち上がりは若い選手があがってしまった」(吉田圭吾)という大分は、ポジショニングやマークのずれが目立ち、柏の速攻にさらされてしまった。
4点のビハインドから吉田のヘッド、滝澤の個人技によるシュートが決まって2点差に詰めたものの、全体的に単調なパス回しに終始。前半は4対2柏リードで終えた。

後半も先手を取ったのは柏。ペナルティエリア左からのFKを白方秀和が決めた。準々決勝の名古屋戦は警告累積で出場停止だった白方。「スタンドで見ていたが、みんな輝いていた。(準決勝に)連れてきてもらったみんなに少しでも恩返しできたらという気持ち」だった。

大分は残り7分、3対6の局面からパワープレーを開始。仁部屋和弘にゴレイロのユニフォームを着せ、左ポスト脇の小曽戸允哉を狙った。35分に小門勇太、37分に森洸が決めて1点差にまで詰め寄るが、反撃もここまで。柏が逃げ切った。

柏の岡山孝介監督は「パスラインをいかに断つか、ピヴォにボールが入った時にいかに反転させないかが大分戦の焦点だった」と明かした。攻撃のバリエーションの豊富さを勝因に挙げ、「明日も今までどおりしっかり楽しんで頑張りたい」とチームの雰囲気を重視する姿勢を見せた。

惜しくも準決勝敗退となった大分の伊藤雅範監督は「相手が素晴らしいチームだった。それが何より」と柏をたたえた。「いい試合ができた。選手はベストを尽くしてくれた。さらに強くなって全日本選手権やFリーグの舞台に帰ってきたい」と述べ、来季を期した。

▼トルエーラ柏6-5 バサジィ大分
2分 内野脩麻(柏)1-0
8分 佐藤建也(柏)2-0
12分 中村友亮(柏)3-0
13分 熊谷利紀(柏)4-0
14分 吉田圭吾(大分)4-1
17分 瀧澤太将(大分)4-2
22分 白方秀和(柏)5-2
28分 オウンゴール(柏)6-2
30分 吉田圭吾(大分)6-3
35分 小門勇太(大分)6-4
37分 森洸(大分)6-5