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開催日:2021年7月4日(日)
会場:浜松アリーナ
TEXT & PHOTO :橋爪充

 

2021年7月4日に浜松市の浜松アリーナで行われたFリーグ2021/2022ディビジョン2第5節、アグレミーナ浜松対広島エフ・ドゥは4対2で広島が勝利した。ヴィンセドール白山、デウソン神戸に連敗していた広島は、昇格争いのライバルを退け、3勝目を挙げた。浜松はリーグ1巡目の5試合を2勝2敗1分で終えた。

広島はゴレイロ尾関潤、渡辺大輔、武田侑也、田中晃輝、仁井貴仁でスタート。立ち上がりから、前2枚が強烈にプレッシャーをかける広島のDFが機能した。ミゲル・ロドリゴ監督時代の日本代表の「Yの陣形」にも見える守備網に、浜松は苦しめられた。

広島は2分、左サイドライン際でボールを保持した仁井が1人交わして中に切れ込み、前に出たゴレイロのミヤモト・ギレルメの肩を抜くチップキックシュートを決めた。攻撃時はクワトロ気味に回すファーストセットに、ベテランピヴォの冨廣洋平が効果的にボールを収めるセカンドセット。広島は色合いの異なる2セットで浜松を翻弄した。5分には攻め上がったゴレイロのミヤモトのシュートのこぼれを拾った仁井が自陣ペナルティーエリアから浜松ゴールに蹴り込んだ。

浜松もやられっぱなしではなかったが、流れをたぐり寄せられない。1分ほどで細かくセットチェンジを繰り返し、ゴール前まで再三持ち込むが、ポストやバーにはじかれること5度。フリーのシュートをふかすシーンも目立った。

前半は3対0広島リード。早い時間帯に得点を許した浜松は、残り5分でゴレイロを三浦弘暉にチェンジした。あらゆる手を尽くして流れを持ってこようとする高橋優介監督の苦心の采配だったが、3点ビハインドのまま折り返しを迎えた。

後半も最初のビッグチャンスは広島。21分、田中晃輝がゴレイロとの1対1の場面を迎えるが、シュートはバーを直撃。浜松は23分にCKから巽優大が蹴り込んで、追撃姿勢を見せる。
だが、この日の浜松は上げ潮ムードになっても流れを完全に引き寄せられない。25分、左サイドで得たFKを佐々木諒がぶち込んで4点目。実質的にはここで勝負あった。

浜松は残り8分から田中智基をゴレイロに据えてパワープレー開始。須藤慎一や鷲北一輝が相手4枚の中に巧みに入り込んでチャンスを作るが、ゴレイロ尾関潤の至近距離のシュートを止めるスーパーセーブなどがあり、1点を返すにとどまった。

シュート数は広島19本、浜松46本。浜松はパワープレーの時間が長かったとはいえ、相手の2・5倍のシュートを放った。だが、愚直にプレスをかける広島のディフェンスに耐えきれず、ほころびを見せてしまった。広島はそのほころびを確実に突いた。チームとしての意思統一の完成度が勝負を分けた。

 

▼アグレミーナ浜松 2-4 広島エフ・ドゥ
2分 仁井貴仁(広島)0-1
5分 仁井貴仁(広島)0-2
13分 佐々木諒(広島)0-3
23分 巽優太(浜松)1-3
25分 佐々木諒(広島)1-4
35分 鷲北一輝(浜松)2-4

 

▼アグレミーナ浜松・高橋優介監督コメント
-1巡目最後のゲームを振り返って。
「2点目と4点目の失点がポイントでした。前半に自分たちの時間帯でチャンスを決められず、ゲームとしてさらに苦しくなってしまいました」
-シュートがバーやポストに嫌われるシーンが多かった。
「『こっちに(流れを)持って来られそう』というタイミングで失点してしまいました。そうした部分をコントロールしなくてはなりません。正直なところ、ゲームが始まって残り時間18分ぐらいでタイムアウトをとろうかと思っていました。不具合がたくさんあった。ただ、タイムアウトを取る前にゲームを動かされてしまいました。考えたことが裏目に出たと思います。そこを相手に突かれてしまった」
-2失点目の直後、開始5分足らずでタイムアウトを取ったが、どんな話をしたのか。
「守備の切り替えの緩さ。パスが横に2、3本つながっていて、引き付けられているから裏を取ろう。キーパーをうまく使おう。もうちょっと言いたかったけれど、ディフェンスのこと、攻撃のことを全部で3つ言ってしまったので、それ以上言えないなと思いました。その言葉だけで勝手にやるかと思いましたが、甘かったですね。もうちょっと細かく言えば良かった。木曜日に(名古屋オーシャンズ)サテと練習試合をして、内容が良かったので心配しなくていいかなと思った自分が甘かったです」
-前線からのプレスが機能していなかったということ?
「ウチはそこで『行く』という姿勢を貫いている時期なんです。今日は待たずに行った結果、間延びしてしまい、相手ボールになったときの撤退も悪かった。後手を踏むことになりました。ただ、これは哲学というか。このクラブがどういう方向に進むかにおいて、この1年は大事だと思います。そう簡単ににファーストラインを落としたくない」
-次節は2カ月後。
「フロントの方と話さなくてはいけませんが、できる限り練習試合を入れていきたいですね。ゲームをこなすことが大事。(公式戦の)選手起用についてシビアになっているので、そういうところでいろいろな選手を出したい。それから、選手には申し訳ないですが、練習の強度をもうちょっと上げたいです。やればいいというわけではありませんが、量も大事なので」

 

▼アグレミーナ浜松・鷲北一輝選手コメント
-ゲーム全体を通じての感想は。
「ある程度準備はしていたが、予想以上に相手が前に圧力をかけてきていました。真ん中からサイドに付ける時に、ちょっと駆け引きをしてくれないとハマってしまうんじゃないかというのが怖くて。いつもより付けられませんでした」
-プレス回避に苦労していたように見えた。
「(ボールを)受けた時にプレッシャーがきているので、マイナス(のパス)でサポートを使って裏を取れれば良かったですが、どうしても足元ばかりになってしまいました」
-次節まで2カ月。どう過ごすか。
「今までのアグレミーナだと緩くなりがちですが、それを(自分が)先頭に立ってどれだけ締められるか。ずるずる行かず、成果を積み上げなくてはいけないと思います」

 

▼広島エフ・ドゥ・村上哲哉監督コメント
-試合を振り返って。
「開幕戦でしながわに、ホームで浜田に勝利した後に白山、神戸に連敗してしまっていました。けが人や退場者など、いろいろアクシデントがある中で、しながわ戦で見せた俺たちのフットサルをみんなでもう一度体現しようという思いでした。今日は特にディフェンスに関して、望んでいることをほぼパーフェクトにやり抜いてくれたと思います。それが勝利の要因ではないでしょうか」
-ディフェンスでは前2枚の激しい追い込みが効果的だった。
「昨シーズンはマンツーマンでしたが、自分も就任5年目で新しい形も作らなくてはなりません。今年はプレシーズンからゾーンのディフェンスを機能させようと取り組んできました。マンツーで強度高くいく時と、ゾーンで残って受け渡しをする時の使い分けが強みです。ただ、今日は相手に技術レベルが高い選手がいる中で、ゾーンで残るとラインの間を突かれるリスクがあったので、人に強く、受け渡せるところは受け渡してアグレッシブにプレスをかけようという形で入りました」
-ピヴォの冨廣選手によくボールが収まっていた。
「本人にも言っていますが、一番いいシーズンかもしれません。体もひとまわり大きくなって、前で背負うシーンが増えました。広島育ちなので、ここに強いチームを作りたいという気持ちが誰よりもあります。日頃の積み重ねがパフォーマンスに表れていると思います」

 

▼広島エフ・ドゥ・三島光太郎選手コメント
-セカンドセットとしてゲームに入った。
「今週はセット間で話し合う時間が多く取れました。今日はどっちのセットが先に出るか分かりませんでしたが、ファーストセットが早い時間に点を取ってくれたので、優位に試合を進めることができました」
-冨廣選手のキープからチャンスを多く作りだしていた。
「ちょっとずれたボールでも収めてくれるので、安心感がありますね。体を張ってくれる選手がいてくれるのはありがたいです。冨廣選手と一緒にプレーするのは4シーズン目なので、ある程度どこに出るかがわかります。合図は送っていますが、ここに出そうだと思った所に当てられています。今日は収まる機会が多かったので、自分たちのリズムが作れました」
-2巡目に向けての抱負を。
「今日は勝ちましたが、前節までの連敗の原因は明確です。それを2巡目3巡目で繰り返さないことが大事です。しながわ、神戸とも試合があるので、しっかり勝ちきりたいです」

開催日:2021年5月29日(土)

会場:浜松アリーナ

TEXT & PHOTO :橋爪充

2021年5月29日に静岡県浜松市の浜松アリーナで行われたFリーグ2021/2022ディビジョン2第2節、アグレミーナ浜松対デウソン神戸は1対1の引き分けだった。浜松、神戸ともに1勝1分のシーズンスタート。最後まで強度と緊張感の持続する好ゲームを、次節以降につなげたい。

高橋優介監督の初陣となった開幕節はポルセイド浜田に3対0で勝利した浜松。連勝がかかるホーム開幕戦で、昇格候補のデウソン神戸と対戦した。

浜田戦のメンバーから、ゴレイロを変更。三浦弘暉がスタメンを得た。FPは前節と同じ顔ぶれ。キャプテンマークを巻く鷲北一輝、松本行令、武田彰、須藤慎一でスタートした。

立ち上がりは神戸の組織的なディフェンスが機能。鈴村拓也監督が送り出した3セットは、ボールホルダーに対するコースの切り方と、パスコースの読みが連動しており、足の出し方なども徹底した訓練の跡がうかがえた。自陣の第2PKマーク辺りから始まるハイプレスに、浜松は大いに苦しんだ。

ただ、先制したのは浜松だった。5分、ゴレイロ三浦のスローは、相手ゴレイロとフィクソの間に入り込んだ松浦勇武の頭にどんぴしゃり。軽く飛んで頭を振った松浦が見事なゴールを挙げた。三浦はこの後も攻撃の起点としてよく機能した。相手を引き付けてのパスやゴール前へのロングスローは、この試合全体を通じて浜松の大きな武器となった。

前節のヴィンセドール白山戦では1対3からゲームをひっくり返した神戸に、慌てた様子は見えない。8分、右CKからのルーズボールがフィクソの佐川祐己の前にこぼれる。これを佐川が、ゴール左上の「ここしかない」という場所に蹴り込んで同点。前半はこの後も高い位置でプレスをかけ続けた神戸の優勢で終わった。

後半の神戸は前半の3セットを少し崩し、「2・5」セットのような選手起用で強度の高さを確保する。浜松はファーストセットと松浦勇武、巽優太、萩原洪拓、田中智基のセカンドセットが核。高橋監督は、相手のセットに合わせてセットチェンジするのではなく、試合状況と個人のコンディションを主眼に置いて選手を投入した。

前半はプレスの回避に四苦八苦した浜松だったが、後半はピヴォの松本が下りてパスコースを増やしたり、ゴレイロ三浦がボールを早めに前線供給したりして、少しずつ自分たちの形を作り出す。特に、ファーストセットの右アラ武田、セカンドセットの左アラ巽が、縦への仕掛けを増やしてチームを活性化した。

前半ほどにはゲームを支配できなくなった神戸だが、マンマークを基本とした守備は、構築美を感じるほど堅固。浜松の選手がスイッチや斜めのドリブルで攪乱を試みても、スムーズな受け渡し、局面ごとのアタックとカバーの的確な関係は崩れることがなく、ゴール前の決定機を数多く作らせなかった。

ミスをした方が負ける、という緊迫感が最後まで途切れなかったこのゲーム。残り1分を切ってから、双方にチャンスが訪れた。浜松は左サイドの細かいパス交換から須藤がファーポスト付近に鋭いスルーパス。これをバックステップで裏に抜けてゴレイロと1対1に持ち込んだ鷲北がダイレクトシュートするも、態勢に難があり当てるのが精一杯。神戸も前線に残ったフリーの湯浅拓斗に長いボールが入ったが、左足シュートはチップ気味になってしまい不発に終わった。

ともに特徴を出しながらも痛み分けに終わった第2節。高橋監督は「最後まで力を落とさずに戦えていた」と前向きに捉えた。次節は6月19日に全日本選手権覇者のしながわシティと対戦する。

▼アグレミーナ浜松 1-1 デウソン神戸

5分 松浦勇武(浜松)1-0

8分 佐川祐己(神戸)1-1

 

▼アグレミーナ浜松・高橋優介監督コメント

-ホーム開幕戦、ゲームを振り返って。

「前半は自分たちのリズムが取れませんでした。相手の強度の高さもあり、攻撃のベースがうまくいかなかったように感じました。後半はパスのラインを修正するなどして、押し込む時間が長かった。(就任前に)浜松は公式戦になると元気がなくなると聞いていて、開幕節もそういう傾向がみられましたが、きょうはそのままで終わることがありませんでした。最後まで落ちずに出し切っていくことはできていたと思います」

-相手の3セットに対して2セットで対応。相手のセットに合わせるという考えはあったのか

「特にないです。今の時期は自分たちのペースでやることが大事ですから。これは今、経験しておかないと、シーズンが深まってセットを崩したり、けがで選手がいなくなったら対応が効かなくなります。現時点では7人が軸になっていると思います。そういう意図はあります。今後、3セットで安心して戦えるようになったら、相手のセットに当てることもあるでしょうが、今は自分たち主体の考え方が強いです」

-後半の修正点は。

「開幕節の神戸をみていると、(トップが)下りてくる動きに対して困っていた印象。練習でやっていなかったが、そういう流れに持っていこうとしました。スペースやギャップをついて押し上げていって、機会をみて3-1に戻すという意図でした。もう一つ、個人がパスを出した後に考えちゃうところがあって、動きの連続性が少なくなっていたので、そこを改善しました」

-しながわシティ戦に向けては。

「映像を見ながら対策を考えるが、ゲーム間隔が3週間空くことで、僕らも相手も変わると思います。相手は2試合して、特に開幕節は負けている。3節目は数段いいレベルになってくるでしょう。リーグ戦、特に昇格を考えたときにいい準備をしつつも、削るところはしっかり削らなくては。工夫と割り切りが必要で、それに合わせて攻撃を組み立てる必要があると思います。相手はたぶん3セットで回そうと思えば回せるでしょう。こちらは2セットがベースになります。ゲームをやりながらではなく、事前にいろいろ考えなくてはいけないですね」

 

▼アグレミーナ浜松・鷲北一輝選手コメント

-ゲーム全体を通じての感想は。

「前半は個人的に入りが良くありませんでした。セカンドボールを拾えていなかった。前半途中から後半にかけて走りを意識しました。出たときは100%やることしかできなかったので、走れなくなる前に声を掛けて替わりました」

-勝ち点1をどう捉えるか。
「決定機はあったのにゴールを奪えなかったのが悔しい。ただ、選手間で話もしたが、戦えるようにはなっていると思います。だからこそ余計に悔しい」

-次節のしながわシティ戦をどう戦うか。

「昨シーズンは点差が開いた負けが2試合続いたが、個人的には苦手にしている気持ちはない。第2節を最低限として、それを上回るよう、集中して練習に取り組んでいきたいです」

 

▼アグレミーナ浜松・巽優太選手コメント

-試合を振り返って。

「全体的にアグレッシブでアクティブな、お客さんに熱狂してもらえるような試合ができた。相手も激しいチームだったが、ひけを取らずにできたのではないでしょうか。チームとしては現時点でいい状態にあると思います。手応えはありました」

-左のアラが主戦場。

「監督は一人一人、やりたいプレーを尊重してくれています。一緒に出ている選手も、(自分の)やりたいプレー、得意なプレーを理解してくれていて、サポートしてくれたり、助言してくれたりします。自分は新入りですが、リスペクトしてくれてありがたい。きょうはそういう面でも結果を出したくて、点を取れそうな場面もあったのに残念でした」

-ファーストセットの武田選手とは名古屋サテライト時代から一緒にやっている。

「(名古屋サテには)3年間共に在籍し、そのうちの2年間は常に一緒のセットでした。同じ部屋で生活をしていました。お互い切磋琢磨する関係。今年も同じチームでプレーすることになりました。別のセットに出ていますが、彼はイマジネーションが面白い。誰も想像していないようなプレーをします。僕にも『ここだけは彰に負けていないぞ』という部分があります」

-背番号10を田中選手から受け継いだ。

「オーシャンズでも10番を付けるのが目標でした。この背番号を受け取ったからには、チームの顔になりたいと思っています。うれしい半分、新人なので背水の陣という気持ちもあります。決まったときに、このチームのために全てを注ぐという覚悟が定まりました」

 

▼デウソン神戸・鈴村拓也監督コメント

-試合を振り返って。

「どちらも落ちることがない、締まった内容の好ゲームになりました。1対1でしたが見応えがある試合だったのではないでしょうか。お互いに崩れる、崩せる場面が、特に最後の方にあったし、(神戸は)前半最後にセットプレーで好機もあった。チャンスが少ないゲームでは、そういった所を決めきることが大事だと思います。ただ、ディフェンス面で大きなほころびもなく、選手たちはよくやってくれました」

-前半の3セットから後半は2セットに切り替えたように見えた。

「後半も3セット出してはいました。2セット半、というか。3セットの中で選手を入れ替えたりもしていた。今年はそれができるんです。誰がどのセットに入っても、選手たちは気持ちの面を含め、しっかりやってくれている。そういったことを活用して、勝ちに持っていくのが自分の目指すところです」

-特に前半の守備は狙い通りはまっていたのでは。

「3-1、4-0の大枠で考えたときの、私の考えるフットサルのディフェンスを伝えています。選手たちは距離感などを自分たちで調整してくれている。誰がどういうセットに入っても、相手がどういうシステムだったとしても去年以上にやりきれていると思います」

-攻撃面では、相手陣で早めに起点を作っていた。

「ピヴォが相手の背後に入っていって、長い距離で2枚目がはいっていく。そうすれば相手の走る量も増えていく。その徹底を意識していました。相手を後ろ向きに走らせようという意図でした」
-2節を終えて1勝1分け。この結果の評価は。

「前節の逆転勝ちに続いて負けなかったことは大きいですね。ずっと1位でいたいが、長いリーグ戦なのでなかなかそうはいきません。最後に1位でいるために負けないことも必要。次節の浜田戦はしっかり勝ち点3を取って、2節の引き分けをいい形でつなげたいですね」

開催日:2021年3月7日(日)

会場:浜松アリーナ

TEXT & PHOTO :橋爪 充

 

静岡県浜松市の浜松アリーナで行われた第26回全日本フットサル選手権決勝、トルエーラ柏対フウガドールすみだは延長戦の末5対1で柏が勝利し、初優勝を決めた。F2チームが全日本選手権で優勝するのは初めて。

退任を表明した須賀雄大監督の最後の試合となるすみだと、浦安、名古屋、大分のF1チームをなで斬りにした、〝智将〟岡山孝介監督率いる柏の対戦だった。

2セットでやりくりするすみだはスターティングのピヴォ森村孝志を、途中からセカンドセットに入れ込み、諸江剣語、北村弘樹のフィクソ2人がそれぞれのセットを統御する。

柏も2セット態勢。ファーストセットのピヴォ野村啓介がサイドに降りてボールを受けるシーンが目立つ。フィクソのサカイ ダニエル ユウジが積極的に前に出る。時間が進むにつれて、右サイド深くに長いボールを多用。すみだのディフェンスの押し下げに努めた。

 

前半はスコアレス。後半に先手を取ったのは柏だった。27分、ペナルティーエリア周辺に顔を出したサカイがマーカー2人に囲まれながらもボールキープし、反転シュートを決めた。

後半からピヴォにガリンシャを起用するすみだだが、寄せの速い柏のディフェンスに苦しむ。1点ビハインドのまま時計は進む。

すみだは事態の打開を狙って残り4分から中田秀人をゴレイロに据えたパワープレーを開始。37分、扇の要の位置でボールを保持した鬼塚祥慶が右足を一閃すると、左ポスト脇のDFに当たってゴールに吸い込まれる。これで同点。すみだは苦しんだゲームを延長戦に持ち込んだ。

 

前後半5分ずつの延長戦。42分、左サイドの強いキックインが大外で待ち構える佐藤建也の足元に抜ける。これを佐藤がしっかりモノにし、柏が勝ち越した。すみだはこの直前、ゴール前のFKでガリンシャのシュートがバーに当たるなど、得点の予感があっただけに、ダメージが大きかった。

すみだは後半開始直後から再びパワープレーを開始。だが、寄せが厳しい柏の守備網をなかなか突き破れない。

柏は残り2分から内野脩麻のパワープレー返しなどで3点を追加。すみだの息の根を止めた。

 

最終的な点差は開いたが、実質的には2対1のゲームだった。前後半を通じて、2チームが少しだけ相手を上回る時間帯が交互に訪れた。綱引きの中心点が、ほんの数センチずつ左右を行ったり来たりする。そんな印象だった。リーグ戦では顔を合わせることがなかった2チームが、お互いに存在証明をぶつけ合った、魂の入った一戦だった。

 

 

▼トルエーラ柏 5-1 フウガドールすみだ

27分 サカイ ダニエル ユウジ(柏)1-0

37分 鬼塚祥慶(すみだ)1-1

42分 佐藤建也(柏)2-1

48分 内野脩麻(柏)3-1

49分 佐藤建也(柏)4-1

49分 岩永 汰紀(柏)5-1

 

 

▼トルエーラ柏・岡山孝介監督

―日本一になった感想を。

非常にうれしい。選手たちに恵まれて、ここに連れてきてもらったような気分。選手たちに感謝している。

 

―来週の入れ替え戦に向けて得たことは。

慢心が一番怖いが、選手たちは(全日本選手権で)名古屋に勝った後も変わらなかったし、初戦、2戦目のカテゴリーが下の相手でも最善の準備をして出し切ってくれた。心配はしていない。

 

―ベテランの活躍はどう映っているか。

成長していると思う。僕が町田や浦安でやっていたときも、しっかりトレーニングを積んでいる選手は成長している。探究心をもって練習に励めばまだまだ上達できる。フットサルはそういうスポーツだとおもっている。彼らのあくなき探究心を若い選手たちが手本にして練習に励んでいる。

 

▼トルエーラ柏・中村友亮選手

―今日の試合、大会を振り返って感じたことは。

大会に向けてやってきたこと、積み上げてきたきたものを2回戦からできていた。自分たちのフットサルをやれていることには自信があった。一体感があったと思う。個人としては、前からディフェンスするスタイルなので、スイッチ役としての役割がうまくできた。

 

―キャリアの中でもかなり良い状態ではないか。

ことしは練習、コロナの影響でできなかったが、チームからいろいろなメニューをもらって、意識高くみんなやってきた。良い入りができた。チームが全員100%120%だす。みんなやってきた。練習から充実した1年だと思う。

 

―出身地でもある静岡県、しかも前所属の本拠地でもある浜松で輝かしい結果を得たことについての思いは。

本当ならこの大会は東京で開催されるところ。いろいろな状況で準決勝、決勝を浜松アリーナでやることになった。そして自分たちが勝ち上がって、浜松アリーナでプレーさせてもらえた。気持ちの高まる部分があった。いい結果も出て、充実した大会になった。

 

▼トルエーラ柏・サカイ ダニエル ユウジ選手

―今日の試合の感想は。

チームとして良い準備をし、良い戦いができた。

 

―準決勝と比較して、前線に出る場面が多かったように感じたが。

昨日のゲームは自分のコンディションに不安要素があった。痛みがあったが試合をこなした。今日は痛みがましになっていたので、攻撃できるところは攻撃しようと思った。コンディションの面で、今日の方が動きやすかった。

 

―今シーズンのプレーに対する感触は

岡山監督とは町田時代からプレーさせてもらって、やりたいフットサルが把握できていたことが、今シーズンの自分のパフォーマンスに直結した。ハードワークする中で、自分の長所がチームメートに分かってもらえた。リーグ、全日本で優勝できた。残りの入れ替え戦も良い準備をして、力を振り絞ってやっていきたい。

 

▼フウガドールすみだ・須賀雄大監督コメント

―試合を総括すると。

柏は浦安そして名古屋、大分というチームを連続で勝ち抜いたチーム。Fリーグで名古屋大分の連戦を連勝できるチームがどれだけあるだろうか。リスペクトされるべき実績だ。ただ、リスペクトして戦うことで、彼らに違う戦い方をさせられると思って(ゲームに臨んだ)。4枚のボール回しに粘り強く対応していくことで、いつもと違うゲーム展開をさせることが狙いだった。(すみだの)選手には難しいタスクを与えたが、それをこなしてくれた。素晴らしい選手たちだった。

 

―けがをしている諸江選手、ガリンシャ選手が長い時間起用されていた。選手起用の狙いは。

基本的には粘り強く、我慢強く戦う(ことがプランだった)。相手の4-0の戦術に対して、ピヴォが張ってこない時間帯はアクティブな守備ができる諸江をつかった。相手ピヴォの野村選手はセンターで張るだけでなく下りてきて4枚でボール回しができる。そこにしっかりプレッシャーをかけたいと思った。(そうした状況で)自分が決断したのが諸江、北村だったということだ。諸江はけがを抱えてはいたが、それを上回る気迫で試合に臨んでいた。北村は失点にかかわったが、これからのフウガを背負うフィクソになるだろう。

 

―柏対策は。

対戦が昨日決まったので、特別な対策はしていない。自分たちは自分たちの戦い方を構築してきた。Fリーグにはいろいろなハイレベルなチームがあり、このチームにはこの戦い方という経験値がたまっていく。柏との対戦でも当たり、自分たちの引き出しから戦い方を引き出すことができた。トレーニングの経験値があったから対応できたと思う。選手がプランを遂行するインテリジェンス、自己犠牲心があることが前提。そこは素晴らしかった。

 

▼フウガドールすみだ・諸江剣語選手

―柏の印象は。

優勝にふさわしいチームだと思った。最強の相手ということはやる前からわかっていた。実際に戦ってチャンピオンにふさわしいチームだったと(感じた)。

 

―拮抗したゲームの中で先に失点した。どういう心境だったか。

(すみだも)チャンスが作れていたし、やり続けようと思った。必ずチャンスは来る、決めるだけだと話していた。実際に追いつくことができて延長になった。相手のセットプレーの(守備では)集中はしていたが、まだまだ力が足りなかった。今までなら、あそこは止めることができたはず。単純に力がなかった。

 

―すみだのほうがプレッシャーが強かったか。

立ち上がりは柏のプレッシャーが強く、押し込まれた時間も多かったが、後半の最後や延長に関しては、こちらの時間もあったしチャンスも作れていた。フリーキックでガリンシャがバーに当てたシーンもあった。紙一重だったが、勝てなかったということは、力が足りなかったのだろう。柏がチャンピオンにふさわしいチームだった。

 

▼フウガドールすみだ・鬼塚祥慶選手

―今シーズンは中心選手として戦った。個人として、チームとして1年の感想を。

個人としてはゴールを挙げることもできたが、それ以外に貢献できるところもあると思う。来シーズンに向けて、そういうところを突き詰めていかなくてはいけない。

 

―同点ゴールのシーン。シュートを決断した経過は。

相手ディフェンスが引いている状況だったので、後ろから狙えると思った。シュートパスのような形でセグンドに向かって思い切って蹴りこんだ。

 

―今シーズンの自分の成長をどう感じているか。

シーズンを通してプレーするという目標は達成できた。これからはシーズンを通して良いコンディションを維持してプレーしていかないと。代表に選ばれるためにも、もっともっと出場時間を長くし、活躍したい。

 

開催日:2021年3月6日(土)
会場:浜松アリーナ
TEXT & PHOTO :橋爪 充

2021年3月6日に静岡県浜松市の浜松アリーナで行われた第26回全日本フットサル選手権準決勝第2試合、ペスカドーラ町田対フウガドールすみだは2対2のドローだった。前後半5分ずつの延長戦を終えてもスコアは動かず、PK戦を行った。4対3ですみだが制し、7日の決勝への進出を決めた。

球際の激しいバトルと、積極的な仕掛けが際立った一戦。先手を取ったのはすみだだった。8分、町田陣左サイドのキックインを宮崎曉がファーで沈めた。
以後はおおむね町田ペース。毛利元亮、本石猛裕という屈強なピヴォ2枚が前線でしっかりボールを収め、ライン際では伊藤圭汰、中村充、高橋裕大らがリスクを冒して積極的に仕掛けてくる。毛利の反転シュートが2度ポストをたたくなど、スコアとは裏腹に町田が優勢に進めた。

1対0すみだリードで折り返した後半も、町田の攻勢が続いた。すみだは前半の3セットを組み替えた2セットで対応。フィクソの諸江剣語を中心に、確実なシュートブロックでゴールを割らせない。ゴレイロ大黒章太郎のビッグセーブも目立った。
耐え忍ぶ展開が続いたすみだだったが34分、数少ないチャンスをものにする。前半と同じように強いキックインからファーで栗本博生が合わせた。

1点の重みがのしかかる町田は残り4分半から毛利をゴレイロに据えたパワープレーを開始。最後尾のヴィニシウスが左右に強いパスを供給し、すみだのDFをほんろうした。
38分、毛利がマーカーを中に引っ張ったことで本石が左サイドでフリーに。中村からの斜めのパスを落ち着いて決めた。
残り1分を切っても町田の勢いは衰えなかった。相手陣でのリスタートから毛利が前に突進。ファーサイドめがけたシュートパスが、マーカーに当たって浮き球になったところを、ヴィニシウスが左足ボレーで決めた。

延長戦はお互いに決定機が1度ずつ。町田は前半3分、右サイドでヴィニシウスの縦パスを受けた中村がシュートを放つもサイドネット。すみだも前半4分、北村弘樹のドリブルからペナルティエリア内で岡村康平が左足ボレーで狙ったが、町田ゴレイロ・イゴールに阻まれた。

PK戦は、3対3で迎えた5人目で勝負が決まった。町田金山友紀のシュートが左ポストに嫌われた。

決勝進出が決まったすみだの須賀雄大監督は「トランジション(攻守の切り替え)で優位に立てるかで景色が変わってくると思っていた」と試合のポイントを振り返った。「2失点は想像していないような形だった。ある程度仕方がない。イゴールに対して、いかに失点を少なく終盤を迎えられるかがポイントだった」とし、失点0で持ちこたえた時間を評価した。
町田のルイス・ベルナット監督は「前半はピヴォを起点にするプラン。決定機は作れていたが、ゴールが遠かった。相手のセットプレーで集中を切らして失点してしまったことが残念」と述べた。

▼ペスカドーラ町田2-2 フウガドールすみだ
8分 宮崎曉(すみだ)1-0
34分 栗本博生(すみだ)2-0
39分 本石猛裕(町田)2-1
40分 クレパウジ ヴィニシウス(町田)2-2

開催日:2021年3月6日(土)
会場:浜松アリーナ
TEXT & PHOTO :橋爪 充

2021年3月6日に静岡県浜松市の浜松アリーナで行われた第26回全日本フットサル選手権準決勝第1試合、トルエーラ柏対バサジィ大分は6対5で柏が勝利した。F2リーグの柏は浦安、名古屋に続くF1クラブ撃破。7日の決勝で初優勝を目指す。

キックオフ直後から運動量で上回る柏は2分、相手陣で横パスをさらった内野脩麻が自ら決めて先制。8分に佐藤建也が追加点、12分にはゴレイロ岩永汰紀のスローを前線の中村友亮がフリーで受けて独走し、3点目を挙げた。
「経験のある選手が少なく、立ち上がりは若い選手があがってしまった」(吉田圭吾)という大分は、ポジショニングやマークのずれが目立ち、柏の速攻にさらされてしまった。
4点のビハインドから吉田のヘッド、滝澤の個人技によるシュートが決まって2点差に詰めたものの、全体的に単調なパス回しに終始。前半は4対2柏リードで終えた。

後半も先手を取ったのは柏。ペナルティエリア左からのFKを白方秀和が決めた。準々決勝の名古屋戦は警告累積で出場停止だった白方。「スタンドで見ていたが、みんな輝いていた。(準決勝に)連れてきてもらったみんなに少しでも恩返しできたらという気持ち」だった。

大分は残り7分、3対6の局面からパワープレーを開始。仁部屋和弘にゴレイロのユニフォームを着せ、左ポスト脇の小曽戸允哉を狙った。35分に小門勇太、37分に森洸が決めて1点差にまで詰め寄るが、反撃もここまで。柏が逃げ切った。

柏の岡山孝介監督は「パスラインをいかに断つか、ピヴォにボールが入った時にいかに反転させないかが大分戦の焦点だった」と明かした。攻撃のバリエーションの豊富さを勝因に挙げ、「明日も今までどおりしっかり楽しんで頑張りたい」とチームの雰囲気を重視する姿勢を見せた。

惜しくも準決勝敗退となった大分の伊藤雅範監督は「相手が素晴らしいチームだった。それが何より」と柏をたたえた。「いい試合ができた。選手はベストを尽くしてくれた。さらに強くなって全日本選手権やFリーグの舞台に帰ってきたい」と述べ、来季を期した。

▼トルエーラ柏6-5 バサジィ大分
2分 内野脩麻(柏)1-0
8分 佐藤建也(柏)2-0
12分 中村友亮(柏)3-0
13分 熊谷利紀(柏)4-0
14分 吉田圭吾(大分)4-1
17分 瀧澤太将(大分)4-2
22分 白方秀和(柏)5-2
28分 オウンゴール(柏)6-2
30分 吉田圭吾(大分)6-3
35分 小門勇太(大分)6-4
37分 森洸(大分)6-5