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開催日:2022年1月8日(土)
会場:浜松アリーナ
TEXT & PHOTO :橋爪充

 

浜松市の浜松アリーナで行われたFリーグ2021/2022ディビジョン2第14節、アグレミーナ浜松対しながわシティは2対0でしながわが勝利した。前節で優勝を決めているしながわは、入れ替え戦(日時、対戦相手未定)、連覇が懸かる全日本選手権に弾みをつけた。浜松は4連敗で今季5位確定。

 

浜松は先発ゴレイロに今季初めて曽根颯来を起用。FPは鷲北一輝、山桐正護、須藤慎一、磯田剛志の面々でスタートを切った。しながわはゴレイロ柿原聡一朗、サカイ・ダニエル・ユウジ、白方秀和、菅谷知寿、野村啓介を起用した。

 

立ち上がりからクアトロで速く、正確なパス回しを見せるしながわがペースを握る。〝ダブルフィクソ〟にも見えたサカイ、白方が双方バランスを取りながら、前線にも進出する。
浜松も徐々にスピードに適応し、3分にはセカンドセットの巽優太が左サイドから中に折り返し、田中智基が枠内シュート(ゴレイロ柿原がセーブ)を放つなど、見せ場を作った。試合前にFリーグ300試合出場のセレモニーがあった田中はこの日、前線への持ち出しのタイミングや局面での相手を引きはがす切り返しなど、随所にベテランらしい的確なプレーを見せていた。

 

先制はしながわ。8分、中村友亮の左CKを佐藤建也がダイレクトボレーを放つ。ゴレイロの手をかすめたシュートがゴールに吸い込まれた。佐藤はF2リーグ単独首位となる今季13得点目。12分には特別指定選手の藤川侑哉が左サイドで見事なターンを見せ、右足でゴールに突き刺した。

 

第1ピリオドは2対0しながわリードで終了。浜松は前節ヴィンセドール白山戦から組み込んだ若手中心の〝第3セット〟が躍動した。川本樹弥、川辺寛悟、石川颯、児玉風河の4人がフィジカルの強さと積極的な前への仕掛けでゴールに迫った。

 

第2ピリオド、浜松はその第3セットをスタートに起用。21分、石川のパスを児玉が左で狙うがヒットせず。しながわはFP6人の2グループから交互に4人をチョイスして送り出す。岡山孝介監督によると、入れ替え戦に向けて選手の組み合わせの選択肢を増やすこと、選手個々の試合勘を落とさないことが主眼という。
どんな組み合わせでも各選手のタスクは変わらず、セットとしての強度は落ちない。〝第2セット〟では、ボラがスペースでしっかりボールキープ。予備動作、思考のクイックネスで他を圧倒する中村が、所狭しと動き回る。優勝はすでに決めているが、テンションの高いプレーが続く。

 

浜松もチャンスは作っていた。26分、右サイドの裏に抜けた巽のシュートはゴレイロ柿原が前に出てセーブ。27分にはCKから巽を経由して田中が正面からシュートを放つがDFにブロックされる。しながわの堅い守りを崩せない。

浜松は残り2分を切ってから田中をゴレイロに据えたパワープレーを見せるが、ゴールならず。ホーム最終戦は完封負けで幕を閉じた。

次節は神戸で10月に敗れている6位浜田と対戦する。

 

▼アグレミーナ浜松 0-2 しながわシティ

8分 佐藤建也(しながわ)0-1

12分 藤川侑哉(しながわ)0-2

 

▼アグレミーナ浜松・高橋優介監督コメント

-試合を振り返って。

「両ゴール前の決定機の質、技術の差が出たゲームだった」

-若いセットの起用について。

「前節の白山戦から使っている。3人、2人と人を入れ替えながら試してきたが、時期が遅くなってしまった。リーグの試合が少ないので、若手のゲーム経験の蓄積が足りない。だが、きょうは彼らのセットが一番良いと言ってもいいぐらいだった」

-後半は頭から使っていた。

「理由は二つ。一番いいセットだと思った。そして、前半を2番目のセットで終わらせることができたので、順番的に若い選手のセットになった。前半から後半の頭に持ってきたいなと思っていた」

-臆せず仕掛ける推進力が目についたが、監督の目から見て3セット目の良さは。

「プレーの質など細かいところは他のセットの方がいい面がある。だが、彼らは自分たちの良さをしっかり出そうという気持ちの切り替えがスムーズだった。特に前半は、自信を持ってプレーしていた」

-前半残り8分で2点目を取られて以降は零封した。タイムアウトやハーフタイムでどんな指示をしたのか。

「(2失点目、相手選手にゴール前で)ターン場面はピヴォをフィクソが見ていなかったことが要因。そのズレを解消するため、直後のタイムアウトで全体に確認した。しながわのプレーで怖いのは、ハーフライン付近からの距離感のいいピヴォ当て。その後に1人目だけでなく2人目にも走られ、後手を踏んでいた。ハーフタイムにその点を指摘し、そもそも当てられないような努力をしようと言った。当てられた後の対応は、マンツーマンをはっきりさせようとした」

-攻撃面では左右サイドの裏抜けでダイレクトシュートを打つ場面が目立った。

「そこに入れるところまでは狙い通り。しながわの守備の不安定さが出る部分だと思っていた。ただ、そのままシュートに行くか、(戻して)やりなおすかが難しいところ。このチームはゴール前で起点を作って攻撃する、という点はまだ強くない。(持ち出した)スピードのまま、攻撃が継続できるようにしたい」

-リーグ戦は残り1節。相手は10月にホームで敗れているポルセイド。

「絶対に勝ちたいが相性は良くない。最近はいいプレーを続けているチームだと思う。グループの戦いというよりも、個人個人がちょっとずつ相手を上回ることが大事になる」

 

▼アグレミーナ浜松・鷲北一輝選手

-しながわは立ち上がりからボール回しのスピード、シンキングスピードがともに速かった。今季3回目の対戦だったが、どういう印象だったか。

「最初はクアトロのイメージだったが、最近はピヴォを置いてもいる。きょうは第1ピリオドの後半あたりから狙いが分かっていたが、どうしても寄せられないシーンが多かった。2列目の声で主導したら、もうちょっと前で奪えていたかもしれない」

-若手4人の第3セットがホームでお披露目された。

「ホーム最終戦を目前にして、やっと意識がかわってきた。正直なところ、それができるなら最初からやれよとも思っている」

-最終節に向けて。

「リーグはなかなか勝てなかったが、最後の試合に勝利し、良い雰囲気を全日本につなげたい。次節は勝たなくては行けない試合だ。きょうは選手の状態が良かったが、たいていこういう時は次の試合は良くない。練習から雰囲気をしめていきたい」

-しながわ戦は3連敗に終わった。ホーム戦は1勝4敗1分け。

「(しながわは)全然勝てないい相手だとは思っていないだけに、悔しいのが一番。きょうぐらいのゲームを常にして行けたら、他の対戦相手との結果も変わってきたのはず。もっとホームで勝ちたかった。なぜかホーム戦になると、みんならしさを失ってしまう。5位という結果にも納得いっていない。チームとして試合内容は良くなっている。」

 

▼しながわシティ・岡山孝介監督

-試合の総括を。

「優勝が決まった後の最初の試合だったので、どういうモチベーションで入るか気になっていたが、選手たちは集中して、ピッチ上で100%出して戦ってくれた。スコアは2対0で十分ではないかもしれないが、僕自身は一定の満足感を得ている」

-前半のうちに2対0にしたが、その後は得点がなかった。要因は。

「(無得点)とはいえ、チャンスはコンスタントに作り続けていた。簡単に点が入らないスポーツだから、入る入らないは仕方がない。シュートの精度、その前のパスの精度、相手より速い動き出し。そういった所を 少しずつ向上させていけば変わっていくだろう」

-多くのセット、多くの選手の組み合わせを試していたように見えた。

「入れ替え戦までに公式戦が2試合しかないので、公式戦の感覚を取り戻してほしかった。その中で、攻撃、守備のバリエーションを見たかったというのもある。今日は選手それぞれが持ち味を出してくれて、こちらも手応えを感じている」

-コンディションがかなり良いように見えた。
「年末年始に休んでいないので、体が動くのは当然。今週は練習の強度を上げたので、逆に疲労が心配だった。ただ、入れ替え戦を考えると、今のうちに強度を挙げる必要があった。ただ、選手たちは思った以上に動けていた。集中力や責任感、おのおののコンディション管理の意識が高いのだろう」

-入れ替え戦に続いて、連覇が懸かる全日本選手権が待っている。

「目の前のことで頭がいっぱいだ。確かにぼんやりと(全日本の)イメージはあるが、自分の仕事の仕方は、1日1日を大事に過ごすことに尽きる。まずは入れ替え戦だ。もっと言えば、次節、次の練習。先のことは、その時考えるしかない」

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