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10月24日に代々木第1体育館にて行われた日本代表とブラジル代表との国際親善マッチ、ダイジェスト放送で見た試合後のミゲル監督のインタヴューでミゲル監督本人からあんなに多くの日本語のフレーズが聞かれた事に驚きと嬉しさを感じた。

 

もちろん、肝心な部分についてはスペイン語による言葉を小森コーチが通訳してくれてはいたが、途中、ミゲル監督が発した日本語のコメントの通訳(?)で噛んでしまうという「オチ」まで披露してくれ、我が家では小さくだが盛り上がったテレビ観戦の締めだった。

 

実はこの試合について、試合後の記者会見での両チーム監督のコメントをまとめた橋爪レポートが手元に届いていた。
レポート到着から掲載まで少し間が空いてしまい、橋爪氏ならびにテレビ放送では知ること聞く事の出来ない「その手の記事」の掲載を期待してくださっていた読者の方にはお詫びをしなくてはいけない。

 

やっと掲載作業に手を付けられたので、一緒に届いた写真と共に掲載させていただいた。
是非ともご一読願いたい。

 

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■国際親善試合・・・フットサル日本代表 vs フットサルブラジル代表

開催日:2012年10月24日(水曜日)
会場:東京・国立代々木競技場 第一体育館
キックオフ:19:00
試合結果:日本代表 3 (2前半1) 3 ブラジル代表
文、写真:橋爪充

 

◎ブラジル代表マルコス・アウレリオ・ソラト監督コメント 

▼今日の戦いぶりをどう評価するか

「前半はいつものブラジル代表らしくない内容だった。後半はペースをつかみ、支配できた。セットプレーで失点したが、ブラジル代表らしい試合だった。日本代表の成長ぶりも確認しながら試合を運んでいった」

 

▼ブラジルの選手は足が重そうに見えた。コンディションはどんな状態か。ピークをW杯本大会に合わせているのか

「月曜日にかなりハードな試合をやった。12時間の時差があるにもかかわらず、来日後ずっとハードな練習をしている。ブラジルでのシーズンが終わってすぐに移動したこともある。すべて加算するとかなりの負担になっていると思います」

 

▼ファルカンの状態は

「ドクターストップがかかっているわけではないが、ここまで戦術練習には加わらずフィジカルトレーニングのみだった。明日からチーム練習に合流させたい」

 

▼ジェは後半出ていなかったが、コンディションの問題か

「筋肉がつったというので(出さなかった)。今日は結果にこだわる試合ではない。選手のコンディションが一番大事。だからウィルジ、シソ、ジェは後半出さなかった」

 

▼日本と三浦選手の印象は

「昨日もそういう話をしたが、2008年と今の日本代表はぜんぜん違う。かなり成長している。フィジカルが強くなり、戦術の面ではミゲル・ロドリゴ監督が良い仕事をしている。われわれはカズのファンだ。戦術的になれていない部分はあるが、これからフットサル界にとって大きな存在になると思う」

 

▼日本のGKに多くのシュートを防がれた点については

「われわれは枠の中に24本のシュートを打っている。ブラジルがうまくいかなかった部分もあるが、日本のGKはよく止めていた。ブラジルはシュート数が多いが、セットプレーでやられることもある。油断しないことが大事だと思う」

 

▼今回の遠征の成果は

「疲れているという問題は大きい。日本の中でも移動が多かった。だが全体的には良い遠征だったと思う。日本のサッカー協会はフットサルをバックアップしている。フットサルはスペクタクルで、11人制のサッカーの育成という意味でも大事なスポーツ。日本のフットサルの盛り上がりに貢献できたことをうれしく思う」

 

 

◎日本代表ミゲル・ロドリゴ監督コメント 

▼試合を振り返っての感想は

「良い試合ができてうれしい。お客さんがたくさん来ることが分かっていたので、楽しんでもらうことも重要な目標だった。試合では当然ながら、ブラジル代表の方が決定的なシーンを多く作り出した。ただ今日は私たちのGKが素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。勇気を持ってチーム全体でポゼッションを高め、攻撃的な姿勢を保つことができた。守備という私たちの武器を生かせことが、引き分けという結果を生んだ。W杯を迎える上でいい勢いをつける壮行試合になったと思う」

 

▼これまではアラ・フィクソを2枚入れるのが定番だったと思うが、フィクソを1枚にしたりと攻撃的だった。どういう意図があったか。

「(ロドリゴ監督就任後の)2年間は守備とセットプレーにフォーカスした練習をやってきた。ここ1年は攻撃に力を入れるようになってきた。攻撃には、個々の選手の攻撃的なメンタリティーが必要。ブラジルのようなレベルの高い相手に受けて立とう、守ろうとすれば結果は見えている。今日は攻撃に重心を置いた、勇気ある試合ができた」

 

▼逸見選手の先制点のプレー、ゴールにつながったセットプレーに対しての評価は

「私はどういう結果になろうと選手の決断を支持する。逸見選手の決断も、私が評価するものではない。ずっと準備を重ねてきたセットプレーが、ブラジル相手に決まったのは非常にうれしい。現代フットサルにおいてはセットプレーは必須の武器。それが機能することを確認できた」

 

▼逸見選手がチームの中心に見えた。監督はどう認識しているか

「彼は生粋のフットサル選手。子どものころからずっとフットサルをプレーしている。何かを習得する上では、6~12歳が重要な時期。フットサルはボールをたくさん触れる、シュートもたくさん打てる、ドリブルのチャンスもたくさんある。彼はいろいろな魅力を知り尽くして育ってきた選手。そういう選手が日本にいることはラッキーなことだ。ただ、まだ若いので、あまりもてはやすと悪影響になる。そのことは注意しなくてはと思う」

 

▼本日の三浦選手のプレーを採点すると。注文はあるか

「自分がカズ選手から学び取らなければならないこと、彼が私から学び取らなければならないこと。お互いにお互いから学ぶことがある。今日の試合は、子どもがデビュー戦のピッチに立ったかのようだった。攻撃は良いプレーができたが、守備ではブラジル代表のスピードに戸惑っている感じがした。ただ、試合を重ねるごとにプレーが良くなると思う」

 

▼森岡選手も代表デビューだった。印象は

「試合を通じて『まだまだやれるぞ』『まだまだ力を出せるぞ』と声を掛けた。彼なら今日の3倍ぐらいはできる。試合終了後は『おめでとう』と声を掛けた。今日はやろうとするプレーがうまくいかなかったが、他の選手と同じように全力で走って、守備にも時間を割いていた。ただ、彼はこんな物じゃない。今後を期待している」

 

▼試合前のチームの様子は。この試合は何割ぐらいの力を出せたか

「よく集中できていた。私はいつも試合前に『ピッチに立つ以上、試合を楽しもう』と言う。今日もそれを変わらずに実行した。われわれは、先週まで非常に負荷の高いトレーニングを積んできた。後半はその影響が出たかもしれない。フィジカル的には60~65%程度だろう。戦術、技術的には十分高いレベルにまで達している。今日の試合に満足して有頂天になってはいけない。ブラジル相手に拮抗した試合ができたこと。希望、期待自身が生まれたことはポジティブな要素。『これだけやれたんだ』という考えが生まれるのは怖い。われわれはもっと攻撃的にできると思う」

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以下、レポートと共に届いた写真を掲載させていただいた。フットデ静岡用ということで県勢への配慮をしていただいたチョイスだろう。
なお、各写真へのキャプションは筆者がダイジェスト放送などを見た中での感想ほかを付け加えさせていただいたものであることをご了承いただきたい。

▲試合直前の集合写真。バックスタンドに展開された日の丸が「ホーム代々木」をテレビ観戦の筆者にも充分に感じさせてくれた。なお、この試合のメンバーには本大会への遠征メンバーから外れた滝田(18)もユニフォーム姿で加わっていた。良くお話をさせていただくカメラマンの方によると、メンバー発表後もモチベーション、パフォーマンスをまったく落とさずトレーニングに加わる彼の姿があったそうだ。ミゲルジャパンの一員である事にまったく変化はないと言うことだろう。

▲カズのフットサル日本代表としてのファーストプレーの場面。日本のゴールクリアランスの場面でピッチに入り川原→北原を経て数秒後には左アラのカズへボールがわたる。ブラジル代表アリ(4)、シソ(5)にサンドイッチされかかりながらも左足で軽くボールを浮かしたパスで2人のプレスを回避。森岡とのワンツーで左サイドを駆け上がりシュートまで行った場面だ。一般のニュースでも数多く取り上げられたシーンなのでご覧になった方も多いだろう。シュート自体は本人も「腰が回らなかった。」とインタヴューで話していたが、ベンチからピッチへ入った瞬間から静から動へ高いレベルでフィジカルの発揮を要求されるフットサル独特の交代システムを経験した場面でもあっただろう。

▲2-3と一旦は勝ち越されたロドリゴ(14)のフリーキック以外、強蹴されたシュートへはほぼ完璧な反応を見せていた川原(1)。最終的に3-3のドローで試合を終えた立役者である事に疑いはないだろう。逆に筆者にとってはカットインからシュートまで行くブラジル各選手の能力の高さに感心した。本大会での対戦でもこのカットインへの対応はカギになるのでは?

▲静岡出身の藤原(14)と富金原(12)の控えゴレイロの二人。終始ベンチから試合を見ていた2人だが、この日の川原のパフォーマンスをも肥やしにし、次の世代の正ゴレイロへ激しく凌ぎを削って欲しいと思う。

▲フットサル日本代表への招集がついに実現した森岡(7)。ミゲル監督のコメントにもあるように「まだまだこんなものではない。」ことは本人もチームもサポーターも同じ思いだろう。本大会での爆発のためには「すべてを見せずに終わった事」をプラスに考えるとしよう。一方のブラジルだが「本当は見せたくなかったんじゃないか?」とも思えるセットプレーのいくつかを使ってまで点を取りにきた。その形に持ち込む各選手の動きの質は素晴らしかったが、日本にとっては本大会への準備として貴重な経験だったとも言えるだろう。

▲今回の代表メンバーの中では20歳のラファエル(15)の次に若いのが26歳の星翔太(9)だ。攻守の場面で1列目での運動量の発揮、質の高い動きが期待される。余談にはなるが・・・もしも日本代表が勝ち進めば、星は決勝戦前日の11月17日に27歳の誕生日を迎える。

 

 

※橋爪さん、いつもありがとうございます。また、少々掲載が遅れ申し訳ありませんでした。今後ともよろしくお願い致します。

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