選抜ユニフォームサプライヤー
デスポルチ
デスポルチ

連盟スポンサー
デスポルチ
デスポルチ

ミカサ
(株)ミカサ

宝くじのマスミ
宝くじのマスミ

■ カテゴリー
■ アーカイブ

Fリーグプレシーズンマッチ・・・アグレミーナ浜松対柏TOR’82レポート

開催日◆2012年5月5日(土)
会場◆静岡県・浜松アリーナ
試合時間◆前後半20分、ハーフタイム15分
写真・文/橋爪充

 

 最初に言い訳めいたことを書いておくと、この日私は所用で監督会見に出席できなかった。選手への取材もできなかった。だから、チームの意図や真意について正確ではない部分があるかもしれない。以下の記述はあくまで、ピッチサイドで試合を見た1個人の「感想」である。

▲柏TOR’82

▲アグレミーナ浜松

 対戦相手の柏TOR’82はFリーグ準会員クラブであり、昨季関東リーグ3位の強豪。3月に行われた全日本選手権にも出場している。特筆すべきはリーグ戦でフウガ東京に1勝1分の戦績を残していること。筆者は関東2部時代にこのチームを見ている。得点感覚に優れたストライカーの特手翔平と、守りの堅さが印象に残る。

 浜松のスターティング5は萩原洪拓、松本行令、蓮池紳吾、田中充彦、ゴレイロ石原健太。前田健一監督はゴレイロに新加入の21歳を起用してきた。

 田原FC時代同様、横にショートパスをつなぎながら徐々にラインを上げ、松本や蓮池の仕掛けでゴールに迫る浜松。選手は、お互いの距離への意識が強い。バランス重視の展開はスリリングさに欠ける。だがメンバーが大幅に入れ替わり、始動してまだ1カ月というチーム事情からすればやむを得ないとも言える。

 前半は率直に言って見せ場が少なかった。蓮池や萩原が左右を深くえぐるシーンもあったが、中に選手がいない。12本のシュートが放たれたが、セカンドポストに選手が詰める場面はほとんどなかった。もっと遠目から狙ってもいいのに、と思わせる局面もいくつかあった。

 注目の笠井健太はDFを背負って前で張る時間が長かった。だが、他の3人との距離が遠く、なかなかボールが出てこない。馬力あるドリブルで相手を蹴散らすシーンをもっと見たかった。

 チーム全体に攻守の切り替えが遅いのは、フィジカルトレーニング中心という現在の練習メニューによる疲労のせいだろう。頬がこけた松本の顔つきを見ると、「負荷の高い練習をやっているんだろうな」と想像できる。

 後半も同様の展開。柏はハーフラインの少し前からプレスをかけてくる。浜松は選手間の距離を意識しながら内外にパス交換を繰り返すが、くさびのパスが足りない。運動量は前半より増えた。特に途中投入された高橋亮祐は、積極的な仕掛けを繰り返して攻撃のリズムに変化を加えていた。

 先制したのは柏。特手がフィクソの中田典宏から出たロングパスに反応して一発でウラを取り、前に出てきたゴレイロを見定めてループ気味のシュートを決めた。危険なプレーヤーであることは、前半を見ていてもよく理解できたはずのこの選手に、ノーマークでシュートを打たせてしまったのは残念だった。

 浜松は1分も経たないうちに同点ゴールを決める。ゴール前右サイドで金城レアンドロが粘ってヒールで流し、畠山デイビッドがファーポストへ。これを蓮池が押し込んだ。ゴール前に人数をかけた攻撃は迫力があった。この試合で一番観客が沸いた。

 ゲームは1対1で決着。個人的にはチームの熟成度に差があるなという印象だった。昨季から選手の入れ替わりが少ない柏に対し、浜松はほぼゼロからスタートしてまだ約1カ月。選手同士の共通理解も少ないのだろう。「恐る恐る」なプレーが目立った。

 Fリーグ開幕まであと1カ月強ある。この日のゲームは途中経過にすぎない。しっかりとした「チーム」に仕上がることを期待したい。

 

[試合結果]
アグレミーナ浜松 1-1 柏TOR’82

[得点経過]
31分 0-1 特手翔平(柏)
32分 1-1 蓮池紳吾(浜松)

 

▲ストライドの長いドリブルでピッチを切り裂いた蓮池紳吾

▲何度も相手ファールを誘発した松本行令の突破

▲ファーストセットの要となる萩原洪拓

▲体を張ったプレーを見せた向島佑介

▲卓越したキープ力の片りんを見せた笠井健太

▲花巻から移籍加入の中島涼太

▲先制ゴールを決め、ゴレイロ渡辺良太に抱きつく柏・特手翔平

 

コメントの投稿はできません。