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三重県対決となった第3試合に続く第4試合は、atadura(以下、アタドゥーラ)と丸岡RUCKレディース(以下、丸岡)の愛知県所属チームによる対決だ。

 

実はこの試合、筆者がこの日最も注目していたカードだ。さすがに1日での試合観戦が3試合を越えてくると疲れが出てくるものだが、丸岡が見せたパフォーマンスはその疲れを忘れさせ、そして期待を裏切らない、素晴らしい東海リーグデヴューだったと思う。

 

「おいおい、勝ったのはアタドゥーラだろ!」の声も聞こえてきそうだが・・・。

 

まずはこちらのリンクをご紹介させていただく。

http://www.jfa.or.jp/match/topics/2011/8.html

 

そして、もう一つ、ちょっと読みにくい画像で申し訳ないが、こちらの写真もご覧頂きたい。

▲フットサルマガジンピヴォ、061号。「Feminino~女子フットサルの新源流」の記事の一部として掲載させていただいた。

 

JFAサイトへのリンクは、丸岡(ここでの正式チーム名は丸岡RUCKガールズ)が女子チームでありながら福井県予選を勝ち上がり、バーモントカップの全国大会出場を大きく取り上げた記事だ。
そして次の画像だが、同じ年度の5月(バーモントカップの約8ヶ月前のこと)に浜松アリーナで行われた全国有数の民間大会、いわゆる「COPA JAL」をフットサル情報誌の依頼で取材に訪れた際に記事として掲載させていただいたものだ。
この時の取材は、あくまでも一般女子クラスを対象にしたものだったのだが、たまたま目にした丸岡の選手たちの躍動に心が震え、誌面の担当者に懇願し小さな記事だが取り上げてもらったものだ。

 

実は彼女達、今季のリーグ戦開幕より一足先に東海地域で公式戦をプレーしている。

 

もう一つリンクをご覧いただこう。 

http://www.jfa.or.jp/match/matches/2012/0109u15_futsal_w/index.html

 

前出のバーモントカップ出場を果たした選手主体で臨んだ「第2回全日本女子ユース(U-15)フットサル大会」で彼女達は見事に全国優勝を果たしたのだ。
その前年の「第1回大会」にも彼女達は出場、ワイルドカードながら決勝トーナメント進出を果たしている。

 

どちらも開催会場は岐阜市の岐阜メモリアルセンターだった。男女共に東海リーグも行われる会場だ。

 

「その彼女達が、今季は東海女子フットサルリーグでプレーする。」・・・その経緯についてチーム立ち上げ当初から彼女達を鍛え、まとめ続けている田中悦博監督にお話を伺ったので簡単にご紹介しておきたい。

 

「丸岡」の名前が示すように、もともと彼女たちのチームが立ち上がったのは 福井県坂井市丸岡町だ。同じ幼稚園、同じ小学校(高椋/タカボコ小学校)に通う子供達で、遊びの一つとしてボールを蹴り始めたことがきっかけだったそうだ。

 

ここからしばらくの事や各大会での活躍などについては、ご紹介したリンクなどにも紹介されているので割愛させていただく。

 

一昨年の第1回全日本女子ユースに出場する際に訪れた岐阜の会場で、運営に携わる東海地域の役員との交流の中で、福井県あるいは北信越地域に(より高いレベルで)フットサルチームとして活動する場が無い(※北信越地域に正式な女子リーグは現時点ではない。)ことを訴えかけた。
だからと言って、東海リーグへのいきなりの参入は当然受け入れられるものではない。
その中で愛知が「日程の消化に支障がないのであれば」との提案のもとで受け入れの可能性を示した。

 

「あるチームのリーグへの参入を制限する特別な規約がなく、参加資格を満たし、参加費の納付はもちろんの事であるが、試合以外の代表者会議への出席、あるいはコート設営などの運営面への参加なども滞りなく行われ、そのリーグ運営責任者が受け入れを認めた。」と言う事だと筆者は解釈している。

 

そして、2011年度の愛知県リーグに参加→7戦全勝で優勝→東海リーグ昇格の権利を得て現在に至る、と言うのが開幕戦を迎えるまでの経緯だ。

 

田中監督は愛知県そして東海地域の受け入れについて、感謝の気持ちも語ってくれた。
そして「北信越の女子リーグが正式に立ち上がれば、自分達の活動の場を移すことになるだろう。その時までに東海リーグでフットサルチームとしてのレベルを向上させたい。」と付け加えた。

 

一連の経緯については、色々なご意見や考え方があることと思う。このブログではこの件について、これ以上の掲載は行わないつもりだ。

 

さてさて、肝心の試合に話を移そう。

 

東海リーグ初参戦の丸岡、その初戦の相手となったのが、愛知県所属の強豪、アタドゥーラだ。
アタドゥーラは昨年、一昨年(samurai ladiesとして出場。)と2年連続で全日本女子フットサル選手権の全国大会へ東海地域の代表として勝ち上がった実力あるチームだ。

▲今季の初戦を迎えたアタドゥーラ。集合写真には岩田篤樹新監督(後列左端)、タナカジョナタン新コーチ(後列右端)も参加。

▲東海リーグデヴューとなる丸岡RUCKレディース。こちらもベンチスタッフ全員が参加しての集合写真だ。

 

キックオフは丸岡だった。

 

そして、このレポートを仕上げるに当たり、当日の取材メモを見返しているのだが、丸岡の項目には「20番ファーストシュート」から始まり、20番決定機、9番セカンドポストわずかに及ばず、9番インターセプトからドリブル速攻、11番ミドルシュート、20番ミドルシュート、4番から9番へ決定的パス、9番決定機、7番決定機・・・との記述が次々と並ぶ。

 

一方のアタドゥーラは、「キックオフ直後、江本のシュートがブロックされる。」以降は攻撃の記述がほとんどない。前半なかばに「大野、単独ドリブルでGKと1対1に。GKナイスセーブ。」とあるくらいだ。

▲アタドゥーラは全員が自陣ペナルティーエリア付近まで押し込まれる時間が続いた。丸岡の前からの積極的なプレスに、2度の全国経験を持つお姉さんチームが慌てる様子がお解かりいただけるだろうか?

 

 チャンスを活かせないまま0-0の時間を過ごした丸岡だが、丸岡の選手たちがむやみやたらのフィニッシュでゴールを奪えなかったわけではない。

 

昨季までの2人のゴレイラがチームを離れたアタドゥーラには、今季、新たなゴレイラが加入していた。
この試合でも先発からゴールを守っていた西山有美だ。
彼女は東海地域では有数の女子サッカーチーム、名古屋FCレディースに在籍、さらにLリーグ、INACレオネッサへの在籍経験もある。日本サッカー協会が日本代表候補となる新たな女子のゴールキーパー発掘のために展開しているスーパー少女プロジェクトにも招集経験があるのだ。

▲皮肉にもチームが攻め立てられた事で、その身体能力の高さを一気に広めることとなった西山。

 

丸岡の田中監督によれば、丸岡の選手たちは、他チームとサッカーでの交流の中で、この能力の高いゴールキーパーの存在を良く知っていたそうだ。
「それだけにシュートのタイミングで緊張があったり、コースを狙いすぎたりしたのではないか。もちろん、彼女のナイスセーブもありましたが・・・。」と田中監督は試合後に分析した。

 

さて、前半の残りの経過であるが、大げさでなく7:3以上の比率で丸岡が押し込む中、タイマーが残り35秒で止まる。

 

アタドゥーラが左サイドでのコーナーキックを得た場面だった。

 

ここでアタドゥーラはタイムアウトを使って、このセットプレーを入念に確認しあった。
そして、1分間終了のブザーが鳴りプレー再開。キッカーは武藤梨加。打ち合わせ通りの動きの杉村みゆきにパス。これを杉村が足裏で後方に流し、ディフェンスのブロックを避ける位置へボールを動かす。そこへ走り込んだ大野里香が低く強い弾道でファーポスト側のサイドネットを揺らした。

 

鮮やかなセットプレーだった。

▲得点者は右端の大野。それ以上に喜びを爆発させたのがアシスト役の杉村(10)だった。武藤→杉村→大野の鮮やかな連携だった。

 

試合後、その場面を振り返って「あの時間にあの形でゴールを奪われる。フットサルだなと。あのようなフットサルらしい抜け目なさを子供達にも植え付けたい。」と丸岡の田中監督。

 

確かにアタドゥーラのこのゴールは、どんなに押し込まれていても、ワンプレーの知恵でゴールが奪えるフットサルの可能性を現実にしたプレーだった。

 

前半はこのまま終了し1-0、アタドゥーラのリードで後半へ。

 

前半の修正点を話し合ったであろうアタドゥーラは、後半の入りから球際の競り合いに強さを発揮する。が、これが長く続かない。開始から数分後からは前半同様、またしても取材ノートには丸岡の決定機が続けて書き込まれている。

 

ところが丸岡は押し込む事、ゴールを奪おうとする事だけに意識が行き過ぎたことで、2点目の失点を喫してしまう。
ゴレイラからのロングフィードに杉村が走り一気に裏を取られてしまったのだ。
杉村は追いかけてきたディフェンダーのシュートブロックより一瞬早く、スライディングしながらボールを突付くと、エリアの最先端まで出て対応しようとしたゴレイラの足元を通り抜けボールはゴールの中へ転がり込んだ。

▲そのシーン。反対側からの撮影でわかりにくいかもしれないが、杉村の気迫が生んだゴールだった。

▲杉村はこの表情でゴールをアピール。

 

 

これまた、ワンチャンスをゴールまでしっかりと結び付けた、抜け目のないゴールだった。

 

だがアタドゥーラはこのゴールでやや気が緩んだのか、わずか20秒後に失点してしまう。

 

後半最もアグレッシブにゴールを目指していた丸岡の10番菅谷麻紗衣が左サイドからシュートを放ち、東海リーグで最初のゴールを記録した。
だが記念すべき自身のそしてチームとしての東海リーグ初ゴールにも喜びはなかった。菅谷はゴールの中からボールを拾うと一目散にセンターサークルへ戻り、次の再開を催促するかのようにセンタースポットにボールを置いた。

▲後半にはチーム最多のシュート5本を放った菅谷。試合全体でのシュート数はアタドゥーラの11本に対し、丸岡は26本。(公式記録による。)

 

その後も9番北川夏奈、10番菅谷が決定機を迎えるものの、ゴレイラの西山の好セーブとシュートのあせりでゴールが奪えない丸岡。
アタドゥーラは決して無理せずボールを蹴りだすディフェンス対応で、少しずつだが時計を進める。

 

そしてこの試合、再びアタドゥーラのゴールネットが揺れる事はなかった。

 

試合後、濱田真希選手に話を聞いた。
「今季は監督が代わった(岩田篤樹監督/バンフ名古屋、愛知県リーグ)ことで、ポゼッションを大事にするなど、少しチームの決め事も変化がある。まだ監督の考え方、やり方を吸収中で、今日のように前から来られて少しバタバタしてしまった。苦しい時間が長かったけど、フットサルの経験値の違いで勝てたと思う。」
続けて今季の目標を尋ねると「リーグ戦は上位3位、そして選手権での全国。」と明確に答えが返ってきた。

▲2-1と辛勝のアタドゥーラ。だが丸岡との初戦で得た勝点3は彼女達の目標に向け、今後のリーグ戦を消化していく上で大きな意味を持つのではないだろうか。

 
 

一方、昨年度の愛知県リーグ、第2回全日本女子ユースを全勝で制してきた丸岡にとっては、床の上の公式戦では久しぶりの黒星だったかもしれない。しかも多くの人が認める「丸岡の勝ちゲーム」だったにも係わらずだ。

▲終始、ベンチから声が出ていた田中監督。「いける!」感触はあったはずだ。

 

田中監督はフットサルへのチャレンジを「サッカーの練習メニューとして」との考えを持っていない。
「あくまでもフットサル競技としての戦術、技術を選手たちに植え付けたい。」と、今年は上村信之介選手(関東リーグ/FUTURO所属)のクリニックを受講するなど積極的だ。

 

選手たちも同年代との対戦では勝てることもあり、フットサル競技の面白さを感じているようだ。ただ「選手たちは中学生としたら上手だと思いますが、この年代からでも制限のないカテゴリーで活躍できる選手を育てたい。」と、あくまでも上を見据え、さらに「(東海リーグは)そのための学びの場だと考えています。」と話す。

 

さらに今年の目標を尋ねると、「全日本女子ユースの連覇」を真っ先にあげた。その一方で、U-15年代まで(いわゆる3種と4種)のフットサルで、GKからのボールのハーフライン越えに関する特別ルールなどが採用されている事へ異論を唱える事もはばからない。

 

東海リーグを戦うためには不要のルールであるその制限をどう捉え、どう選手に伝え、どう指導していくか、試合のある場所ならどこへでも出掛けて行く熱血監督の手腕に注目したい。

 

※公式記録は以下のページよりご覧いただけます。
  ■2012東海女子 日程/結果

前回、前々回と2012東海女子フットサルリーグ【第1節】の静岡県勢2試合のゲームレポートを掲載させていただいた。
今季から毎節5試合が行われる東海女子、残り3試合については短めの(?)レポートと写真でお伝えしたい。

 

三重県対決となった第3試合は昨年の東海女王「member of the gang」(以下、ギャング)と3年ぶりに東海リーグ復帰となる「オーマイガッ/O x M x G」(以下、オーマイガッ)の対戦だ。

 

試合数【7】、勝【0】、分【0】、負【7】、得点【8】、失点【113】、得失点差【-105】、勝点【0】
これは前回、オーマイガッが東海リーグに所属していた2009シーズンの最終成績だ。
大変失礼な事ではあるのだが、筆者の頭の中にはこの数字と毎試合20点近く失点していた当時の記憶が残っていたため、今季の再参入が決定した時には「大丈夫か!?」と心の中でつぶやいてしまった。

 

しかしながら、第1節の終了後、亀田聖昭監督ともお話させて頂き、あの年のチーム事情やこのチームのプロフィール的な情報を得て、安易な思いを抱いた事に後悔の気持ちと、チームのみなさんへの申し訳なさが込み上げる。

 

その亀田監督によると、オーマイガッは三重県四日市市の楠町を拠点に活動する女子サッカーチームのOGが中心となって結成されたフットサルチームとの事だ。
「OG中心」と言うだけあって、オーバー30に該当する選手も多く、またお母さんとして家庭とフットサルを両立している選手も多い。メンバーの方に伺った話だが、選手たちの子供が一同に集まると、なんと20人あまりにもなるそうだ。

 

静岡県でも西部支部ではO-30やO-40のレディースカテゴリーが存在し、選手のみなさんのおかれた立場はこのオーマイガッの選手たちと近いものがあるかもしれない。
ただ、ここまで競技志向で東海地域のあちこちに出掛けて行くエネルギーを持ち合わせたチームはさすがに存在しない。

 

「ちょうど前回東海リーグに参戦していた頃は、産休でクラブ活動が出来ない選手が4~5人いた時期。毎節、試合を行うだけの人数を確保する事もままならない状況だった。」と亀田監督は語る。
その当時と違い、確かにこの日のオーマイガッのベンチには(地元開催の影響もあっただろうが)選手、スタッフを合わせ多くのメンバーの姿があった。

▲笑顔で集合写真に収まっていただいた、オーマイガッ/O x M x Gのみなさん。ちなみにスタッフはベンチで待機。

 

対するギャング、女性チームに年齢の話ばかりで申し訳ないが、こちらもメンバーの半数以上が30代のチームだ。ただ、日本のトップリーグへの所属経歴を持つ選手が名を連ねている事が他チームとの違いだろう。

▲本題から外れるが、前列左から二人目、村上の手で支えられる20番のユニフォーム、明らかに他の選手が着用しているものより輝いているのがおわかりだろうか。(単に筆者の想像だが、)「以前まとめて作って着用していなかった。あるいは新規に作り直した。」のいずれかであろう。このユニフォームを着て今季のギャングのメンバーとして東海リーグのステージで活躍する姿をチームからも期待されていたのが小林しのぶだ。昨季は大阪府のチームに所属、大阪府選抜としてもプレーし、トリムカップの全国大会で静岡とも対戦している。その彼女、開幕前の交流大会で負傷、開幕戦どころか入院そして手術となってしまったそうだ。20番のユニフォームが色褪せ、他のユニフォームに溶け込むまで、もうしばらく時間がかかってしまいそうだが、彼女の負傷の完治、そして一刻も早い復帰をお祈りしたい。

 

もちろん、ピッチの上では、どんなチームが相手だろうが真剣に戦う両チームの選手の姿が見られた事は言うまでもない。

 

キックオフ直後からギャングの村上真理、小山美佳が立て続けに決定機を作る。が、オーマイガッのゴレイラ、大野玲が高い身体能力で反応、時にはゴールポストも味方につけ凌ぐ。
さらに攻勢を強めるギャングは小山をピヴォに森本ゆう子が中に飛び込みシュートを狙う。さらには右ワイドを村上が駆け上がりシュートを放つ。

 

この立て続けの攻勢にオーマイガッの守備陣も耐えられず、3分に村上、6分には田中千代にゴールを許してしまう。

 

▲先制ゴールを奪った村上。その後も2ゴールを加え、開幕戦でハットトリックを達成!

▲昨季の一時期と比べ格段に長い時間ピッチに立っていた田中。向上心の固まりのような彼女、今年はかなり「やりそう!」な予感だ。

▲ディフェンスを背負いボールをキープする森本。この試合、ギャングはピヴォを使った攻撃が数多く見られた。

▲ギャングの11番といえば小山だったが、彼女が長く着用していたその11番を引き継いだのが、今季の新戦力吉田衣里だ。この試合、前後半を通しシュートがなかったのが残念。

 

だが、オーマイガッも防戦一方ではない。
6番駒田千亜希、10番松田彩加、14番加藤智代らが果敢にギャングゴールを目指す。結果的には前半を3失点、そして後半立ち上がりと終盤にも失点を重ねやはり3失点と試合全体で6点を失ったが、オーマイガッはこの攻撃陣の頑張りで後半9分にその中の一人、加藤がカウンターからのドリブルで攻め込み1点を奪っている。

 

1-6の敗戦ではあったが、小さく絞った守備陣系からカウンター狙いの戦術も見えていたし、実際にゴールも奪ったオーマイガッにとってのこの試合は、ある意味「やろうとしたことが出来た試合」ではなかっただろうか。

 

「ギャングさんと言えば、三重県ではサッカー選手にとっても、何かしらの対戦や交流があり常に目標となるチーム。この東海リーグでも再び対戦できる事が楽しみだった。」との試合後の亀田監督のコメントに、勝ち負けより先に試合を終えた充実感のようなものを感じた。さらに「今季の目標は1勝。」と東海リーグの場で、チームとして一歩前進への決意も語ってくれた。

▲ゲーム中、これだけ多くの選手、スタッフがベンチに残っているオーマイガッは前回参加時には見たことがなかった。

 

「特にこだわるわけではないですが、基本的には楠のOGさんに声を掛けフットサルを継続していきたい。」・・・そう最後に語った亀田監督への取材を終え、「そんなチームがあってもいい。いや、東海地域はこういったチームにも少なからず支えられているのだろう。」と感じたことを付け加えておきたい。

 

そして「生涯スポーツ」をテーマに掲げるフットサル界において、地域のトップカテゴリーでもその理念を実践しているオーマイガッのチーム運営の姿勢は、単に勝ち負けだけの視点だけでリーグを追いかけることへの警鐘となって筆者の記憶にとどまる事となるだろう。

 

最後に、ギャングの小山美佳監督兼選手の試合を終えてのコメントをご紹介してレポートを終えたいと思う。

 

▼今季開幕へのチームとしての準備は?仕上がりは?
・・・(小山監督)東海リーグ開幕に向けてやってきましたが、正直まだまだです。ただ、やろうとしている事は明確なので、試合を重ねて完成度を高くしていきたいと思います。

▼今季の新戦力は?
・・・11番の吉田衣里、19番の榎木園美加、そして20番の小林しのぶの3人です。個性的な3人が入ってきました。

▼今年の目標は?
・・・今まで、東海女子フットサルリーグでは「成し遂げたチームがない。」と聞いている「連覇」です!

▼今日の試合を振り返ってみると?
・・・いつも開幕戦はスロースターターなギャングですが、まずは勝ち点3が取れたので良かったです!
しかし、失点もあったしイージーミスもありました。課題も山ほどありますが、やろうとしていることが少しずつ出せていること、みんなが意識していることが収穫になりました。

▼キー・プレーヤーは?
・・・吉田、榎木園の若手新人ふたりが相手ディフェンダーをどれだけ掻き回してくれるか?期待してます!!

▼残り8節、そして今季への心意気を聞かせてください。
・・・今季から10チーム参加になり、新しいチーム、対戦したことのないチームも多いので、相手によって戦い方が変えられるくらいの余裕をもって試合に臨めればと思います。
毎年参加させてもらって感じることは、フットサルの競技人口やチームも増え、東海地域のレベルアップを肌で感じています。
今日も「今年が1年目のギャングなら、勝てなかったかもな。」と感じるくらいです。その中で8年目のギャングがどうやって戦っていくか?
昨年までの経験で、「速さ、強さだけでは若いチームや全国のチームには勝ちきれない!」と実感しています。今季は試行錯誤しながら色々とチャレンジし、そしてその中でも結果を出していきたいと思っています!
東海リーグのみなさん、よろしくお願いします。

▲昨年の選手権に続き、今季は10番を背負ってリーグ戦のピッチにも立つ小山。猛者ぞろいのこのチーム、今年はどんな手綱さばきをみせるのか!?

 

 

※公式記録は以下のページよりご覧いただけます。
  ■2012東海女子 日程/結果

 

鈴鹿スポーツガーデンで行われた2012東海女子フットサルリーグ【第1節】、第2試合にはもう一つの静岡県勢、Frontier FC(以下、フロンティア)が登場した。

 

昨年の開幕戦では新規昇格チームに引き分け、結果的にシーズン全体を苦しむ事となったフロンティア。それでも最終順位では優勝したギャングに次ぐ2位となっている。とは言え、全国をターゲットに活動するチームにとっては、全日本女子の静岡県代表の座を逃した事も合わせ、まったく不本意なシーズンだったと言えるだろう。

 

ただ、不本意な結果ではあったが、静岡県選抜を多数抱える選手層の厚さは東海地域でもトップクラスだ。
さらに今季のフロンティアには、昨年の静岡県選抜に招集されていた稲葉恵子(ゴリラシズオカから移籍)と長谷川絵梨(エストレラードレディース/焼津、県レディースリーグから移籍)が新規加入、さらに同じく静岡県選抜の奥平みどりがゴレイラとして復帰、と一段と層の厚みを増す布陣となった。

 

数少ない心配事と言えば、春先の関東オールスターの際に足を骨折、手術を行った石川春郷が未だ完全復帰していないことくらいだろうか。
その石川、トレーニングマッチではすでに短くプレーするまでには回復しているそうだが、「完治」を望むチームの判断でこの試合ではスタッフ登録となった。

▲「ここまでのチームの仕上がりは50%」と曽根田かおりコーチは控えめに話したが、その言葉は今季へ臨む意識の高さの現われとも取れるだろう。

 

 対戦相手は今季愛知県からの新規昇格となったAOMIレディースFC(以下AOMI FC)。小学生、中学生世代を中心に、サッカーのクラブチームとして主な活動を行っているチームだ。なんと、2000年生まれを含み、ほとんどがU-15年代の選手で構成されている。

 

試合前のアップでも、監督、コーチの指示で一心にボールを追う選手たちのひたむきさ、勤勉さは、統制の取れたクラブチームである事を充分に感じさせてくれた。

▲東海女子フットサルリーグで始めて収まる集合写真にも、かっこよく応じてくれたAOMIレディースFCの選手たち。こんなところにもクラブチームとしてのまとまりは現われるものだ。

 

さて、肝心な試合だが・・・。

 

結果からお伝えすると、前半4-0、後半8-0、合計12-0でフロンティアが圧勝した。

 

フロンティアの奪った12ゴールについて、簡単ではあるが取材メモにその状況を記録している。試合の流れに加え、その中でも印象深かったいくつかのゴールについて筆者なりの感想を書いてみたい。

 

キックオフはAOMI FC。
AOMI FCはキックオフシュートにチャレンジするが、センターサークル外側中央で構えるフロンティアの壁2枚がしっかりとブロック。このこぼれ玉をマイボールとし、そこからのフロンティアの正確な組み立てが先制ゴールへ結びつく。

 

AOMI FC陣内に入ったエリア、やや左サイドでボールを欲しがる小野あかねにハーフラインを挟み自陣から精度の高いパスが供給されると、小野はボールを十分に懐に呼び込んでから身を翻すワンタッチのコントロールで自らのマーカーを外しピッチ中央へボールを持ち出した。

 

この時点で「勝負あった!」と言えるほど鮮やかなボールコントロールだった。

 

AOMI FCゴールを正面に見る小野はこの時点で「自ら仕掛けてのシュート」の選択も出来ただろうが、より確実にゴールに結びつくであろう、左サイド高い位置でフリーで待つ志田千尋へ配球、志田がこれを抜かりなくゴールへ蹴りこみ開始からわずか20秒で今季のフロンティアのファーストゴールを記録した。

▲先制ゴールの志田(6)が完璧なアシスト役を演じてくれた小野(13)とハイタッチ。

 

2点目は小林千春。ゴール前で志田とのワンツーから難なく決めたゴールだった。

 

3点目はプレーイングタイムで約4分が経過した時だった。今季の新戦力の一人、稲葉恵子が最初のローテーションでピッチに入る。
状況は右コーナーキック。キッカーの宮本がボールをセットする間に稲葉はシュート体制に入るべく右45度の位置へ走り込む。そして宮本から供給されたボールを右足で強蹴すると、ボールは一瞬でAOMI FCゴールに飛び込んだ。

 

稲葉のスペースへの走りこみと宮本のボールセットからキックまでの間が見事に一致した、シンプルではあるがセットプレーらしいゴールだった。

▲フロンティアへ移籍後、東海リーグでの稲葉のファーストタッチが生み出した強烈なゴールだった。すぐさま宮本が祝福に駆け寄る。

 

この3点目までで、タイマーはわずか3分47秒しか進んでいなかった。

 

「いったい何点入るのか?」・・・いらぬ心配が頭をよぎるが、ここからの約10分間、AOMI FCの選手たちは良く頑張った。
自分達のパスのつながりも、インターセプトからの速攻も何度かシュートに結び付けることが出来た。もちろんその間の失点もなかった。

 

決してフロンティアが手を抜いたわけではないのだろうが、ややルーズな試合展開にこの日ベンチワークを務める曽根田コーチは8分過ぎにタイムアウトを取り守備の確認、次の1点への引き締めを行ったほどだ。

 

その後、先制ゴールを奪っている志田が新戦力の一人、長谷川絵梨とのコンビネーションで自身の2点目を奪い、前半は4-0で終えた。

▲東海リーグデヴューを果たした長谷川絵梨。アシスト役としてはいくつかのゴールに絡んだが、GKとの1対1を決めきれなかったりと無得点で試合を終えた。

 

後半もまた、開始早々にフロンティアがゴールを奪う。右サイド深い位置でのキックインからゴール前でもつれたボールを小林が上手く裁きフリーの宮本知実へ、今季もキャプテンを務める宮本のシーズン初ゴールが生まれた。

 

1分後には前半の清水美晴を引き継ぎ、後半のゴールを任された奥平みどりのロングフィードから宮本が浮き玉を処理し志田へ。志田がドリブルから豪快に蹴りこみトリプレッタを達成。

▲3ゴール目を奪い、どうだとばかりにベンチに向かい拳を突き上げる志田。

 

続いては再び宮本。ゴール前で頑張った柳恵理子の落しを蹴り込み7-0。
宮本はチームの9点目も決め志田に続くトリプレッタを達成した。

 

8点目は中央の志田から左ワイドの稲葉へとつながり、稲葉のシュートクロスを渡辺有紀がセカンドポストで体ごとゴールに押し込んだ。

▲得点のシーンではないが、短い出場時間の中、常にゴール前への寄せを意識していた渡辺。後半のゴールはその積み重ねが形となって現われた。

 

 10点目は自陣中央付近までポジションを上げていたゴレイラの奥平から、相手ディフェンスの裏側で待つ小林の足元に精度の高いグラウンダーの高速フィードがつながる。受けた小林とAOMI FCゴールの間にはゴレイラ一人だけ。小林は落ち着いて自身この試合の2点目を記録。

 

「二桁に届いてしまったか!?」の思いでタイマーに目を移せば、刻々と残り時間が減り続け終了まであと10秒、「これで打ち止めか?」と思われた次の瞬間に稲葉のゴールで11-0。

 

この後、再開のためのリスタート(キックオフ)を見守っていると、この点差にもかかわらずAOMI FCの選手たちは果敢にフロンティアゴールを目指す。そしてボールをゴレイラの奥平がキャッチする位置まで運び今度こそ試合終了!と思われたのだが、終了を告げるブザーより一瞬早く奥平が素早い動作でパントシュートを放つ。そして綺麗な放物線を描いたボールはAOMI FCゴールのバーのギリギリ下側を通過しゴールネットを揺らした。

 

鮮やかなブザービーターだった。

 

AOMI FCの応援に来場していた方々にとっては「何もそこまでしなくても・・・。」とため息が出そうな12点目のゴールで試合は終わった。

▲奥平は点差に関係なく最後の最後まで真剣にゴールを奪いに行った。タイマーが刻む数字を意識しながらプレーする事もフットサルでは重要な要素だ。

 

東海地域の強豪、そして今季の戦力で言えば全国トップレベルの選手層とも言えるフロンティアと、U-15年代中心で初めて東海リーグに挑戦したAOMI FC。
点差で試合を振り返ることにほとんど意味はないだろう。

 

ただAOMI FCは、フットサルに真剣に取り組む大人の女子チームから、「フットサルの基本を凝縮し体験させてもらった。」と、捉えてはどうだろうか。

 

▲年齢差、体格差、そして経験値の差、どれもU-15の選手には厳しいものだった。が、貴重な経験でもあったはずだ。

 

フロンティアの12ゴールは、ファーストタッチでのボールの方向付け、スペースへのボール運び、人の動き、ポジショニング、セットプレーの一瞬のコンビネーション、左右への揺さぶり、セカンドポストへの詰め、ピヴォ当て、裏の取り方、そして直接ゴールにも結びつく攻撃的ゴレイロの存在、などなど多くのフットサルの基本的な技術あるいは攻撃パターンから生み出されたものだった。
ピッチの縦、横の使い方、人の動き、ボールの動きを調和させた、フットサルの基本となるコンビネーションを随所に見せていた。

 

対戦したAOMI FCもゴレイラは勇敢なセーブを見せていたし、何人かの選手はディフェンスの意識も高かった。そして一人がダメなら次と体を張ったプレーも見られた。ただ、とにかく、愚直なまでにボールを奪おうとする事だけに一生懸命だった。

 

言い換えれば、ボールへ飛び込むディフェンスで挑んだからこそ、フロンティアの球離れの速いパスワークに翻弄されてしまったのだ。サッカー部系がフットサル競技にチャレンジする初期の段階では良くある話だ。

 

フロンティアにしてみれば、そういったチームを料理するためのレシピ通りに試合を進めることが出来たと言える。しかし、フロンティアにもいくつかのミスはあった。前半の停滞した時間帯も大きな反省点だろう。

▲フロンティアの攻撃は多くの時間で飛び込むディフェンダーの足先に触れず、常にボールが動く。

 

AOMI FCがこれから先そしてこの年代から、がむしゃらに飛び込まずに駆け引きに持ち込むディフェンスを少しだけでも覚えたら、(そしてフロンティアが同じ戦い方をしたと仮定したら)今日の点差はあっという間に半分にはなるだろう。

 

その守備は今後対戦するどのフットサルチームに対しても有効である事は疑いがないし、サッカーにおいても予測や駆け引きを伴うディフェンスは必須なはずだ。

 

しかしまた、そのディフェンスを破るための攻撃戦術と出会い、再び悩みそして成長する、その繰り返しが(行う)競技フットサルの大きな魅力だと思う。

 

AOMI FCにとっては初めて挑む東海女子フットサルリーグではあるが、日本でトップレベルの女子フットサル地域リーグに身を置いていることを自覚し、今後の「競技フットサル」への真剣な取り組み、シーズンの中での若い選手たちの成長に期待したい。

 

試合後、フロンティアの宮本知実キャプテンと、AOMI FCの神谷康治監督にお話を伺ったので、それぞれのコメントを付け加えレポートの締めとさせて頂きたい。

 

※フロンティア、宮本知実キャプテン

▼今季開幕を迎えるにあたりチームとしての準備は?仕上がりは?
・・・(宮本キャプテン)去年は開幕から「引き分け→敗け」と続き、厳しいシーズンになってしまった。今年は初戦の内容と結果にこだわって取り組んできました。
初戦勝利の結果は良かったですが、まだまだ個々の責任感、全国を目指すことへの自覚が足りないとも思います。技術、戦術面よりまずはそこからもっと成長していきたい。

▼新戦力は?
・・・稲葉さんは(得点という)結果を出せる選手なので一番の期待はゴールです。でも最近は新しいDFで迷いがみられたので、今日のファーストタッチゴールを決めてくれ安心しました。
えり(長谷川)は技術は十分あるので、戦術面の理解があればもっともっと良さ、彼女らしさが発揮できると思います。でも戦術でかたくなり過ぎないようにチームみんなで助けていきたいです。
みどりちゃん(奥平)は今日の1ゴール、1アシストのように攻撃的なゴレなので、得点にも繋がるようなプレーを期待します。でも美晴さんと刺激しあってふたりで成長してくれることが一番の期待ですかね。

▼今年の目標は?
・・・東海リーグでは全勝優勝! 選手権は県・東海を突破して福岡へ行く!!

▼今日の試合を振り返って。
・・・個人的な部分では、特に前半はパスミス、ディフェンスでのミスがかなり多かったので、みんなに本当に助けられました。シュート「0」も自分の個人目標に全く届かない数字でした。でもあまり焦らずパスを繋いでいって流れの中で得点できたらなと思っていました。
結果、後半の3点はフットサル公式戦で初なので素直にうれしかったです。今年は得点でチームに貢献したい気持ちがあるのでもっと走ってがんばります。

▼チームとしての初戦をどう評価する?
・・・昨シーズンから課題として「立ち上がりの悪さ」があったので、最初のプレーからゴールを決められたことが一番よかった点だと思います。チームとして落ち着いてスタートできたし、全体の士気も高まりました。あのゴールが今日のすべてだったと思います。
また決定力がなかった中、12得点というのもうれしい結果です。
でも、練習でやってきたことをチームみんなでチャレンジできたかと考えたらまだまだなので、また頭を使って判断力を高めてフロンティアのフットサルをしていきたいです。

▼今季のキー・プレーヤーは?
・・・う~ん、難しいです。
でも、今のこのチームにイシミさん(石川晴郷)が復帰したら、チームがどんな風に変わっていくかがすごく楽しみです!

▼残り8節への戦い方、心意気を聞かせてください。
・・・去年の接戦からみてもチーム間の力の差は縮まっていると思います。その中で勝ちきる強さをつけてしっかり1戦1戦、対戦相手がどうこうよりも自分たちのフットサルをして戦っていきたい。

▼その他、今季全般への抱負があれば!
・・・県レディースリーグ、東海女子リーグのチームに以前サッカーを一緒にやっていた選手がまた加わって来たので、そんな人たちと一緒にボールを追えることがとてもうれしいし刺激になります。

▲大勝ムードにも常に厳しさを失わなかった宮本キャプテン。

 

 

 

※AOMIレディース FC、神谷康治監督

▼チームについて聞かせてください。
・・・(神谷監督)小学生、中学生を中心にしたサッカーのクラブチームで愛知県リーグなどに参戦しています。

▼フットサルをプレーしているのは?
・・・サッカーの練習の一環として、主にパスワークの習得を目標に愛知県のフットサルリーグに3~4年前から参加させてもらっていました。

▼初めての東海リーグ、いきなり強豪との対戦でしたが。
・・・そうだったんですか?相手のことは知りませんでした。ただ、うちは子供達中心のチームなので5~6点は取られても仕方がないかなと考えていたんですが。

▼東海リーグ参戦で目標としている事は?
・・・チームとしてと言うよりは個人個人に経験を積んで欲しいと思っています。特に今日は勝敗や点差にこだわるより全員が出場する事を優先しました。

▼サッカーとフットサル、クラブ運営も大変だと思いますが?
・・・そうですね。上級生になると部活やら勉強やらで全員が集まっての練習もなかなか難しいですからね。どちらにしてもひとり一人の個性を伸ばせるように良い経験を積ませてあげたい。来年につなげる事はもちろんですが、上の年代でもそしてたとえ他チームへ移籍があっても、行った先でうちのクラブでの経験を活かして活躍できる選手を育てたいと思っています。

▲この日の経験を、フットサルそしてサッカーに活かして欲しい。

 
 

※公式記録は以下のページよりご覧いただけます。
  ■2012東海女子 日程/結果

男子の東海リーグ開幕から遅れること2週間、待ちに待った2012東海女子フットサルリーグが7月1日、鈴鹿スポーツガーデンで幕を開けた。

 

今季から10チームによるリーグ戦が行われることとなったが、静岡県からの参加はFrontier FC(以下、フロンティア)とgolrira shizuoka(以下、ゴリラ)の2チーム、この日の第1試合に静岡県勢の先陣を切り、まずはゴリラが登場した。

 

そのゴリラだが、開幕戦のわずか2週間前、予期せぬ事態に見舞われた。
今季、主戦力として期待されていた谷下友紀が練習中の怪我により長期戦線離脱を余儀なくされてしまったのだ。

 

昨年度の静岡県女子選抜にも名を連ねた谷下は、まだまだ荒削りではあるが、優れた身体能力、スピード、キック力を備えたレフティーだ。筆者としても、そののびしろに大きな期待を持っていた選手の一人だけに、その知らせを耳にしたときは非常に残念に思った。

 

今季のゴリラはチーム創設時から昨年まで主力として活躍していた稲葉恵子がフロンティアへの移籍でチームを離れた。それだけに開幕に照準を合わせたチーム練習でも、谷下は主力の一人としてこれまで以上の役割を果たすべくメニューをこなしてきたに違いない。

 

「ユキ(谷下)の戦線離脱は想定外だったが、チームとしてやるべきこと、目標を選手一人ひとりきちんと自覚していたので、ぶれることなく良い準備が出来た。」(齊藤希代表)とは言うものの、チームとして大きなプラン変更を余儀なくされた事は間違いないだろう。

 

そして迎えた開幕戦当日、いよいよ今季の東海女子、開幕カード「golrira shizuoka
vs 蹴球小娘/ONZE」がキックオフの時を迎えた。

▲golrira shizuoka・・・負傷した谷下(18)も会場への遠征に帯同、さらにプレーこそできないもののユニフォームに着替えベンチ入りメンバーとして選手登録もされた。

▲蹴球小娘/ONZE

▲ゴリラは横山翔子(13)、尾崎奈保(2)、松島千佳(3)、青山実苗(7)、齊藤希(10)の5人が先発としてピッチに立った。

 

 ほぼ定刻の10:01、蹴球小娘のキックオフで試合開始。そして今季の東海女子最初のゴールは、前半4分、昨年の日本代表にも招集されたゴリラの青山実苗の左足から生み出された。

 

蹴球小娘陣内中ほど、左サイドでのキックインをピッチ中央で受けた青山が、ミドルレンジから得意の左足を振り抜く。と、ボールは一直線に蹴球小娘のゴールに突き刺さった。
「青山=左足」の情報は持っていたはずの蹴球小娘だったが、やや距離の遠さもあり対応が甘かったのかもしれない。とは言え、「さすが!ちんたん!」と唸らせた青山の鮮やかなゴールだった。

▲先制ゴールを叩き出した青山実苗。昨年度の代表経験は自身のみならず、チームに持ち帰るものも大きかったはずだ。

 

さらに前半7分、ゴリラはまたしてもセットプレーから追加点を奪う。

 

状況は右サイドでのコーナーキック。キッカーは齊藤。齊藤はスペースに走りこんだ望月奈々にタイミングよく配球。
このボールを望月はゴールネット天井部分めがけて突き上げるシュートを放つ。
フットサルのお手本のような、さらには14歳の中学生が放ったとは思えない見事なシュートが決まり2-0とゴリラのリードが広がる。

▲望月を祝福する斉藤と松島。愛弟子の成長に笑顔が弾ける。

 

「いちばん警戒していた7番(青山)に立ち上がりに決められてしまい、気持ちが落ち着かないまま失点を重ねてしまった。」
試合後、蹴球小娘の攻撃の核、山本未来がこう話してくれたが、この日の蹴球小娘ベンチに山田一博監督の姿がなかったことも、選手の精神的な部分をコントロール出来なかった要因かも知れない。

 

一方のゴリラにとって、前半を半分戦った時点で2点のアドバンテージは申し分ないスタートだった。
「後は流れの中でどうゴールを積み上げるか。」ピッチサイドでメモを取る筆者の頭には、正直、そんな思いが生まれていた。

▲先発でピッチに立った尾崎はアグレッシブなプレーを見せていた。谷下の負傷、稲葉の移籍で今季はピッチに立つ時間が長くなるだろう。

 

しかしながらこの後、ゴリラは今季の新加入選手を次々とピッチに送り出した事もあってか、連携にややミスが生じ蹴球小娘の反撃を受ける場面も見られ、結局、前半は2-0のスコアのまま終了、後半へ折り返す事となる。

 

後半開始から、蹴球小娘は前線からのアグレッシブなディフェンスでゴリラ陣内に押し込む。
特に、前半にも増してゴールへの意欲を見せたのが山本だ。その山本はゴリラゴールに迫る競り合いの中で激しく転倒、頭をピッチに叩きつける場面もあり周囲をヒヤッとさせた。一旦はベンチに下がりアイシングなどの処置を受けたが、再びピッチに戻ると彼女本来の足を生かしたディフェンスからの速攻でゴールを奪った。

 

ハーフライン付近でのゴリラの横パスを狙い山本がインターセプト、そのままピッチ中央をドリブルで駆け上がりゴール正面から豪快に突き刺したのだ。

 

「攻撃はやりたいことの半分も出来ていなかったので課題の残る試合となった。」と齊藤が振り返るように、特に後半のゴリラの組み立ては、やや広めに距離をとる味方選手間にパスを通すために必要なパススピードもなく精度も低かった。さらに、人もボールも動きが少なく、守る側にとっては「取りどころ」を明確にイメージできていたはずだ。

 

試合後「あれが私のプレー。」と山本が振り返ったゴリラにとってのこの失点は、ある意味、必然だったと言えるだろう。

 

その後も、攻守にわたりリズムが変わらないゴリラに対し積極的なディフェンスからゴリラゴールを目指す蹴球小娘。

 

試合を見守る観客や他チームの選手たちにも「いつ同点ゴールが生まれるのか?」を思わせる時間帯が続く。

 

それでもゴリラは何とか凌ぎ切り、2-1の勝利を手にした。

▲要注意の山本へ体を寄せる齊藤。「個人的には、ミスもあったがチームに声を掛け続けること、身体をはること、走ること、頭をつかうこと、与えられた役割は果たせていたと思う。ただ、もっとシュートを打ちたかった。」と振り返った。

 

試合後、蹴球小娘の山本に頭の負傷について声を掛けると「大丈夫です。床に当たった瞬間はボーっとなっちゃたんですけど。」と笑顔で答えてくれた。
さらに試合終了までの残り2分間、ベンチに下がったままピッチに立たなかった事を問いかけると「今日の試合は、2人組みで時間を決めてローテーションしようと話していたんです。たまたま終了間際のタイミングで交代になったんですけど、もう1度ピッチに戻りたかった。でもタイミングがなくて。勝ちたかった。」と声を落とした。

▲蹴球小娘が誇る東海女子屈指のスピードスター、山本未来。まだ20歳と若い選手だ。

▲立ち上がりからファール覚悟の厳しいマークで青山に対応した蹴球小娘だったが・・・。

▲青山とマッチアップする蹴球小娘の伊藤沙世。彼女はまだ12歳の中学生。

 

ゴリラにとって最も警戒すべき山本不在の残り2分は、苦しさを増幅することなく試合を終えた救いの時間だったとも言えるだろう。

 

公式記録によれば、蹴球小娘は後半のタイムアウトを取っていない。試合終盤にも蹴球小娘にとっての「マイボール」での切れ目はあったはずだ。先にも記したが、監督不在のベンチワークが少なからず試合結果に影響したのではないだろうか。

 

ただ、この日の監督不在は蹴球小娘だけではない。ゴリラのベンチにも小池良平監督の姿がなかった。
後半、攻守ともに悪い流れが継続していた時間帯に小池監督がベンチ入りしていたらどんな指示を出していたのかはもちろんわからない。

 

「守備に関しては今の段階では合格点。崩されてシュートを打たれたものはなかった。」と齊藤は振り返るが、相手の組み立ての段階で、ディフェンスの大原則であるはずのボールへのプレッシャーが無く簡単に自陣にボールを持ち込まれるケースがたびたびあった。より上位のステージで強豪と対戦するためには、相手ボールへの厳しいプレスは必須である事は忘れてはならない。

 

それでも手にした勝点3、加えて今季の新戦力のうち、池田沙織里(4)、山岸香奈恵(5)、そしてLリーグを経験している鈴木舞子(14)の3人がピッチに立ち、フットサルの実戦を経験した事は大きな収穫だろう。

▲チーム代表として、そして選手としてチームを引っ張る齊藤は「泥臭く」や「死に物狂い」の言葉で仲間を鼓舞。ちなみに今季、キャプテンは青山が務める。

 

次戦、浜松アリーナ開催の【第2節】まで3週間のインターバルがある。対戦相手は今季注目の丸岡RUCKレディースだ。

 

全日本女子の県予選、そして東海リーグと立て続けの日程ではあるが、今季掲げる自分たちの目標達成のために良い準備を行い試合に臨んで欲しい。

 

※公式記録は以下のページよりご覧いただけます。
  ■2012東海女子 日程/結果