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前回、前々回と2012東海女子フットサルリーグ【第1節】の静岡県勢2試合のゲームレポートを掲載させていただいた。
今季から毎節5試合が行われる東海女子、残り3試合については短めの(?)レポートと写真でお伝えしたい。

 

三重県対決となった第3試合は昨年の東海女王「member of the gang」(以下、ギャング)と3年ぶりに東海リーグ復帰となる「オーマイガッ/O x M x G」(以下、オーマイガッ)の対戦だ。

 

試合数【7】、勝【0】、分【0】、負【7】、得点【8】、失点【113】、得失点差【-105】、勝点【0】
これは前回、オーマイガッが東海リーグに所属していた2009シーズンの最終成績だ。
大変失礼な事ではあるのだが、筆者の頭の中にはこの数字と毎試合20点近く失点していた当時の記憶が残っていたため、今季の再参入が決定した時には「大丈夫か!?」と心の中でつぶやいてしまった。

 

しかしながら、第1節の終了後、亀田聖昭監督ともお話させて頂き、あの年のチーム事情やこのチームのプロフィール的な情報を得て、安易な思いを抱いた事に後悔の気持ちと、チームのみなさんへの申し訳なさが込み上げる。

 

その亀田監督によると、オーマイガッは三重県四日市市の楠町を拠点に活動する女子サッカーチームのOGが中心となって結成されたフットサルチームとの事だ。
「OG中心」と言うだけあって、オーバー30に該当する選手も多く、またお母さんとして家庭とフットサルを両立している選手も多い。メンバーの方に伺った話だが、選手たちの子供が一同に集まると、なんと20人あまりにもなるそうだ。

 

静岡県でも西部支部ではO-30やO-40のレディースカテゴリーが存在し、選手のみなさんのおかれた立場はこのオーマイガッの選手たちと近いものがあるかもしれない。
ただ、ここまで競技志向で東海地域のあちこちに出掛けて行くエネルギーを持ち合わせたチームはさすがに存在しない。

 

「ちょうど前回東海リーグに参戦していた頃は、産休でクラブ活動が出来ない選手が4~5人いた時期。毎節、試合を行うだけの人数を確保する事もままならない状況だった。」と亀田監督は語る。
その当時と違い、確かにこの日のオーマイガッのベンチには(地元開催の影響もあっただろうが)選手、スタッフを合わせ多くのメンバーの姿があった。

▲笑顔で集合写真に収まっていただいた、オーマイガッ/O x M x Gのみなさん。ちなみにスタッフはベンチで待機。

 

対するギャング、女性チームに年齢の話ばかりで申し訳ないが、こちらもメンバーの半数以上が30代のチームだ。ただ、日本のトップリーグへの所属経歴を持つ選手が名を連ねている事が他チームとの違いだろう。

▲本題から外れるが、前列左から二人目、村上の手で支えられる20番のユニフォーム、明らかに他の選手が着用しているものより輝いているのがおわかりだろうか。(単に筆者の想像だが、)「以前まとめて作って着用していなかった。あるいは新規に作り直した。」のいずれかであろう。このユニフォームを着て今季のギャングのメンバーとして東海リーグのステージで活躍する姿をチームからも期待されていたのが小林しのぶだ。昨季は大阪府のチームに所属、大阪府選抜としてもプレーし、トリムカップの全国大会で静岡とも対戦している。その彼女、開幕前の交流大会で負傷、開幕戦どころか入院そして手術となってしまったそうだ。20番のユニフォームが色褪せ、他のユニフォームに溶け込むまで、もうしばらく時間がかかってしまいそうだが、彼女の負傷の完治、そして一刻も早い復帰をお祈りしたい。

 

もちろん、ピッチの上では、どんなチームが相手だろうが真剣に戦う両チームの選手の姿が見られた事は言うまでもない。

 

キックオフ直後からギャングの村上真理、小山美佳が立て続けに決定機を作る。が、オーマイガッのゴレイラ、大野玲が高い身体能力で反応、時にはゴールポストも味方につけ凌ぐ。
さらに攻勢を強めるギャングは小山をピヴォに森本ゆう子が中に飛び込みシュートを狙う。さらには右ワイドを村上が駆け上がりシュートを放つ。

 

この立て続けの攻勢にオーマイガッの守備陣も耐えられず、3分に村上、6分には田中千代にゴールを許してしまう。

 

▲先制ゴールを奪った村上。その後も2ゴールを加え、開幕戦でハットトリックを達成!

▲昨季の一時期と比べ格段に長い時間ピッチに立っていた田中。向上心の固まりのような彼女、今年はかなり「やりそう!」な予感だ。

▲ディフェンスを背負いボールをキープする森本。この試合、ギャングはピヴォを使った攻撃が数多く見られた。

▲ギャングの11番といえば小山だったが、彼女が長く着用していたその11番を引き継いだのが、今季の新戦力吉田衣里だ。この試合、前後半を通しシュートがなかったのが残念。

 

だが、オーマイガッも防戦一方ではない。
6番駒田千亜希、10番松田彩加、14番加藤智代らが果敢にギャングゴールを目指す。結果的には前半を3失点、そして後半立ち上がりと終盤にも失点を重ねやはり3失点と試合全体で6点を失ったが、オーマイガッはこの攻撃陣の頑張りで後半9分にその中の一人、加藤がカウンターからのドリブルで攻め込み1点を奪っている。

 

1-6の敗戦ではあったが、小さく絞った守備陣系からカウンター狙いの戦術も見えていたし、実際にゴールも奪ったオーマイガッにとってのこの試合は、ある意味「やろうとしたことが出来た試合」ではなかっただろうか。

 

「ギャングさんと言えば、三重県ではサッカー選手にとっても、何かしらの対戦や交流があり常に目標となるチーム。この東海リーグでも再び対戦できる事が楽しみだった。」との試合後の亀田監督のコメントに、勝ち負けより先に試合を終えた充実感のようなものを感じた。さらに「今季の目標は1勝。」と東海リーグの場で、チームとして一歩前進への決意も語ってくれた。

▲ゲーム中、これだけ多くの選手、スタッフがベンチに残っているオーマイガッは前回参加時には見たことがなかった。

 

「特にこだわるわけではないですが、基本的には楠のOGさんに声を掛けフットサルを継続していきたい。」・・・そう最後に語った亀田監督への取材を終え、「そんなチームがあってもいい。いや、東海地域はこういったチームにも少なからず支えられているのだろう。」と感じたことを付け加えておきたい。

 

そして「生涯スポーツ」をテーマに掲げるフットサル界において、地域のトップカテゴリーでもその理念を実践しているオーマイガッのチーム運営の姿勢は、単に勝ち負けだけの視点だけでリーグを追いかけることへの警鐘となって筆者の記憶にとどまる事となるだろう。

 

最後に、ギャングの小山美佳監督兼選手の試合を終えてのコメントをご紹介してレポートを終えたいと思う。

 

▼今季開幕へのチームとしての準備は?仕上がりは?
・・・(小山監督)東海リーグ開幕に向けてやってきましたが、正直まだまだです。ただ、やろうとしている事は明確なので、試合を重ねて完成度を高くしていきたいと思います。

▼今季の新戦力は?
・・・11番の吉田衣里、19番の榎木園美加、そして20番の小林しのぶの3人です。個性的な3人が入ってきました。

▼今年の目標は?
・・・今まで、東海女子フットサルリーグでは「成し遂げたチームがない。」と聞いている「連覇」です!

▼今日の試合を振り返ってみると?
・・・いつも開幕戦はスロースターターなギャングですが、まずは勝ち点3が取れたので良かったです!
しかし、失点もあったしイージーミスもありました。課題も山ほどありますが、やろうとしていることが少しずつ出せていること、みんなが意識していることが収穫になりました。

▼キー・プレーヤーは?
・・・吉田、榎木園の若手新人ふたりが相手ディフェンダーをどれだけ掻き回してくれるか?期待してます!!

▼残り8節、そして今季への心意気を聞かせてください。
・・・今季から10チーム参加になり、新しいチーム、対戦したことのないチームも多いので、相手によって戦い方が変えられるくらいの余裕をもって試合に臨めればと思います。
毎年参加させてもらって感じることは、フットサルの競技人口やチームも増え、東海地域のレベルアップを肌で感じています。
今日も「今年が1年目のギャングなら、勝てなかったかもな。」と感じるくらいです。その中で8年目のギャングがどうやって戦っていくか?
昨年までの経験で、「速さ、強さだけでは若いチームや全国のチームには勝ちきれない!」と実感しています。今季は試行錯誤しながら色々とチャレンジし、そしてその中でも結果を出していきたいと思っています!
東海リーグのみなさん、よろしくお願いします。

▲昨年の選手権に続き、今季は10番を背負ってリーグ戦のピッチにも立つ小山。猛者ぞろいのこのチーム、今年はどんな手綱さばきをみせるのか!?

 

 

※公式記録は以下のページよりご覧いただけます。
  ■2012東海女子 日程/結果

 

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