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リーグ開幕から3連敗を喫したチーム同士の「裏天王山」は、湘南が最少得点で逃げ切った。

立ち上がりはお互いに慎重なゲーム運び。浜松はゴレイロの石黒紘久が再三、攻撃に参加し、リズムを作ろうとする。5分からセカンドセットに松浦勇武を投入。松浦、田中智基、曽根田盛将、野嶋倫という湘南に縁のある選手をそろえる。

ゲームは徐々に湘南ペースに。6分、安藤良平が右サイドで粘り、逆サイドの刈込真人がシュートを打つが左サイドネットを揺らすにとどまる。10分にはロングボールのこぼれを拾った安藤がシュートを打つがゴール上。湘南はピッチを広く使ったパス回しと、要所に入れる縦パスがつながり、ゴール前のシーンを多く作り出す。

18分、湘南は左CKを受けた安藤が右足を一閃。DFの間を抜けたグラウンダーのシュートがネットを揺らし、湘南が先制した。前半はこのまま終了した。浜松はクアトロで回すが、相手の守備ラインを下げさせるには至らず。17分に野嶋が田中智基とのワンツーで抜け出してシュートまで持ち込んだのが唯一の見せ場だった。

後半は浜松もチャンスを作り出す。23分、強いプレスから松本行令が相手の横パスを奪い左の和久田章太がゴレイロ三浦拓との1対1の局面を迎えるが、キャッチされる。24分には右CKから曽根田がスルーしたボールを中央の田中充彦がインサイドでコースを狙うが、これもゴレイロ三浦にキャッチされる。浜松は時折深い位置にもボールが入るようになり、攻勢を強める。

25分過ぎあたりからは湘南優位の時間帯。26分、刈込の落としを中村猛が狙うもゴールの上。直後には近藤純也が強烈なミドルシュートを放つがゴレイロ石黒が弾く。
得点の動きがないまま迎えた32分、浜松はゴレイロ石黒を左に上げてパワープレーを開始。右サイドから蓮池紳吾がシュートを放つが、ゴレイロ三浦がキャッチする。
37分からは、曽根田をゴレイロに据えてのパワープレー。小池良平の右足アウトのシュート、曽根田がポストに入っての田中智基の左足シュートなど惜しい場面はあったものの、ゴールは割れずじまい。1対0で湘南が、今季初勝利を挙げた。

湘南は球際へのこだわりと、勝利への執念をピッチ上で表現した。ミスはあったものの、その後の集中したカバーで浜松に決定的な場面を多く作らせなかった。ゴレイロ三浦の好守も光った。
浜松はクアトロのボール回しをベースにゴールに迫ったが、ワンツーや縦パスが少なく、各局面で優位を作ることができなかった。すみだ戦に比べてカウンターの迫力も欠けていた。次節仙台戦で、今季初勝利とホーム初勝利を狙う。

 

 

▼アグレミーナ浜松保田健二朗監督コメント
「お互いに勝ち星がない中、何が何でも勝ち点3を取りたいゲームだった。ロースコアの結果が示す通り、少ないチャンスを湘南がものにしたゲームだったと思う。」

-ハーフタイムの守備の指示は
「ボールホルダーに対してのディフェンスではなく、オフザボールの相手に対して距離を取りすぎていた。(相手の)次のパスを狙えなくなっていたので指摘した。」

-攻撃の意図は
「相手がタイトなマンツーで来るのは分かっていた。コートの中央部でボール回しをして、ワンツー、またフラットなところで裏を狙うという意図だった。結果的に、ワンツーが出たシーンは少なかった。」

-攻撃全体の評価は
「構築の部分では、狙い通りできたが、フィニッシュの部分、裏への抜け出しがなかなかうまくいかなかったと思う。」

 

▼湘南ベルマーレ横澤直樹監督コメント
「試合前に浜松の試合分析をしたが、下から2位というチームではないと感じた。ポテンシャルが高い選手が多く、ゴレイロとFPを使った2種類のパワープレーがある。そのあたりの対策が、(1週間の)おおまかな練習内容だった。不器用(な試合)だったが、なんとかはまってくれた。」

「前節の町田戦敗戦で、サポーターから厳しい言葉があった。お互いに人生かけてやっている以上、それだけの怒りは必ずある。勝てないという状態が続く中、お互いにとってそれはストレスだった。今節を前に、サポーターの代表といろいろなことを話して、同じ気持ちであることを確認できた。そうしたことがすべて、今日の試合の勝利に結びついた。個人的に一番うれしかったのは、そのことだ。」

「選手たちに対しては失点0を評価したい。なかなかできることではない。大きな自信にもつながった。これからも継続して勝利を重ねていきたい。」

-球際の強さが印象的だった。攻撃に関して、こだわっている部分か
「今シーズンは北条早雲も使ったと言われている奇襲戦『火牛の計』を、チームの合い言葉にしている。牛の角に松明をともし、少ない軍勢を多く見せた。それをフットサルで表現できたらと思っている。そのためにはボールサイドにはこだわりを見せなくてはいけない。ここで勝てば、相手からしてみると、実際は少ない軍勢が多く見えると思っている。」

 

▼アグレミーナ浜松石黒紘久選手コメント
「少なくとも前半はゼロで抑えなくてはいけないゲームだった。湘南はここまでうまくいっていない試合が続いていたが、前半に先制したことで余裕が生まれていた。」

-前節は先制したが残り5分で逆転された。今節は最少失点で敗れてしまった。
「チームとして勝ち方を知らない。前節はリードを保ったまま、時間帯に応じたプレーができなかった。今日は、リードされた展開だったが後半は多少焦りも出ていたと思う。」

-チームに何が足りないだろうか
「Fリーグの中でも技術が高い選手がそろっていると思う。ただ、FPの中からもっとみんなを引っ張っていく選手が出てきてほしい。新加入の選手に期待している。」

-自らのストロングポイントは
「5人目のFPを目指している。名古屋では川原さん、定永さんを見て、良いものをたくさん盗ませてもらった。ただ、試合出場機会は少なかった。今季は4試合連続で出ている。やれるだけのことをやるしかない。」

 

TEXT & PHOTO :橋爪充

 

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