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7月6日~8日に名古屋市内で行なわれた「東海地域女子トレーニングキャンプ」。
その【実施報告】第2回目の今回は、代表選手の立場で地域を越えて参加していただいた中島詩織選手と芝原夏奈選手(旧姓:渡辺夏奈選手)のコメントをまずご紹介させて頂きます。

今回のトレーニングキャンプに参加した代表選手は、中島選手(左)と芝原選手(右)、そして静岡の青山実苗の3人だった。

 

最初にご紹介するのは、スペイン女子1部リーグのアトレティコ・マドリー・ナバルカルネロに所属する中島詩織選手のお話です。

 

東海地域の我々には、東京を拠点に活動されていた頃でさえ彼女のプレーを頻繁に目にすることはありませんでした。
もちろん、FUNレディースとして全日本女子フットサル選手権に出場した時や、東京都選抜で活躍していた頃には静岡県選抜との対戦も含め何度かプレーを見てはいます。
今回、久しぶりに彼女の姿を目にし、さらにひとまわり体が「がっしり」としたように感じました。

 

もう何年もピッチで活躍をしているので、ベテラン選手(?)のような印象の彼女ですが、まだ23歳(明日12日で24歳!)と若い選手なんですね!
その若さで、さらにスペインでの1年のキャリアを加えた彼女のプレーは、この先の日本女子代表には、ますます不可欠な存在であることは間違いないでしょう。

 

ただこのキャンプへの合流は、スペインでのシーズンを終え帰国直後の名古屋入りとあって、時差ぼけに睡眠時間を奪われる厳しい状態だったようです。
それでも、トレーニングメニューをこなす彼女のプレーは東海地域の女子選手に大きな刺激を与えてくれた事でしょう。

 

その中島詩織選手のお話です。

 

▼スペインへ挑戦したきっかけは?代表チームとしてスペインと対戦し圧倒的な力を感じたことも要因ですか?

・・・「いえ、そういうことではないんです。FUN時代にもポルトガル遠征などを行い、海外のフットサルを経験していました。その頃から大学を卒業したらチャレンジしてみたいと言う気持ちが強く沸いていたんです。」

▼実際にスペイン1部リーグでのフットサルを経験してみていかがでしたか?

・・・「国内では(自分の体格もあり)ボールキープをしながらのルックアップやパスコースの選択など、イメージどうりのプレーをさせてもらえる事もありました。でも、スペインでは、決して体格で劣るわけではないんですが、一つ一つのプレッシャーも強く、まずはボールキープに集中しないと簡単に奪われてしまうんです。そんな厳しいディフェンスの中でも、積極的なカットイン、質の高いジャゴナウやパラレラへの動きを当たり前のように行い攻撃を組み立てる、そんな戦い方が出来ないと選手として通用しない事を実感しました。もちろん、スピードも必要です。」

▼今回、東海地域の選手たちとのトレーニングでしたが?

・・・「東海地域のチームとの対戦はこれまでにあまり機会がなく、どんな選手がいるのか、どんなチームスタイルなのかなどの情報を持っていないのですが、このようなトレーニングキャンプで学ぶ事を、そのままチームで同じ事をやるのではなく、それぞれのチームの色に必要な部分をどのように活かしていくか、そんな事を議論しながらチームにフィードバックすることが必要だと思います。スペインでも戦術的な部分で選手間あるいは監督とも話をすることは良くありますし、とても大切な事だと思います。いずれにしても、このようなトレーニングの機会が現実になったことは、代表活動を知っていただくきっかけになりますし、日本の女子フットサル界にとって喜ばしい事だと思います。」

▲東海オールスターズのユニフォームを着用した中島詩織選手。トレーニングマッチに備える時間を削ってまでお話を聞かせて頂きありがとうございました。在原監督によれば、「スペイン語の習得も相当のもの」との事、やはり海外で戦うためには語学力も大きなウエイトを占めると思います。きっと勉強熱心な彼女ですから、フットサルも言葉も次々に吸収しているのでしょう。今後も海外での活躍を期待しています!

 

 

そして、もう一人。カフリンガボーイズ東久留米(東京都女子1部リーグ)の芝原夏奈選手(旧姓:渡辺夏奈選手)のお話もご紹介させて頂きます。

 

芝原選手には、ご自身の代表活動や国際試合の経験から東海地域の選手へのメッセージとしてお話を伺っています。

 

・・・「国内のリーグや全国大会では、チーム内での個々の技術や戦術の理解に多少ばらつきがあってもやれてしまう、何とかなってしまう場面が多いですが、世界のトップと戦うためにはそれではダメ。上手く表現できないですが、とにかくその場(世界の強豪との対戦)に身を置き、体験してみないとわからない事ばかりだと思うんです。

こういう機会がきっかけで代表への意識が高まる事は、(たとえ国内での代表争いにライバルが増えるとしても)素晴らしい事だと思います。

所属チームと代表チーム、今日で言えば、このトレーニングで学ぶ事とみなさんのチームで目指しているもの、当然、戦術の部分では違う事もあるはずです。
攻守どちらにしてもチームの決め事にあわせることは必要です。ただ、特に守備についての意識や基本となる個人戦術は代表活動から得るものがすごく重要だと感じています。」

 

さらに彼女には今季の関東女子リーグ昇格を懸けた参入戦についても尋ねてみました。

 

・・・「関東リーグ参入戦での敗戦は残念でした。私自身、今季は関東リーグで戦いたかったですし、何より東京都の代表として入れ替え戦に臨んでいたので、昇格が果たせず申し訳なくも感じます。次の年の入れ替え戦出場を狙っている他の都所属チームのためにも都の代表は勝ちあがらなくてはいけなかったんですけど。でも、今年こそ!の気持ちを強く持ってもう一度チャレンジできるように頑張りたいです。」

 

そう今季への決意を語ってくれた彼女、「日本を代表している」という意識だけでなく、たとえ地域レベル、都道府県レベルの話であっても、そこを「代表している」という意識で、強い責任感を持ちながらフットサルに取り組んでいる彼女の姿勢が表れた言葉だったと感じました。

▲こちらも東海オールスターズのユニフォーム姿の芝原(旧姓、渡辺)夏奈選手。ピッチ上では代表選手らしい落ち着きで東海の選手たちを引っ張ってくれました。春先にご結婚されたとの事、おめでとうございます!

 

以下、東海地域の役員としてトレーニングキャンプに立ち会っていただいた方のコメントを続けてご紹介します。

▼小板博章さん・・・東海フットサル連盟 常任理事/東海フットサルリーグ 運営委員長
・・・「大立目さん(東海フットサル連盟理事長/日本フットサル連盟専務理事)から東海のフットサル委員会の委員長会議の際に、代表監督からこのような提案があった旨の報告がありました。この提案について、東海地域での受け入れ、開催の可能性について検討、会場としてテバオーシャンアリーナさんのご協力もあり、急ではありましたがこのタイミングでの開催となったということです。
急な開催と言う事で、様々な手配、準備は大変でしたが、東海地域の女子選手たちに日本代表の活動を肌で感じてもらうための貴重な機会になると思います。」

▲開会宣言を行う小板さん。諸々の手配、ありがとうございました。

 

▼小山美佳さん・・・東海フットサル連盟 理事/女子技術担当
・・・「普段、選手としてプレーしている時とは違う視点で色々感じるものがありましたし、実際の練習も常に自分に置き換えて考えながら見ていました。自分自身はあと何年続くかわからない現役生活ですが、ここまでフットサルを続けていても、知らなかった事や教わる事、あるいは指導用語も初めて聞く言葉がいっぱいありました。代表の目標やコンセプトも良く理解できましたし、ますます勉強したい気持ちにもなりました。三重県からの選手?思った以上に対応力があり、やれていると感じています。意識して取り組んでくれて嬉しく思います。キャンプ全体では、スタッフのご苦労もわかりましたし、女子フットサルの活性化を応援し、自分もそのために役に立ちたいと思います。」

▲三重県関係者と写真に収まる小山さん。(右端)唯一、東海女子での現役選手の立場で参加していた彼女、貪欲なコメントは、まだまだ成長過程を意味しているのかも知れません。

 

各氏からのコメントの最後として、このキャンプ最後の円陣で参加者全員に向けてお話をされた、大立目佳久東海フットサル連盟理事長の言葉も記させて頂きます。

▼大立目理事長・・・東海フットサル連盟理事長/日本フットサル連盟専務理事
・・・「選手、指導者の方にとっては個人負担をしてでも参加した事に大きな価値があるトレーニングキャンプだった事は間違いない。ただ、一時的に予算を使って「はい、おしまい」では意味もないものになってしまう。 今後、規模の大小はともかく、東海地域としてこのような活動を継続開催していく事が重要。そのためのサポートを東海地域として最大限行いたい。とにかく、みなさん、ご苦労様でした。」

▲北海道での全国選抜大会打ち合わせを終え、名古屋に駆けつけてくださった大立目理事長。なんと、プレーイングタイムで行ったトレーニングマッチではタイマー係りを担当していただきました。武藤選手の後方に写る大立目理事長。

 

以上、2回にわたり今回のトレーニングキャンプに係わった方からのコメントを掲載させて頂きました。
過密スケジュールの合い間合い間に、時には立ち話のようにお話を伺っての掲載準備となってしまい、伝えきれない部分も多々ありますが、ブログをご覧のみなさんに、少しでもそのメッセージや今回のトレーニングキャンプへの想いが伝わる事を願うばかりです。

▲トレーニングマッチ後半へ向け、円陣を組む選手たち。

 

そして、この場を借りて筆者からも少しだけ。

金曜、夜の宿舎ホテルでのスタッフミーティングから始まった今回のトレーニングキャンプは、翌朝、テバオーシャンアリーナに場所を移し全員が集合しての開会式、ビデオミーティング、午前のピッチでのセッション、アリーナ運営室での昼食と短い休憩を挟み、午後のビデオミーティング。夕方からピッチでこの日2度目のセッションを経て、着替えの時間もギリギリに名古屋駅へ戻り夕食、その後宿舎で夜のビデオミーティング。

翌朝、8時にはホテルを出て9時からビデオミーティング、続けて3度目のピッチでのセッションと続きました。前日同様に昼食と休憩を挟み、5回目のビデオミーティング。そしてトレーニングマッチへ向けたアップで名古屋オーシャンズU-15との対戦に備えたのです。

地域の女子レベルと比較すれば圧倒的なスピード、キック力を持つ男子のU-15、しかも良く鍛えられたパスワークは【実施報告】Part1の一番最初にご紹介した在原監督からの「スペイン代表と決勝を行う。」を想定した対戦相手にはうってつけだと言えるのかもしれません。
しかも、連日の練習でフィジカルをかなり使いきった中での対戦ですから、選手たちにとっては厳しいトレーニングマッチだったと思います。

▲通常の女子だけの戦いとは規格外のパススピード、人の移動するスピードを持ったU-15年代の男子チームがトレーニングマッチの対戦相手として選ばれた。あくまでもワールドレディーストーナメントでスペインと決勝を戦うことを想定。

 

閉会式にも代わる最後の円陣でも選手たちに伝えた事ですが、在原監督、石森コーチも、この2日間で選手のみなさんに「完成された何か」を持ち帰ってもらう事は期待していないと思います。
選手のみなさん、そして(自分も含めた)指導者のみなさんには、今回のトレーニングは「詰め放題でお持ち帰り可能」のバーゲンセールに参加したと置き換えて、家(チーム)に戻りピッチ上で詰め込んだ品物(経験)を1個1個袋から取り出し、どう料理するのか、どこに役立てるのかを「ニヤニヤしながら」考えて欲しいと思います。

 

これまで何度か参加や見学させていただいた、ミゲル・ロドリゴ監督や在原監督の指導の場ですが、そのたびに新鮮に感じることが出来るのが不思議なところです。
今回も自分自身にとって有意義な3日間だったことは間違いありません。今後も、自分なりに指導の場に役立てて行きたいと思います。

 

最後に写真で参加各選手のトレーニングの様子をご覧頂きたいと思います。
「集合写真を撮るだけ」くらいのつもりで機材を持ち出したため、数も出来も「?」ですが、東海オールスターのユニフォーム姿の全員を、どこかに小さくは納めていると思います。

▲全体ミーティングは普段入る事ができないテバオーシャンアリーナのプレスルームで行われた。

▲ピッチでのセッションの際にもホワイトボードを使いポジショニング、動きを全員で確認。

▲ちんたんとクールダウンのストレッチを行う芝原夏奈選手。この日は7月7日の七夕とあって、「天の川」仕様のプラシャツ、ソックスで練習を行った。(!?)

▲選手控室ともなっていた細長いアリーナ運営室で、やはり細長くなって昼食をとる。

▲在原監督からのキャプテン指名に「みんな俺について来い。」と、小さく(!)つぶやいた小林千春。

▲名古屋オーシャンズU-15とのトレーニングマッチ。自陣に入りこまれてからはドリブル突破されたり裏を取られたりで押し込まれたが、相手陣内では積極的なプレスが機能する時間もあった。

▲東海リーグ1年生の吉田衣里も参加。練習からトレーニングマッチまで非凡な能力を発揮。

▲チーム静岡と代表選手。

▲それでは、東海地域の選手のみなさん、7月22日、浜松アリーナの東海女子【第2節】でお会いしましょう!洗濯したユニフォームを忘れずに!

 

 

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